この度、株式会社TKCの四半期決算報告書が公表されました。会計事務所やIT事業、自治体サービスなどを手がける同社は、四半期の業績が順調に推移しています。売上高は前年同期比1.3%増の17,124百万円、営業利益は同6.8%減の3,739百万円と、堅調な収益基盤を示しています。今期の業績に期待がかかる同社の決算内容をご紹介します。
企業情報
企業名: 株式会社 TKC
証券コード: 97460
決算期: 9月期
株式会社 TKCの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社TKCの決算期は9月期です。第1四半期の決算は12月31日、本決算は9月30日に締め切られます。
主な事業
株式会社TKCは、会計事務所向けのコンピューターサービスやソフトウェアの提供、自治体向けのIT支援サービスなどを手がけています。中小企業向けの会計・財務管理システム「FXシリーズ」や、自治体のデジタル化を支援する「TASKクラウドサービス」などが同社の主力製品です。多数の税理士事務所や自治体、企業に導入されており、会計・税務の分野で高い評価を受けています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高が17,124百万円と前年同期比1.3%増、営業利益が3,739百万円と6.8%減となりました。会計事務所事業が順調に推移し、クラウドサービスの利用が増加したことで増収となりましたが、一方で印刷事業の落ち込みなどから営業利益が減少しています。
売上・利益の推移
株式会社TKCの直近3年の業績推移は以下の通りです。売上高は71,915百万円、経常利益は14,772百万円と、堅調な業績を維持しています。会計事務所事業や自治体向けサービスの需要が安定的に推移しており、収益基盤も安定しています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社TKCの四半期連結貸借対照表は、資産合計が110,949百万円、負債合計が15,834百万円、純資産合計が95,115百万円となっています。前期末からの変動としては、受取手形・売掛金の減少や、賞与引当金の減少などが見られます。
資産の部
資産の部では、流動資産が38,944百万円、固定資産が72,004百万円となっています。前期末からの主な変動は、現金及び預金の減少や、長期繰延税金資産の減少などです。
負債の部
負債の部では、流動負債が11,621百万円、固定負債が4,213百万円となっています。賞与引当金の減少や未払法人税等の減少などが主な変動点です。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が94,310百万円、その他の包括利益累計額が805百万円となっています。利益剰余金の増加や、その他有価証券評価差額金の減少が主な変動点です。
ROAとROE
株式会社TKCのROA(総資産利益率)は8.5%、ROE(自己資本利益率)は11.2%となっています。高い収益性と効率的な資産運用を示しており、同業他社と比べても優位な水準にあります。このように高い収益性を維持できているのは、会計事務所事業や自治体向け事業における競争優位性が高いためです。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローは、営業活動により3,351百万円の収入となっています。一方で、投資活動により1,040百万円の支出があり、財務活動では2,723百万円の支出となっています。この結果、現金及び現金同等物の残高は前期末から3,012百万円減少し、29,081百万円となりました。
配当の支払額
株式会社TKCは、第1四半期に51円の中間配当を実施しました。前期は年間配当額84円だったことから、おおよそ半分の水準となっています。同社は安定配当を心がけており、今後も株主還元を重視していく方針です。
今後の展望
株式会社TKCは、会計事務所に向けたクラウドサービスの拡充や、自治体のデジタル化支援に注力していく方針です。既存事業の強化と新規事業の育成を両立させ、さらなる成長につなげていく考えです。特に、消費税インボイス制度への対応や、地方公共団体の情報システム標準化への対応など、社会ニーズに合ったサービス提供に積極的に取り組んでいきます。
編集部のまとめ
株式会社TKCは、会計事務所支援やIT行政支援などを通じて、着実に業績を伸ばし続けている企業です。高い収益性と安定した財務基盤を背景に、着実な成長を続けているのが特徴。今後も消費税改正や自治体のデジタル化など、社会環境の変化に柔軟に対応しながら、更なる飛躍が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社 TKCの決算日や配当についてまとめました。
株式会社TKCの決算期は9月期で、第1四半期が12月31日、本決算が9月30日に締め切られます。また、同社は年間配当を安定的に実施しており、第1四半期には51円の中間配当を支払っています。今後も株主還元を重視していく方針で、安定した配当政策が期待できる企業と言えるでしょう。