トランス・コスモス株式会社が2023年12月31日に発表した第3四半期決算報告書をご紹介します。売上高271,368百万円、営業利益8,756百万円と堅調な業績でした。デジタルトランスフォーメーション(DX)支援やカスタマーエクスペリエンス(CX)向上に向けたサービスが好調に推移した一方で、コロナ関連業務の反動減の影響もありました。
企業情報
企業名: トランス・コスモス株式会社
証券コード: 97150
決算期: 3月決算
トランス・コスモス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
トランス・コスモス株式会社は3月決算の企業です。第3四半期決算は2023年12月31日に発表されました。通期の決算は2023年3月31日に発表される予定です。
主な事業
トランス・コスモス株式会社は、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスを中心に、デジタルマーケティングサービス、コンタクトセンターサービス、ITソリューションサービス、EC支援サービスなど幅広いサービスを提供しています。特に、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援やカスタマーエクスペリエンス(CX)向上に向けた取り組みが注目を集めています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は売上高271,368百万円、営業利益8,756百万円、経常利益10,126百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益8,181百万円と堅調な結果となりました。利益率は外部環境の変化への対応や先行投資の影響などから若干低下しています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は、2021年3月期373,830百万円、2022年3月期373,830百万円、2023年3月期271,368百万円と推移しています。コロナ禍の影響があった2022年度を除けば概ね堅調に推移しています。一方、利益面では先行投資の影響により利益率が低下傾向にあります。
四半期連結貸借対照表について
直近の2023年12月期第3四半期末の総資産は199,138百万円と前期末から5,296百万円増加しました。流動資産が8,368百万円増加した一方で、固定資産が3,072百万円減少しています。負債は102百万円減少の81,358百万円、純資産は5,398百万円増加の117,779百万円となりました。
資産の部
流動資産は143,792百万円と前期末から8,368百万円増加しました。これは主に現金及び預金が増加したことによるものです。一方、固定資産は55,346百万円と前期末から3,072百万円減少しています。これは主に投資有価証券の時価評価などによる減少が影響しています。
負債の部
負債合計は81,358百万円と前期末から102百万円減少しています。これは主に未払法人税等が減少した一方、借入金が増加したことによるものです。
純資産の部
純資産合計は117,779百万円と前期末から5,398百万円増加しました。利益剰余金の増加や、その他有価証券評価差額金の増加が主な要因です。自己資本比率は54.4%となっています。
ROAとROE
ROAは2022年3月期が9.9%、2023年3月期が5.1%と低下傾向にあります。これは主に先行投資の増加などによる利益率の低下が影響しています。一方、ROEは2022年3月期が14.9%、2023年3月期が7.1%と低下しており、株主利益の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
キャッシュフローの状況は開示されていません。しかし、直近の四半期末時点で現金及び預金が60,498百万円と前期末から9,322百万円増加していることから、営業活動によるキャッシュ・インフローが確保できていると推測されます。
配当の支払額
2023年6月期の配当金は1株当たり117円の支払いが行われました。前期の配当金156円から大幅に減少しています。今後の成長投資への資金投入と株主還元のバランスが課題となっています。
今後の展望
今後の成長に向けて、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援やカスタマーエクスペリエンス(CX)向上サービスの強化、生成AIやメタバースなどの最新技術の活用、グローバル体制の拡大など、中期経営計画に沿った戦略的な投資を進めていくことが重要になってきています。
編集部のまとめ
トランス・コスモス株式会社は、コロナ禍の影響から一定の回復を見せつつも、利益率の低下が課題となっています。しかし、デジタル技術を活用したサービスの強化や、グローバル展開の加速など、中長期的な成長に向けた取り組みを進めていることが注目されます。今後の事業展開と収益力の改善に期待が寄せられます。
トランス・コスモス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
トランス・コスモス株式会社は3月決算の企業で、第3四半期決算は2023年12月31日に発表されました。2023年6月期の配当金は1株当たり117円の支払いが行われています。今後の成長投資と株主還元のバランスが課題となっています。