株式会社ショクブンの決算報告書を見てみましょう。食品宅配事業を手掛ける同社の業績は、全体的に厳しい状況が続いています。新型コロナ禍の影響が続く中、原材料価格の高騰や人件費上昇などが重荷となっているようです。
企業情報
企業名: 株式会社ショクブン
証券コード: E03213
決算期: 3月期
株式会社ショクブンの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ショクブンの決算日は3月31日です。年1回の本決算に加え、4月、7月、10月に四半期決算を発表しています。
主な事業
株式会社ショクブンは、食品宅配を中心とした事業を展開しています。メニュー商品と特売商品の2本柱で、主に中部地方を中心に事業を展開しています。
近年では、冷凍自動販売機事業や事業食メニューの販売にも取り組み、事業の多角化を図っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は48億90百万円となり、前年同期比で91.6%と減少しています。
一方で、営業利益は39百万円と前年同期比では25.6%の減少となりました。原材料価格の高騰や人件費の増加などが利益率を押し下げています。
売上・利益の推移
直近の3年間の売上高と経常利益の推移を見ると、売上高は2022年3月期に約70億円まで増加していましたが、その後は減少傾向にあります。
経常利益も2022年3月期の2億68百万円をピークに減少し、当第3四半期では39百万円にまで落ち込んでいます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ショクブンの四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は56億42百万円となっています。前期末と比べると67百万円の減少となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が61百万円減少し、建物及び構築物が51百万円増加しています。営業活動や設備投資の影響が表れています。
負債の部
負債の部では、長期借入金が1億9百万円減少しましたが、買掛金が99百万円、繰延税金負債が59百万円増加しています。資金調達や仕入れなどの動きが反映されています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が1億17百万円減少しました。配当金の支払いや四半期純損失の計上によるものです。
ROAとROE
株式会社ショクブンのROA(総資産利益率)は前期の4.5%から当期は0.7%と大幅に低下しています。同様にROE(自己資本利益率)も前期の10.2%から-1.5%と大幅な悪化となっています。
これは、売上高の減少と原価の上昇によって経常利益が大幅に減少したことが主な要因です。収益性の改善が喫緊の課題となっています。
キャッシュフロー
キャッシュフローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期より減少しており、投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資等で減少しています。一方で、財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済などで減少しています。
全体としては、現金及び現金同等物が前期末より61百万円減少しており、厳しい経営環境下で資金繰りの状況にも注意が必要です。
配当の支払額
株式会社ショクブンは、年2回の配当を行っています。当第3四半期では、1株当たり2.50円の配当を実施しました。前年同期の5.00円から減少しています。
経営環境の悪化を受け、株主還元も抑制的な傾向にあります。
今後の展望
株式会社ショクブンは、新ブランド「Meafill」の拡販や外食チェーンとのコラボメニューの販売などに注力しています。また、製造工程の自動化や配送の効率化にも取り組み、収益力の向上を目指しています。
一方で、物価高や人件費上昇など、経営環境の先行きは不透明であり、会社の業績回復には時間を要するとみられます。
編集部のまとめ
株式会社ショクブンの決算は、売上高や利益の減少など、非常に厳しい状況が続いています。原材料高や人件費の上昇といった外部環境の悪化が大きな影響を及ぼしています。
ただし、同社は新ブランドの展開や製造・物流の効率化に取り組むなど、収益力の向上に努めています。今後の業績回復に注目が集まるところですね。
株式会社ショクブンの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ショクブンは3月期決算を行っており、四半期決算も4月、7月、10月に発表しています。直近の配当は1株当たり2.50円で、前年同期から減少しています。
同社は食品宅配事業を中心に展開しており、原材料高や人件費の上昇などが業績を圧迫している厳しい状況が続いています。ただし、効率化や新ブランド展開など収益改善に向けた取り組みにも注目が集まります。