杉本商事株式会社の2023年第3四半期決算報告書を読み解いてみました。売上高は353億64百万円と前年同期比3.4%増と順調に伸びています。営業利益も18億82百万円と10.6%の増加を記録しました。経営環境は先行き不透明ながらも、同社は着実に業績を伸ばし続けているようです。
企業情報
企業名: 杉本商事株式会社
証券コード: E02760
決算期: 3月期
杉本商事株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
杉本商事株式会社の決算日は3月31日です。決算発表は4月中旬頃に行われ、株主総会は6月に開催されます。
主な事業
杉本商事株式会社は工作機械、切削工具、機械工具、空圧・油圧機器などの販売を主な事業としています。国内外の様々な製造業企業に製品を販売し、多岐にわたる顧客基盤を持っています。自動車、半導体、電子機器など幅広い産業分野でその製品は活用されています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は353億64百万円と前年同期比3.4%増、営業利益は18億82百万円と10.6%増と好調な業績を収めました。主力のマシンツール事業を中心に、堅調な需要に支えられ増収増益となりました。営業利益率は5.3%と前年同期比0.6ポイントアップしており、収益性の改善が進んでいます。
売上・利益の推移
直近3年間の業績を見ると、2023年3月期の売上高が455億58百万円と過去最高を記録しました。また経常利益は22億85百万円と高水準を維持しています。コロナ禍の影響を受けた2022年3月期からは確実に業績を回復してきている状況です。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は425億43百万円と前期末比28億19百万円増加しました。流動資産は274億10百万円で、現金及び預金、受取手形、売掛金などが増加しています。固定資産は151億33百万円で、有形固定資産や投資有価証券が増加しています。
資産の部
流動資産では現金及び預金が80億70百万円、受取手形及び売掛金が120億93百万円となっています。固定資産では有形固定資産が92億82百万円、投資有価証券が43億31百万円と増加しています。
負債の部
負債合計は73億48百万円と前期末比14億64百万円増加しました。流動負債では買掛金が52億5百万円と増加しています。固定負債では繰延税金負債が7億5百万円と増加しています。
純資産の部
純資産は351億95百万円と前期末比13億54百万円増加しました。利益剰余金が307億2百万円、その他有価証券評価差額金が19億5百万円となっています。自己資本比率は82.7%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前年同期比0.2ポイント低下の5.1%、ROEは同1.6ポイント低下の8.7%となりました。利益の伸び率が資産や自己資本の増加率を下回ったことが主な要因です。ただし、いずれも高水準を維持しており、収益性と効率性の高さが窺えます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは29億38百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは17億99百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは7億8百万円のマイナスとなりました。現金及び現金同等物は前期末から2億47百万円増加し、80億70百万円となっています。
配当の支払額
2023年6月15日開催の定時株主総会において1株当たり35円の期末配当が決議されました。また、2023年10月27日開催の取締役会において1株当たり35円の中間配当も決議されています。年間配当金は70円となる見込みです。
今後の展望
2023年3月期通期の業績予想は、売上高が465億円、経常利益が28億円と見込まれています。新型コロナ禍からの経済回復基調を背景に、主力の製造業分野での需要が安定的に推移することが期待されます。また、環境対応や生産性向上への投資など中長期的な成長分野にも注力していく方針です。
編集部のまとめ
杉本商事株式会社は、製造業向けの機械工具等の販売で安定した収益基盤を築いています。直近の業績は堅調に推移しており、特に売上高と営業利益が前年同期比で増加した点が注目されます。財務体質も健全で、高い収益性と効率性を示しています。今後は新しい成長分野への投資にも期待がかかっており、持続的な企業価値向上が期待できる銘柄といえそうです。
杉本商事株式会社の決算日や配当についてまとめました。
杉本商事株式会社の決算日は3月31日で、株主総会は6月に開催されます。直近の配当は1株当たり年間70円と株主還元も積極的に行っています。決算内容は堅調で、売上高と利益が増加基調にあり、財務体質も健全な印象を受けます。今後の成長にも期待が持てる企業といえるでしょう。