太洋物産株式会社の決算報告書が発表されました。食肉関連や農産品などさまざまな商材を取り扱う同社の決算は、前年同期と比べて売上が減少したものの、利益は増加しています。新型コロナウイルスの影響が徐々に収束に向かう中で、新規商材の販売拡大や中国市場向け取引の増加などにより、着実に収益を伸ばしています。
企業情報
企業名: 太洋物産株式会社
証券コード: 99410
決算期: 2023年9月30日
太洋物産株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
太洋物産株式会社は9月30日を決算日としており、四半期決算は12月31日、3月31日、6月30日、9月30日に行われます。この度の決算報告は2023年10月1日から12月31日までの第1四半期の報告となります。
主な事業
太洋物産株式会社は、食肉関連商品、農産品、化学品、中国向け輸出商品などさまざまな分野の商品を取り扱う総合商社です。食料部、営業開拓部、生活産業部の3つのセグメントで事業を展開しています。主力の食肉関連は外食産業向けが中心ですが、農産品やタイ産加工食品、中国向け商品なども強みとしています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の売上高は44億17百万円と前年同期比で10.5%減となりました。一方で、営業利益は64百万円と前年同期比で223.9%増と大幅に伸び、経常利益は49百万円と前年同期の経常損失から大きく改善しました。利益率も向上しており、安定して収益を上げられる体質に変わってきています。
売上・利益の推移
食肉関連では外食産業向けの需要が回復していないものの、利益率の高い新商品の販売が増加したことや、農産品やタイ産加工食品などの売上増加により、全体としての収益性は着実に改善しています。中国向け取引の拡大も大きな収益源となっています。今後も経費削減と販路開拓で収益力を強化し、安定的な業績を目指していくとみられます。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の資産合計は、70億57百万円と前事業年度末比で6億11百万円減少しました。現金預金は増加しましたが、売上債権と商品が減少したためです。一方、負債は63億67百万円と前事業年度末比で6億13百万円減少し、純資産は6億89百万円となっています。
資産の部
流動資産は64億60百万円で、前事業年度末比で6億10百万円減少しました。現金預金は増加しましたが、売上債権と商品が減少したためです。固定資産は5億96百万円で、前事業年度末比でわずか1百万円減少しました。
負債の部
流動負債は62億28百万円と前事業年度末比で6億13百万円減少しました。主に短期借入金と仕入債務が減少したためです。固定負債は1億39百万円と前事業年度末から微増しています。
純資産の部
純資産は6億89百万円と前事業年度末比で1百万円増加しました。四半期純利益の計上や、繰延ヘッジ損益の減少などにより、資本の充実化が進んでいます。
ROAとROE
当第1四半期のROAは0.6%、ROEは5.7%となりました。前年同期と比べて大幅に改善しており、収益力が高まっていることがわかります。今後も利益率の向上とコスト管理の強化で、さらなる収益性の向上を目指していきます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローは開示されていませんが、売上債権や商品の減少により、営業活動によるキャッシュ・フローはプラスに転じたものと考えられます。また、借入金の返済などにより財務活動によるキャッシュ・フローはマイナスになっていると推測されます。全体としては、現金預金が前事業年度末から増加しており、健全な財務状況を維持できている様子です。
配当の支払額
当第1四半期において配当の支払いは行われていません。通期の配当につきましては、現時点では未定とのことです。今後の業績推移を見ながら、株主還元策を検討していくものと思われます。
今後の展望
太洋物産株式会社は新規商品の販売拡大や中国市場での取引増加、さらにコスト管理の強化によって、収益基盤の強化を図っていきます。食肉関連の需要回復が遅れている中でも、柔軟な事業展開で収益力を高めている点が評価できます。今後も中長期的な視点に立って、安定した収益を生み出せる企業体質の構築を目指していくと期待されます。
編集部のまとめ
太洋物産株式会社の当第1四半期決算は、新型コロナの影響が残る中でも、着実に収益力を高めています。食肉関連の需要回復が遅れている一方で、農産品や中国向け商品などの伸長により、全体としての業績は改善傾向にあります。今後も新たな商品やマーケットの開拓で収益性を高め、さらなる成長を目指していくことが期待されます。
太洋物産株式会社の決算日や配当についてまとめました。
太洋物産株式会社の決算日は9月30日で、四半期決算は12月31日、3月31日、6月30日、9月30日に行われます。当第1四半期決算では、売上は減少しましたが、利益は大幅に改善しました。また、財務状況も安定しており、株主還元策の検討も期待されます。今後も新商品の開発や市場開拓を進め、収益力の強化に取り組んでいくと見られます。