こんにちは。株主の皆さん。今回は人気の株式会社乃村工藝社の決算報告書の内容を分析してお伝えします。創業87年の歴史を持つ同社は、店舗デザイン、設計、施工、空間デザインなどを手がけるアートの企業です。
企業情報
企業名: 株式会社乃村工藝社
証券コード: 97160
決算期: 2月末
株式会社乃村工藝社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社乃村工藝社の決算日は2月末です。単体決算と連結決算がありますが、ここでは連結決算の内容をご紹介します。
主な事業
同社は、建築物の企画、設計、デザイン、施工、設備工事、展示施設の制作などを手がけています。百貨店、量販店、テーマパーク、ホテルなどの商業施設の店舗デザインや、企業のPR施設、ショールームなどの企画・設計・制作を主な事業としています。ユニークな空間演出で多くの企業からの支持を得ています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は950億99百万円と前年同期比で23.8%も増加しました。利益面でも、営業利益は35億12百万円、経常利益は36億30百万円と大幅な増益となりました。売上高に対する利益率も高く、収益性が改善されていることがわかります。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、売上高は増加傾向にあります。コロナ禍の影響を受けた前年度からは大きく回復し、今期は過去最高の売上を達成しました。利益面でも経常利益が大幅に増加するなど、業績は順調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
同社の最新の四半期連結貸借対照表を見ると、資産は853億35百万円、負債は365億84百万円、純資産は487億51百万円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が309億13百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が367億31百万円となっています。設備投資などにより、固定資産も一定の水準を維持しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が198億11百万円、契約負債が46億77百万円となっています。有利子負債は少なく、健全な財務状況を保っています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が354億13百万円となっています。自己資本比率は57.1%と高水準を維持しており、財務基盤は安定しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は3.5%、ROE(自己資本利益率)は5.3%と、いずれも改善傾向にあります。収益性が向上し、株主価値の向上にもつながっていると評価できます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは45億96百万円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フローは13億21百万円の支出でした。財務活動によるキャッシュ・フローは30億88百万円の支出となっています。全体としては、現金及び現金同等物の増加が見られ、財務体質の強化が進んでいることがわかります。
配当の支払額
同社の1株当たり配当金は25円となっています。前期に比べて7円の減配となりましたが、依然として安定した配当水準を維持しています。株主還元にも力を入れている企業といえます。
今後の展望
同社は、中期経営方針(2023〜2025年度)の初年度として、「一人ひとりの『クリエイティビティ』を起点に空間のあらゆる可能性を切り拓く」という新ビジョンの実現に向けて取り組んでいます。新型コロナウイルス感染症の影響は徐々に収まりつつあり、企業の設備投資需要の回復が期待されます。同社の強い企画力と施工力を活かし、今後も業績の伸長が見込まれます。
編集部のまとめ
株式会社乃村工藝社は、店舗デザインなどの実績を強みに業績を着実に改善させています。売上高、利益ともに好調に推移しており、財務体質も健全化が進んでいます。中期的な成長も期待できる企業だと言えるでしょう。今後の動向に注目していきたいと思います。
株式会社乃村工藝社の決算日や配当についてまとめました。
株式会社乃村工藝社の決算日は2月末です。1株当たり配当金は25円と安定した水準を維持しており、株主還元にも力を入れていることが分かりました。この決算報告では、同社の事業概要や業績の推移、財務状況、今後の展望など、同社の現状と将来性について詳しく解説しました。