株式会社帝国ホテルの2023年12月期第3四半期の決算報告がリリースされました。好調な業績が確認できる内容となっています。ホテル事業を中心に売上高が大幅に増加し、経常利益も前年同期比2倍以上となるなど、着実な業績回復が見られました。
企業情報
企業名: 株式会社帝国ホテル
証券コード: E04539
決算期: 3月期
株式会社帝国ホテルの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社帝国ホテルの決算日は3月31日です。決算発表は年1回の年度決算に加え、中間期と3四半期の決算報告書を発表しています。
主な事業
株式会社帝国ホテルは、東京の内幸町に本社を置く老舗ホテル企業です。ホテル事業と不動産賃貸事業を展開しています。ホテル事業では、東京・大阪に帝国ホテルのグループホテルを運営しており、宿泊およびレストラン・宴会の提供を行っています。不動産賃貸事業では、自社保有の賃貸物件の管理運営を手掛けています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が39,766百万円と前年同期比で25.5%増加しています。営業利益は前年同期比で4.6倍の3,024百万円、経常利益は前年同期比2倍以上の3,302百万円となっています。利益率も大幅に改善され、営業利益率は7.6%、経常利益率は8.3%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた2020年度から2022年度にかけては、売上高と利益が大幅に減少していましたが、2023年度第3四半期には大幅な回復が見られています。宿泊需要の回復やインバウンド需要の取り込み、サービスの高付加価値化などが寄与しており、今後も持続的な業績向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、総資産が63,503百万円と前期末から1,760百万円増加しています。固定資産が増加したことが主な要因です。一方、負債は20,647百万円と前期末から1,095百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が12,377百万円、建設仮勘定が6,366百万円と大きな割合を占めています。固定資産が全体の45.2%を占めており、着実な設備投資が行われていることがわかります。
負債の部
負債の部では、買掛金が1,777百万円、退職給付に係る負債が6,690百万円などとなっています。有利子負債は前期末の1,510百万円から1,734百万円に増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が38,909百万円と高水準を維持しています。自己資本比率は67.5%と高い経営の健全性が示されています。
ROAとROE
当第3四半期のROA(総資産利益率)は5.1%、ROE(自己資本利益率)は7.6%となっています。前期と比較して大幅に改善されており、企業価値の向上が進んでいることがわかります。この背景には、売上高と利益の増加、資産効率の向上などが寄与しています。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが3,824百万円の収入となっています。これは、利益の回復に加え、運転資本の改善などが寄与したものと考えられます。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは3,027百万円の支出となっており、設備投資に資金が投入されています。今後も積極的な設備投資が進められる見込みです。
配当の支払額
当期の中間配当は1株当たり4円、期末配当は1株当たり8円を予定しています。前期と同水準の配当を継続しており、株主還元の充実が図られています。
今後の展望
2024年度からは、「中長期経営計画 2036」のフェーズII(現 本館単独営業期間)に移行します。ホテル事業の収益性向上や、脱炭素に向けたサステナビリティ施策の推進などに注力していく方針です。インバウンド需要の本格的な回復や、国内での観光需要の喚起など、さらなる業績拡大の機会が期待されています。
編集部のまとめ
株式会社帝国ホテルの2023年12月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに大幅な増加となり、着実な業績回復が確認できる内容でした。宿泊需要の回復やサービスの高付加価値化などが奏功し、収益性の改善にもつながっています。今後の「中長期経営計画 2036」のフェーズIIに向けて、さらなる成長が期待されます。
株式会社帝国ホテルの決算日や配当についてまとめました。
株式会社帝国ホテルの決算日は3月31日で、年1回の年度決算に加え、中間期と3四半期の決算報告書も発表しています。配当については、中間配当が1株当たり4円、期末配当が1株当たり8円を予定しており、株主還元の充実が図られています。