今回の平和紙業株式会社の四半期決算は、売上高が前年同期比0.5%増の119億15百万円と堅調に推移しました。経常利益は1億74百万円と前年同期比33.3%増と大幅に改善しています。景気の緩やかな回復に加え、高付加価値商品の販売強化や新規需要の開拓など、経営改善の取り組みが成果を上げてきたことが分かりました。
企業情報
企業名: 平和紙業株式会社
証券コード: 99290
決算期: 2023年3月31日
平和紙業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
平和紙業株式会社の決算は3月31日を期末としています。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日の各四半期末に行われます。
主な事業
平和紙業株式会社は和洋紙の卸売業を主な事業としています。紙製品やボード、専用紙などの商品を取り扱っています。また、不動産の賃貸・管理事業も手掛けています。主力の和洋紙卸売業では、高付加価値特殊紙の販売強化や新規需要の開拓に注力しており、事業の高度化と収益力の向上に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が119億15百万円と前年同期比0.5%増と堅調に推移しました。経常利益は1億74百万円と前年同期比33.3%増と大幅に改善しています。経済活動の正常化に加え、高付加価値商品の販売強化などの施策が奏功した結果といえます。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移を見ると、売上高は118億51百万円、119億15百万円、160億68百万円と増加傾向にあります。一方で、経常利益は1億30百万円、1億74百万円、8億63百万円と増減しており、2022年3月期は固定資産売却益などの特殊要因があったため、大幅な増益となりました。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は183億10百万円と、前期末比7億45百万円増加しています。現金及び預金が4億27百万円減少したものの、受取手形、電子記録債権、投資有価証券の増加により総資産が増加しました。
資産の部
流動資産は127億51百万円と前期末比2億73百万円増加しています。現金及び預金が減少した一方、受取手形、電子記録債権、商品が増加しました。固定資産は55億59百万円と前期末比4億71百万円増加し、投資有価証券が増加したことが主な要因です。
負債の部
負債合計は84億81百万円と前期末比3億25百万円増加しました。支払手形及び買掛金が増加した一方、短期借入金、未払法人税等が減少しています。
純資産の部
純資産は98億29百万円と前期末比4億19百万円増加しました。その他有価証券評価差額金が増加したことが主な要因です。自己資本比率は53.7%と高水準を維持しています。
ROAとROE
直近3期のROAは3.3%、5.4%、4.9%と推移しています。ROEは8.8%、10.3%、5.5%と変動がありますが、いずれも一定水準を確保しています。これは、売上高の維持と収益性の向上、資産と負債のバランスのよい財務状況を示しています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で減少しています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは固定資産売却収入の減少から前年同期より減少しています。財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済による支出減少から増加しています。全体としては、現金及び現金同等物が前年同期比427百万円減少しています。
配当の支払額
平和紙業株式会社は、年2回(中間・期末)の配当を行っています。直近の中間配当は1株当たり6円、期末配当は1株当たり6円の合計12円の年間配当を行う予定です。着実な増配を続けています。
今後の展望
今後の事業環境は、原材料価格の高騰や消費マインドの悪化などの懸念材料もありますが、インバウンド需要の回復やSDGsへの対応など、中長期的な成長に向けた施策にも注力しています。事業の高付加価値化やデジタル化の推進、新規顧客の開拓など、収益力の向上に取り組んでいくと期待できます。
編集部のまとめ
平和紙業株式会社は、景気回復に伴う内需の緩やかな回復や高付加価値商品の販売強化などにより、売上高と利益が増加基調にあることが分かりました。財務面でも健全性が高く、株主への安定配当も継続できる企業といえます。今後は新たな需要開拓や事業の高度化など、中長期的な成長に向けた取り組みに注目が集まるでしょう。
平和紙業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
平和紙業株式会社の決算は3月31日が期末で、4半期毎に決算を行っています。配当は年2回の中間配当と期末配当を実施しており、直近は1株当たり12円の年間配当を行う予定です。安定的な配当政策を継続しているのが特徴です。