株式会社吉野家ホールディングスの2024年3月1日から5月31日までの第1四半期決算が公表されました。吉野家グループは外食業界の中でも安定した業績を維持していることが分かりました。今回の決算では売上高が前年同期比7.4%増と好調で、利益も減少したものの、外食業界の中ではまだ高い収益性を保っていることが分かります。また、同社はサステナビリティの取り組みを強化するなど、長期的な成長に向けた施策にも注力していることがうかがえます。吉野家ホールディングスは業界の中で安定的な地位を築いており、今後の成長にも期待が高まりそうです。
企業情報
企業名: 株式会社吉野家ホールディングス
証券コード: E03153
決算期: 2024年2月
株式会社吉野家ホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社吉野家ホールディングスは2月末日を決算日としており、毎年3月に第4四半期の決算、7月に第1四半期の決算を発表しています。
主な事業
株式会社吉野家ホールディングスは、吉野家、はなまるなどの外食チェーンを運営しています。国内外に2,772店舗を展開しており、牛丼、うどん、天ぷらなどを主力商品としています。また、M&Aも積極的に行っており、最近ではラーメンスープ・麺の製造開発メーカーである宝産業株式会社を子会社化するなど、外食事業の拡大に注力しています。
今期の業績と利益率は?
2024年3月1日から5月31日までの第1四半期の業績は、売上高が475億42百万円と前年同期比7.4%増と好調でした。しかし、人件費の上昇などのコスト増により、営業利益は8億80百万円と前年同期比38.6%減となりました。一方で、利益率はまだ高水準にあり、経常利益は12億38百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億81百万円となっています。
売上・利益の推移
同社の売上高は近年1,800億円前後で推移しており、利益面でも安定した業績を維持しています。2024年2月期の連結売上高は1,874億72百万円、営業利益は56億97百万円、経常利益は61億94百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は86億63百万円となっています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
2024年5月31日時点の総資産は1,138億17百万円で、前連結会計年度末より8億81百万円増加しています。流動資産は407億96百万円で、現金及び預金が224億51百万円、商品及び製品が40億59百万円となっています。固定資産は730億20百万円で、有形固定資産が488億37百万円、無形固定資産が30億3百万円、投資その他の資産が211億80百万円となっています。
負債の部
負債合計は523億20百万円で、前連結会計年度末より2億33百万円増加しています。流動負債は361億62百万円で、1年内返済予定の長期借入金が131億54百万円、支払手形及び買掛金が63億37百万円となっています。固定負債は161億57百万円で、長期借入金が42億25百万円となっています。
純資産の部
純資産合計は614億97百万円で、前連結会計年度末より6億47百万円増加しています。資本金は102億65百万円、資本剰余金が113億57百万円、利益剰余金が402億94百万円となっています。自己資本比率は53.6%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
吉野家ホールディングスの2024年2月期のROAは5.5%、ROEは14.3%となっています。ROAは業界平均を上回る水準を維持しており、収益力の高さが窺えます。一方でROEは2023年2月期の16.1%から若干低下しているものの、依然として高い水準を維持しています。これは、財務の健全性と収益性の高さを示しています。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが安定的に黒字基調にあり、2024年2月期は87億円のプラスとなっています。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっており、財務活動によるキャッシュ・フローもマイナスとなっています。全体としてキャッシュ・ポジションは前期末より48億95百万円減少した224億51百万円となっています。
配当の支払額
吉野家ホールディングスは2024年4月に、2024年2月期の期末配当として1株当たり10円の配当を実施しました。この結果、年間配当金は1株当たり10円となっています。安定的な業績と財務体質を背景に、株主還元にも注力していることがうかがえます。
今後の展望
吉野家ホールディングスは、「既存事業の業態進化」「成長事業の強化」「M&A機会の探求」に取り組んでおり、長期的な成長を目指しています。特にサステナビリティへの取り組みを強化しており、2030年度までのKPIの設定など、中長期的な視点での経営に注力しています。また、海外事業の拡大にも注力しており、今後の成長余地が期待できます。引き続き、業界屈指の収益性と成長性を維持していくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社吉野家ホールディングスは、外食業界の中で安定したポジションを築いている企業です。今回の決算では、売上高が前年同期比で7.4%増と好調で、利益面でも依然として高い水準を維持しています。また、サステナビリティの取り組みを強化するなど、長期的な視点での経営にも注力しています。今後も、既存事業の進化と新規事業の育成により、着実な成長が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社吉野家ホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は2月末日で、3月と7月に決算を発表しています。また、年間配当金は1株当たり10円と安定的な株主還元を行っています。業績が好調な中、企業価値の向上と株主還元の両立を図っていると評価できます。今後の同社の動向にも注目が集まりそうです。