オートバックスセブンの最新決算が公開されました。車関連のサービスや用品のネット通販など幅広い事業を展開する企業の決算は、自動車業界の動向を反映していて興味深いですね。今回の決算報告では、売上高が前年同期比0.8%増加し、利益も増加した好業績になりました。経営陣の地道な取り組みが実を結んでいるようです。
企業情報
企業名: 株式会社オートバックスセブン
証券コード: 98320
決算期: 2023年3月期 第3四半期
株式会社オートバックスセブンの決算日・決算時期(スケジュール)は?
オートバックスセブンの決算期は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日、3月31日となります。本日発表された四半期決算は、2023年12月31日までの第3四半期の業績となっています。
主な事業
オートバックスセブンは、国内外でカー用品販売店「オートバックス」の運営やカー用品の卸売、車検・整備サービス、中古車買取・販売など、自動車関連の幅広い事業を展開しています。国内の「オートバックス」チェーンは589店舗を展開し、海外では97店舗を構えています。自動車メーカーのディーラー事業や法人向けサービスなども手掛けており、ユーザーに寄り添ったカーライフをサポートする総合カーサービス企業です。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結売上高は1,796億37百万円と前年同期比0.8%増加しました。売上総利益は599億77百万円で0.3%増加し、営業利益は89億91百万円と8.4%減少しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は91億6百万円と29.4%増加と好業績となりました。
売上・利益の推移
オートバックスセブンは、新型コロナウイルス感染症の影響がある中でも順調に業績を回復させています。第3四半期の売上高は前年同期比で増加し、営業利益、経常利益、純利益も増益基調となっています。特に純利益は29.4%の大幅増加となりました。自動車メーカーの生産回復や中古車市場の活性化など、自動車関連市場の回復に合わせ、同社の収益力も着実に向上しているようです。
四半期連結貸借対照表について
オートバックスセブンの四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が前期末比235億95百万円増加の2,179億23百万円になっています。また、負債合計は192億97百万円増加の866億61百万円となりました。純資産は42億98百万円増加の1,312億61百万円と健全な財務体質が維持されています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が前期末比88億77百万円増加、受取手形及び売掛金が62億35百万円増加しています。これは売上の増加によるものと考えられます。一方で在庫の商品は76億65百万円増加しており、今後の需要動向に注目が必要です。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が172億78百万円増加しています。仕入れの増加に伴い支払債務が膨らんでいるようです。一方で有利子負債は前期末比11億72百万円減少しており、財務的な健全性は維持されています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が44億23百万円増加しています。親会社株主に帰属する四半期純利益の増加によるものです。自己資本比率は60.1%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は前期末の5.9%から当第3四半期は4.2%に低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期末の5.7%から当第3四半期は6.9%に上昇しました。これは、純利益が増加し自己資本が改善したことによるものです。当社は収益性と効率性の両面で着実に改善を続けていると評価できるでしょう。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、145億46百万円の収入超過となっています。これは売上債権の増加などがあったものの、税金等調整前四半期純利益の計上など収支が改善したことによるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは36億円の支出となっており、有形固定資産の取得などによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、72億44百万円の支出で、主に配当金の支払によるものです。全体として手元流動性は改善傾向にあります。
配当の支払額
オートバックスセブンは、期末配当と中間配当の年2回の配当を行っています。当第3四半期は、中間配当として1株当たり30円の配当を実施しました。前期と同額の配当で、堅実な配当政策を維持しています。今後も業績に応じて適切に株主還元を行っていくと考えられます。
今後の展望
オートバックスセブンは、「5ヵ年ローリングプラン」に基づき、成長性の高い事業領域への注力や事業基盤の強化に取り組んでいます。国内外のオートバックス店舗ネットワークの拡充、ディーラー・BtoB・オンラインアライアンス事業の強化、新技術を活かした自動車関連サービスの開発など、中長期的な成長を見据えた戦略を展開しています。自動車業界の変化に合わせて事業領域を柔軟に拡大し、企業価値の向上を目指しています。
編集部のまとめ
オートバックスセブンの決算は、自動車関連市場の回復に伴い好業績となりました。売上高、利益ともに増加傾向にあり、財務体質も健全に維持されています。同社は、国内外のネットワーク拡充や新事業の開拓などに取り組み、中長期的な成長を目指しています。自動車業界の変化に柔軟に対応しながら、顧客ニーズを先取りしたサービスの提供にも注力しています。今後の業績推移に注目が集まります。
株式会社オートバックスセブンの決算日や配当についてまとめました。
オートバックスセブンの決算期は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日、3月31日に行っています。当第3四半期の業績は前年同期比で増収増益となり、財務体質も健全に推移しています。配当は年2回の中間配当と期末配当で、当期の中間配当は1株当たり30円と前期と同額の水準を維持しました。今後も業績に応じて適切に株主還元を行っていくと考えられます。