大幸薬品株式会社の2024年度第1四半期の決算報告書が発表されました。売上高は前年同期比18%増の1,377百万円と好調でした。経常利益は229百万円を計上するなど、業績は順調に推移しています。今回の決算内容を詳しくご紹介します。
企業情報
企業名: 大幸薬品株式会社
証券コード: 45740
決算期: 12月
大幸薬品株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大幸薬品株式会社の決算日は12月31日で、決算発表は毎年2月頃に行われます。今回は2024年5月10日に2024年度第1四半期の決算報告書が提出されました。
主な事業
大幸薬品株式会社は医薬品事業と感染管理事業を主力事業としています。医薬品事業では一般用医薬品の製造・販売を行い、感染管理事業では除菌剤「クレベリン」の製造・販売を手掛けています。また、その他事業として木酢液を配合した入浴剤などの製造・販売も行っています。
今期の業績と利益率は?
2024年度第1四半期の業績は、医薬品事業での増収により売上高が前年同期比18%増の1,377百万円となりました。売上総利益率も58.0%と改善し、営業利益は214百万円を計上するなど、収益性の向上が見られました。
売上・利益の推移
最近の業績をみると、2023年度は売上高が6,120百万円、営業損失は1,248百万円と厳しい状況でしたが、2024年度第1四半期は売上高が増加し、営業利益に転じるなど業績は改善傾向にあります。医薬品事業の出荷制限の解消や感染管理事業の収益性改善施策が奏功してきていると評価できます。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第1四半期連結会計期間末の総資産は12,997百万円で、前連結会計年度末比222百万円減となりました。これは主に、受取手形及び売掛金の減少や茨木工場の原状回復工事が完了したことによるその他流動資産の減少などによるものです。
負債の部
負債合計は5,573百万円で、前連結会計年度末比906百万円減しました。未払金や資産除去債務の減少、長期借入金の返済などが主な要因です。
純資産の部
純資産合計は7,424百万円で、前連結会計年度末比684百万円増となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などによるものです。
ROAとROE
ROAは前連結会計年度末の-9.4%から当第1四半期末の2.9%に、ROEは前連結会計年度末の-53.5%から当第1四半期末の26.4%にそれぞれ改善しています。収益性の向上や自己資本の充実により、資産効率と資本効率が高まっているものと考えられます。
キャッシュフロー
当第1四半期連結会計期間末の現金及び預金は5,238百万円を保有しており、事業運営に必要な資金は確保できている状況です。また、コミットメントライン契約も活用できることから、短期的な資金繰りは問題ないと判断されます。
配当の支払額
当第1四半期連結累計期間においては配当の支払いはありませんでした。短期的な業績改善を目指している段階であり、内部留保の活用を優先しているものと思われます。今後の業績推移次第で配当政策の見直しが期待できそうです。
今後の展望
大幸薬品は医薬品事業での生産体制強化や感染管理事業での収益性改善など、さまざまな施策に取り組んでおり、業績の回復基調が続くことが期待されます。先行きの不透明感は残るものの、着実に収益力を高めていっていると評価できるでしょう。引き続き注目していきたいと思います。
編集部のまとめ
大幸薬品株式会社の2024年度第1四半期の決算は、増収と収益性の改善が見られ、業績回復の兆しがみられました。医薬品事業の供給体制強化や感染管理事業の収益性向上策が効果を上げてきている模様です。今後も持続的な成長に向けた取り組みに期待が高まっています。
大幸薬品株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大幸薬品株式会社の決算日は12月31日で、決算発表は毎年2月頃に行われます。当第1四半期連結累計期間では配当の支払いはありませんでしたが、今後の業績次第で配当政策の見直しが期待できそうです。