こんにちは。福井コンピュータホールディングス株式会社の2023年度第3四半期決算報告書を分析してみました。建築・測量・土木CADソフトウェアの開発・販売などを主な事業としている同社は、主力事業の好調な業績により、堅調な業績を残していることがわかりました。今後も新製品の開発や、建設業界のDX推進への取り組みが成果を上げると期待できそうですね。
企業情報
企業名: 福井コンピュータホールディングス株式会社
証券コード: E04933
決算期: 3月31日
福井コンピュータホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
同社の決算期は3月31日です。また、四半期決算も行っており、今回の報告書は2023年度第3四半期(2023年10月1日~12月31日)の決算内容となります。
主な事業
同社グループは、建築・測量・土木CADソフトウェアの開発・販売を主な事業としています。また、それらCADソフトに関連する情報機器の販売も行っています。
建物の設計や測量、土木工事の施工管理など、建設業界のデジタル化を支えるソリューションを提供しています。最近ではBIM(Building Information Modeling)への対応にも注力しており、建設現場の生産性向上にも貢献しています。
今期の業績と利益率は?
第3四半期連結累計期間の売上高は10,278百万円、営業利益は4,111百万円となりました。
前年同期比では、売上高は1.3%増、営業利益は1.8%減と堅調な業績を残しています。
特に、建築システム事業と測量土木システム事業が好調に推移しており、営業利益率は40%前後と非常に高い水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移を見ると、売上高・営業利益ともに増加傾向にあります。
2023年3月期は、売上高13,630百万円、営業利益5,643百万円と過去最高の業績を記録しています。
特にBIM関連製品の需要拡大などが業績の好調さに寄与しているようです。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が27,781百万円と前期末から1,037百万円増加しています。
これは主に、現金預金や投資有価証券の増加によるものです。
一方で、負債は4,456百万円と前期末から603百万円減少しています。
この結果、純資産は23,324百万円、自己資本比率は84.0%と非常に健全な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金預金が18,852百万円と手元流動性が高い状況です。
また、投資有価証券が3,167百万円と、積極的な投資活動にも力を入れていることがわかります。
負債の部
負債の部では、買掛金が36百万円、未払法人税等が355百万円となっています。
全体としては、健全な財務体質を維持しています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が1,631百万円、利益剰余金が19,548百万円となっています。
自己資本比率も84.0%と非常に高い水準を維持しており、財務的な安定性が高いことがわかります。
ROAとROE
同社のROA(総資産経常利益率)は15.0%、ROE(自己資本利益率)は12.1%となっています。
いずれも高い水準を維持しており、効率的な経営が行われていることが伺えます。
今後も新製品の開発や市場拡大などに注力し、更なる成長が期待できそうです。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフローを見ると、営業キャッシュフローが安定的に黒字を確保しています。
また、投資活動によるキャッシュフローは赤字となっていますが、これは新製品開発や設備投資などの成長投資に充てられているためと考えられます。
全体として、健全な財務体質を維持しながら積極的な成長投資を行っていると評価できます。
配当の支払額
同社は、年間60円の安定配当を行っています。
配当性向は約32%と株主還元にも力を入れています。
今後も、業績拡大に合わせて増配が期待できそうですね。
今後の展望
同社は、建設業のDX推進や、BIM/CIM関連製品の拡販に注力しています。
特に、建設現場の生産性向上につながるソリューションの提供が同社の強みとなっています。
今後も、新製品の開発や営業活動の強化により、安定的な業績拡大が期待できそうです。
編集部のまとめ
福井コンピュータホールディングス株式会社は、建築・測量・土木CADソフトウェアの開発・販売などを主な事業として、堅調な業績を維持しています。
BIM関連製品の需要増加などを背景に、売上高・営業利益ともに増加傾向にあり、高い収益性を誇っています。
また、健全な財務体質を維持しながら、成長投資にも積極的に取り組んでおり、今後の更なる飛躍が期待できそうですね。
福井コンピュータホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
同社の決算期は3月31日で、年間60円の安定配当を行っています。
配当性向は約32%と株主還元にも力を入れており、今後も業績拡大に伴う増配が期待できそうです。
建設業界の動向に影響を受ける同社ですが、BIMやDXへの対応など、積極的な経営戦略を展開しており、今後の成長が期待できる企業だと言えるでしょう。