東京都競馬株式会社の2024年1月-3月期の決算報告書が公開されました。当社は、地方競馬やオートレースなどの公営競技事業を中心に、都内に大型商業施設「東京サマーランド」を展開する総合エンターテインメント企業です。前年同期に比べ売上高が6.4%増加し、経常利益も3.3%減と堅調な業績を残しました。
企業情報
企業名: 東京都競馬株式会社
証券コード: E04603
決算期: 12月期
東京都競馬株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
東京都競馬株式会社の決算日は12月31日です。年次決算の四半期報告書は、2024年5月10日に提出されています。
主な事業
東京都競馬株式会社は、公営競技事業、遊園地事業、倉庫賃貸事業、サービス事業の4つを主要な事業領域としています。大井競馬やSPAT4(南関東4競馬場の在宅投票サービス)が公営競技事業の中核を占め、都内にある「東京サマーランド」がレジャー事業の柱となっています。さらに都内を中心に大規模な倉庫の賃貸と賃貸ビルの運営も行っています。
今期の業績と利益率は？
当第1四半期の業績は売上高8,782百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益2,822百万円(同3.1%減)、経常利益2,815百万円(同3.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,944百万円(同63.8%増)と前年同期を上回る結果となりました。
主力の公営競技事業が好調に推移したことに加え、遊園地事業の収支改善も貢献しました。
売上・利益の推移
東京都競馬株式会社は、2023年は売上高375億円、経常利益134億円と過去最高の業績を達成しました。
今期の第1四半期では売上高87.8億円、経常利益28.2億円を計上しており、引き続き盤石な経営基盤を築いています。
特に公営競技事業が売上高67億円、営業利益25.4億円と好調に推移しており、同社の主力事業としての地位を固めています。
四半期連結貸借対照表について
東京都競馬の2024年3月末の四半期連結貸借対照表では、資産合計1,250億円、負債合計384億円、純資産合計866億円となっています。
資産の部
資産の部では、固定資産が1,021億円と全体の8割以上を占めるほど大規模な設備投資を行っていることが分かります。特に、建物、土地、建設仮勘定など有形固定資産が808億円と大きな割合を占めています。また、流動資産も290億円あり、現金預金やSPAT4に関連した資産が含まれます。
負債の部
負債の部では、短期・長期の有利子負債が合計175億円となっています。また、工事代金の未払金が115億円と大きな割合を占めています。
純資産の部
純資産の部では、866億円の水準を維持しており、自己資本比率も69.2%と健全な財務状況が続いています。
ROAとROE
東京都競馬の2023年12月期のROA(総資産利益率)は7.3%、ROE(自己資本利益率)は11.4%と、いずれも前年を上回る水準を達成しています。
主力の公営競技事業の収益性が高く、設備投資を積極的に行っても資産効率を高めることができているためです。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは概ね安定した水準を維持しています。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・アウトフローが大きく、財務活動により資金を確保していることがうかがえます。
今期も同様のキャッシュフロー構造が続く見通しで、必要な投資を実行しつつ、堅実な財務基盤の維持に努めていくとみられます。
配当の支払額
東京都競馬株式会社は、2023年12月期の年間配当金を1株60円と前期から増配しました。
今期第1四半期の期末配当金も1株60円と、引き続き高水準の配当を実施しています。業績好調に伴い、株主還元にも積極的に取り組んでいる姿勢がうかがえます。
今後の展望
東京都競馬株式会社では、主力の公営競技事業の基盤強化と遊園地事業の収益力向上に注力する方針です。
公営競技事業では「SPAT4」のバージョンアップや、大井競馬場の施設改修などにより一層の集客力向上を図ります。
遊園地事業では、2024年6月に新プール「MONSTER STREAM」をオープンするなど、施設の魅力向上に取り組んでいきます。
編集部のまとめ
東京都競馬株式会社の2024年1-3月期の決算は、公営競技事業の好調さと遊園地事業の収支改善に支えられ、前年同期を上回る結果となりました。
今後も主力事業の競争力強化に加え、新たなサービスの提供などに注力することで、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
高水準の配当を実施するなど、株主還元にも意欲的に取り組んでいることも魅力的です。
東京都競馬株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東京都競馬株式会社は、12月31日を決算日とし、2024年5月10日に2024年1-3月期の四半期決算を発表しました。
配当金は1株60円と、前期より増加しており、今後も高水準の株主還元が期待されます。
