株式会社ソディックの2024年第1四半期決算が発表されました。売上高156億36百万円で前年同期比7.4%減、営業損失7億80百万円となりました。構造改革を進めて固定費を削減してきましたが、円安やインフレの影響により収益面で苦戦を強いられています。しかし、プライベートショーの開催や、新技術の開発、グローバル生産体制の再構築など、中長期的な成長に向けた取り組みも着実に進んでいます。
企業情報
企業名: 株式会社ソディック
証券コード: 61430
決算期: 12月
株式会社ソディックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ソディックの決算期は12月です。第1四半期決算は2024年5月10日に発表されました。今後の決算発表は以下のスケジュールが予定されています。
主な事業
株式会社ソディックは工作機械、産業機械、食品機械を主力事業としています。高精度加工を得意とする工作機械や、精密成形が特徴の産業機械、食品製造装置などを手掛けています。事業領域は国内外に広がり、特に中国市場での事業拡大を目指しています。
今期の業績と利益率は?
2024年第1四半期の業績は売上高156億36百万円、営業損失7億80百万円となりました。前年同期比で売上高は7.4%減少し、営業損益も大幅な赤字に転落しています。これは主に円安やインフレの影響によるものです。一方で、構造改革の取り組みにより固定費は削減されており、今後の収益改善に期待がかかっています。
売上・利益の推移
過去1年間の売上高は134,066百万円から139,098百万円に増加しています。一方で、利益面では前年同期の経常利益508百万円から当期の経常損失187百万円と大幅な悪化となりました。これは、円安やインフレによる製造原価の高止まりが利益を押し下げた影響が大きいと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ソディックの2024年3月末の四半期連結貸借対照表を見てみると、資産合計1,390億98百万円、負債合計607億97百万円、純資産合計783億円となっています。前期末比で資産は50億32百万円増加し、負債は38億60百万円、純資産は11億71百万円増加しています。
資産の部
資産の主な変動要因は、現金及び預金の増加74億99百万円、電子記録債権の増加12億25百万円などです。一方で、長期預金の減少43億75百万円もあり、資産全体としては増加しています。
負債の部
負債の増加は、その他の流動負債の増加17億14百万円、短期借入金の増加15億14百万円、契約負債の増加12億18百万円などが主な要因です。
純資産の部
純資産の増加は、為替換算調整勘定の増加20億47百万円などによるものです。一方で、利益剰余金の減少12億63百万円もあり、自己資本比率は56.3%となりました。
ROAとROE
株式会社ソディックのROAは前期末の5.8%から当期末の-0.7%と悪化しています。これは営業損失の計上などによる収益性の低下が影響しています。一方でROEは前期末の-1.5%から当期末の-0.6%と若干改善しています。これは為替換算調整勘定の増加などにより自己資本が増加したことが要因です。今後は収益性の改善に向けた取り組みが重要になると考えられます。
キャッシュフロー
当期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フロー51億86百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー32億30百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー55億41百万円の収入となりました。この結果、現金及び預金残高は前期末比74億99百万円増加し、当期末は421億20百万円となっています。
配当の支払額
株式会社ソディックは2024年3月29日に1株当たり15円の期末配当を実施しました。これにより、当期の1株当たり配当金は15円となっています。今後も安定的な配当を維持していくことを目指しています。
今後の展望
株式会社ソディックは、中国市場への依存から脱却し、収益性の向上と事業構造の再構築に取り組んでいます。工作機械、産業機械、食品機械の各事業において、生産体制の見直しや新製品の開発などに力を入れ、市場ニーズへの対応力を高めていきます。加えて、コスト削減や遊休資産の売却等の施策にも注力し、早期の業績回復を目指しています。
編集部のまとめ
株式会社ソディックの2024年第1四半期決算は、円安やインフレの影響により減収減益となりました。一方で、構造改革の実行によるコスト削減や生産体制の再構築など、中長期的な成長に向けた取り組みが進行しています。今後の業績回復に期待が高まっています。また、安定的な配当の維持も株主還元の面で評価できるでしょう。
株式会社ソディックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ソディックの決算期は12月で、第1四半期決算は2024年5月10日に発表されました。同社は2024年3月29日に1株当たり15円の期末配当を実施しており、株主還元にも努めている企業です。今後の業績と配当への期待が高まっています。