株式会社キャンバスの決算内容を分析しましたので、ご紹介します。
この企業は独自の創薬アプローチで抗がん剤の研究開発に取り組む、期待の医薬品ベンチャー企業です。
企業情報
企業名: 株式会社キャンバス
証券コード: 45750
決算期: 2023年6月30日
株式会社キャンバスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社キャンバスの決算日は6月30日です。
決算は年1回の年度決算で、第3四半期決算までの四半期情報を開示しています。
主な事業
株式会社キャンバスは、独自の創薬アプローチを活かして「がん領域」の新薬開発に取り組む医薬品ベンチャー企業です。
現在、代表的な2つの抗がん剤候補化合物であるCBP501とCBS9106の開発を進めています。
免疫チェックポイント阻害剤との併用療法など、革新的な治療法の実現を目指しています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期累計の業績は、営業損失が5.55億円、経常損失が5.53億円、四半期純損失が5.54億円となりました。
研究開発費が3.40億円と大きな支出項目となり、高い先行投資フェーズにある同社の業績に影響しています。
売上・利益の推移
同社は創薬ベンチャーであり、現時点では事業収益がないため、売上高の計上はありません。
営業損益、経常損益、当期純損益はいずれも赤字が続いていますが、研究開発投資を継続して行っており、将来の新薬上市に向けて先行投資の段階にあると言えます。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期貸借対照表をみると、資産の部では現金及び預金が25.59億円と手元流動性が確保されています。
負債の部では未払金が7.18億円となっており、研究開発投資に伴う支出が主な内容です。
純資産は29.94億円と健全な財務状況を維持しています。
資産の部
資産の部では現金及び預金が主な項目で、25.59億円を保有しています。
これは研究開発投資を続けながらも、新株予約権の行使などによる資金調達を行った結果です。
負債の部
負債の部では未払金が7.18億円となっています。
これは主に抗がん剤候補化合物の臨床試験などの研究開発投資に関する支出です。
純資産の部
純資産は29.94億円と健全な水準を維持しています。
資本金と資本剰余金が増加したことで、財務基盤が強化されています。
ROAとROE
同社は成長過程にあるため、ROAやROEは赤字のため算出できません。
しかし、研究開発投資を積極的に行っており、将来の新薬上市を見据えた先行投資の段階にあると言えます。
キャッシュフロー
同社は研究開発投資を重ねているため、営業キャッシュフローがマイナスとなっています。
一方で、新株予約権の行使などによる財務キャッシュフローがプラスとなり、現金及び預金残高は25.59億円と十分な手元流動性を確保しています。
配当の支払額
同社は現在のところ製品上市に至っておらず、研究開発段階にあるため、配当の支払いは行っていません。
今後、新薬の承認と上市が実現すれば、株主への還元につながる可能性があります。
今後の展望
同社は、CBP501とCBS9106の2つの有望な抗がん剤候補化合物の開発を進めています。
CBP501については臨床第2相試験の次相(第2b相)に向けた準備が進んでいます。
また、CBS9106については提携先のStemline社が次相臨床試験の計画段階にあるなど、開発が順調に進展しています。
編集部のまとめ
株式会社キャンバスは創薬ベンチャーとして、がん領域の新薬開発に注力しています。
現在のところ事業収益はないものの、2つの有望な抗がん剤候補化合物の開発を着実に進めており、今後の新薬上市に期待が高まっています。
研究開発投資を積極的に行っているため、短期的な業績は赤字が続いていますが、手元流動性を確保しつつ、将来の成長に向けた先行投資の段階にあると言えます。
株式会社キャンバスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社キャンバスの決算日は6月30日です。また、現在のところ配当は行っていませんが、今後の新薬上市に伴い、株主への利益還元につながる可能性があります。