上場企業の決算発表は投資家にとって重要な情報ですね。今回は、業績好調で注目を集める富士ソフト株式会社の決算内容をわかりやすくご紹介します。
企業情報
企業名: 富士ソフト株式会社
証券コード: 97490
決算期: 12月
富士ソフト株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
富士ソフト株式会社の決算は年度末の12月31日で、次年度の5月15日までに四半期報告書を提出することが義務付けられています。
主な事業
富士ソフト株式会社は、ITソリューションサービスを中心に事業を展開しています。具体的には、システムインテグレーション事業とファシリティ事業を手掛けており、業務系システム開発、組込み・制御系ソフトウェア開発、プロダクト・サービス提供などを行っています。近年はIoTやAI、クラウドなど先進技術への対応にも力を入れています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は784億31百万円と前年同期比3.7%増加、営業利益は60億64百万円と同3.6%増加しています。これにより、営業利益率は7.7%となりました。IT投資需要の高まりを背景に、幅広い分野でシステム開発案件が好調に推移したことが要因です。
売上・利益の推移
富士ソフト株式会社は過去数年連続で増収増益を続けています。売上高は2023年12月期に2,988億55百万円と大幅に増加しており、経常利益も同期に196億75百万円を達成しています。デジタル化を背景としたIT投資需要の拡大により、好業績が続いています。
四半期連結貸借対照表について
富士ソフト株式会社の総資産は2,577億88百万円となっており、前期末から191百万円増加しています。前期末比では大きな変動はありませんが、経営効率化に向けた取り組みにより、財務体質の改善が進んでいます。
資産の部
流動資産は1,211億92百万円で、前期末比19億60百万円減少しています。一方、固定資産は1,365億95百万円と21億51百万円増加しています。設備投資の増加などにより、総資産の水準は高止まりしています。
負債の部
負債合計は1,286億60百万円と前期末比14百万円減少しています。短期借入金は増加し、長期借入金は減少しています。財務の健全性は維持されています。
純資産の部
純資産は1,291億28百万円となり、前期末比206百万円増加しています。自己資本比率は49.2%と高い水準を維持しており、財務基盤は安定しています。
ROAとROE
富士ソフト株式会社のROAは前期の5.9%から当期5.8%と微減しましたが、高水準を維持しています。一方、ROEは前期の7.4%から当期5.1%に低下しました。これは利益率の改善に加え、財務レバレッジの低下によるものと考えられます。引き続き収益性の向上に努めつつ、資本効率も高めていく必要があります。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは19億11百万円の増加となりました。投資活動では76億52百万円の増加となり、全体としては347百万円の増加となっています。手元流動性が高く、健全な財務体質を維持しています。
配当の支払額
富士ソフト株式会社は、株主還元の一環として1株当たり34.50円の期末配当を実施しました。前期より7円増配となっています。今後も安定的な配当を続けていく方針です。
今後の展望
富士ソフト株式会社は、デジタルトランスフォーメーションへの取り組みを加速し、新たな成長分野の開拓に注力していきます。IoT、AI、クラウドなどの先進技術を活用したサービス開発に加え、M&Aによる事業ポートフォリオの拡充にも期待が集まっています。引き続き、収益性の向上と持続的な成長を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
富士ソフト株式会社は、IT投資需要の高まりを背景に好業績を維持しています。売上高、営業利益ともに増加し、高い収益性を維持しています。財務体質も健全で、株主還元にも積極的です。今後はデジタル化に対応した新技術の活用や新分野への展開に期待が寄せられます。
富士ソフト株式会社の決算日や配当についてまとめました。
富士ソフト株式会社の決算は12月31日で、次年度の5月15日までに四半期報告書を提出することが義務付けられています。また、同社は1株当たり34.50円の期末配当を実施しており、今後も安定的な株主還元を行う方針です。IT業界のリーディングカンパニーとして、今後の更なる成長が期待されます。