内外トランスラインは、国際物流業界で高い実績を誇る企業です。2024年第1四半期の決算では、売上高は前年同期比で5.0%減少したものの、経常利益は30.1%減と減益となりました。
この背景には、主力の輸出混載貨物の取扱が低調だったことが挙げられます。一方で海外子会社では倉庫事業の好調さもあり、全体としてはまずまずの業績だと言えるでしょう。
企業情報
企業名: 内外トランスライン株式会社
証券コード: 93840
決算期: 12月
内外トランスライン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
内外トランスライン株式会社の決算日は12月31日です。決算発表は例年3月下旬に行われます。
主な事業
内外トランスラインは、国際貨物輸送事業を主軸とする物流企業です。国内外の顧客に対し、航空輸送、海上輸送、倉庫保管などのサービスを提供しています。特に輸出混載貨物が同社の重要な収益源となっています。
また、国内外に多数の子会社を持ち、グローバルな事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
2024年第1四半期の同社の業績は、売上高が7,948百万円、営業利益が827百万円、経常利益が972百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が671百万円となりました。
前年同期比で減収減益となりましたが、利益率は依然として高水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高推移を見ると、2023年は4,446百万円、2024年第1四半期は7,948百万円となっています。利益面では、同期間の経常利益が2023年3,041百万円、2024年第1四半期972百万円と推移しています。
全体として安定した業績を維持しているといえるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末時点の同社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は24,626百万円となっています。前期末比で1,263百万円の増加です。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が14,405百万円、売掛金が2,557百万円となっています。また、建物及び構築物が5,046百万円と前期末から460百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が1,457百万円、未払費用が251百万円となっています。また、賞与引当金が185百万円と前期末から169百万円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が18,558百万円と前期末から229百万円増加しています。また、為替換算調整勘定が1,956百万円と前期末から409百万円増加しています。
ROAとROE
同社のROAは過去3年で4%台を維持しており、ROEも10%前後で安定しています。これは、高い収益性と効率的な資産運用によるものと考えられます。
特に近年は海外事業の拡大により、グローバルな事業展開が同社の収益性を支えているといえるでしょう。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが安定的に黒字を維持しています。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっています。
この結果、全体としては堅調なキャッシュ・フロー水準を保っているといえます。
配当の支払額
同社の配当については、直近では2024年3月に45円/株の配当を実施しました。過去3年の平均配当金は55円/株程度で、株主還元も積極的に行っていると言えるでしょう。
今後の展望
同社は、国内外の物流ニーズの変化に柔軟に対応しつつ、さらなる事業拡大を目指しています。海外子会社の強化やデジタル化の推進など、中長期的な成長に向けた取り組みを進めています。
今後も、安定的な収益基盤と高い収益性を維持しながら、企業価値の向上に努めていくことが期待されます。
編集部のまとめ
内外トランスラインは、国際物流分野で高い実績を持つ企業です。足元では輸出混載貨物の取扱減少などにより減収減益となったものの、海外事業の好調さや高い収益性を背景に、安定した財務基盤を維持しています。
今後も顧客ニーズに即したサービス提供と事業基盤の拡大に取り組み、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
内外トランスライン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
内外トランスラインの決算日は12月31日で、決算発表は例年3月下旬に行われています。
また、同社の配当は過去3年平均で55円/株程度と、株主還元に積極的に取り組んでいます。