株式会社パイロットコーポレーションの最新の決算報告が公開されました。筆記具事業と非筆記具事業を手がけるパイロットは、第1四半期の売上高が前年同期比105.1%と健闘しています。国内外の需要が堅調に推移し、収益基盤も安定しつつあることがうかがえます。今後も新商品の投入や既存商品の強化などに取り組み、さらなる業績拡大が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社パイロットコーポレーション
証券コード: E02466
決算期: 12月
株式会社パイロットコーポレーションの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社パイロットコーポレーションの決算日は12月31日です。決算期は年1回で、毎年2月頃に決算説明会を開催し、3月下旬に有価証券報告書を提出しています。
主な事業
株式会社パイロットコーポレーションは、筆記具を中心としたステーショナリー用品事業と玩具事業、産業資材事業を展開しています。筆記具では「フリクション」シリーズや「ジュース」シリーズなどの人気商品を持ち、国内外で幅広い事業展開を行っています。また、子会社のマークス社ではデザインステーショナリーの企画・製造も行っており、ラインナップの拡充に努めています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が287億99百万円と前年同期比105.1%の増収となりました。国内市場が堅調に推移し、さらに海外市場でも円安の影響もあり増収となりました。一方で、営業利益は29億80百万円と前年同期比60.9%の減益となりました。これは、労務費や広告費等の販管費の増加によるものです。利益率としては、営業利益率は10.4%となっています。
売上・利益の推移
パイロットコーポレーションの直近の売上高と利益の推移は以下の通りです。売上高は前期比で2.5%増加し、第1四半期の実績でも前年同期比105.1%と増収基調を維持しています。一方で、営業利益は前期比で26.4%減少しており、販管費の増加が利益率を押し下げる要因となっています。今後は適切な投資と管理費の最適化により、収益力の向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
パイロットコーポレーションの2024年3月末の四半期連結貸借対照表では、総資産が1,722億77百万円と前期末比58億8百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が1,095億73百万円と前期末比24億35百万円増加しました。現金及び預金が17億17百万円、受取手形及び売掛金が22億34百万円それぞれ増加したことが主な要因です。固定資産は627億3百万円と前期末比33億73百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が345億72百万円と前期末比30億4百万円増加しました。短期借入金が17億67百万円、未払法人税等が5億7百万円、賞与引当金が8億2百万円それぞれ増加しています。固定負債は24億19百万円と前期末比1億36百万円減少しました。
純資産の部
純資産は1,352億85百万円と前期末比29億40百万円増加しました。利益剰余金が7億27百万円、為替換算調整勘定が17億円それぞれ増加したことが主な要因です。
ROAとROE
パイロットコーポレーションのROA(総資産利益率)は前期末の7.9%から当第1四半期の6.4%に低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期末の13.6%から当第1四半期の8.1%に減少しています。これは、利益の減少に加え、総資産と自己資本が共に増加したことが影響したものと考えられます。今後は収益力の向上により、これらの指標の改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローの状況は開示されていませんが、前期の連結キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローが136億61百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが17億93百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが21億62百万円の支出となっています。良好な収益基盤に支えられた堅調なキャッシュ・フロー動向が窺えます。
配当の支払額
株式会社パイロットコーポレーションは、年1回の期末配当を実施しています。当期の1株当たり配当金は50円で、前期と同額の水準となっています。配当性向は14.4%と安定した株主還元を行っていると評価できます。今後も業績に応じた適切な配当政策が期待されます。
今後の展望
パイロットコーポレーションは、2030年を見据えた中期経営計画に基づき、筆記具事業の競争力強化と新分野への展開を図っています。国内外の需要変化に柔軟に対応しつつ、デジタル化や環境対応に積極的に取り組むことで、持続可能な成長を目指しています。今後の業績動向に期待が高まっています。
編集部のまとめ
株式会社パイロットコーポレーションは、筆記具を中心に玩具やデザインステーショナリーなどを手掛ける総合文具メーカーです。第1四半期は国内外の需要が堅調に推移し、売上高が前年同期を上回りました。一方で、販管費の増加により営業利益は減益となりましたが、適切な投資と管理費の最適化により、今後の収益力向上が期待されます。中期的な成長戦略として、デジタル化や環境対応にも注力しており、持続可能な企業経営を目指しています。
株式会社パイロットコーポレーションの決算日や配当についてまとめました。
株式会社パイロットコーポレーションの決算日は12月31日で、毎年2月頃に決算説明会を開催し、3月下旬に有価証券報告書を提出しています。また、年1回の期末配当を実施しており、当期の1株当たり配当金は50円と前期と同額の水準を維持しています。今後も業績に応じた適切な株主還元が期待されます。