住友林業株式会社の2024年1月~3月期の決算報告書が発表されました。建築・不動産事業の好調な業績をはじめ、全体として売上高や利益が堅調に推移しています。注目すべきは、連結子会社のDRBグループを通じて米国のBiscayne Homes社の事業を取得したことです。今後、北米での事業拡大も期待できそうです。
企業情報
企業名: 住友林業株式会社
証券コード: 19110
決算期: 12月期
住友林業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
住友林業の決算日は12月31日です。第1四半期の決算発表は2024年5月13日に行われました。
主な事業
住友林業は「木材建材事業」「住宅事業」「建築・不動産事業」「資源環境事業」の4つの事業を展開しています。国内外で木材・建材の製造・販売から、注文住宅やマンション・分譲住宅の建築、森林経営や木質バイオマス発電事業まで、幅広い事業を手掛けています。特に、建築・不動産事業は業績の柱となっています。
今期の業績と利益率は?
2024年1月~3月期の連結売上高は4,536億32百万円と前年同期比20.5%増と大幅に伸長しました。経常利益も397億72百万円と同55.4%増と大幅な増益となりました。特に、北米の分譲住宅事業が好調だったことが主な要因です。利益率も8.8%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
住友林業の直近の業績推移をみると、売上高は1,733,169百万円、経常利益は159,418百万円と、堅調に推移しています。特に2023年12月期は過去最高の業績を更新しました。今後も、北米での事業拡大や国内の住宅需要の取り込みなどにより、さらなる業績向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の連結貸借対照表を見ると、総資産は1兆9,234億8百万円と前期末から1,106億86百万円増加しています。これは主に、米国での分譲住宅事業の拡大に伴う販売用不動産の増加によるものです。一方、負債は1兆318億11百万円と前期末から423億85百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が1兆2,961億70百万円と前期末から602億42百万円増加しました。主な内訳は、米国の分譲住宅事業の拡大に伴う販売用不動産の増加です。一方、固定資産は6,272億38百万円と前期末から504億44百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が6,101億95百万円と前期末から222億6百万円増加しました。これは主に、コマーシャル・ペーパーの発行増加によるものです。固定負債は4,216億15百万円と前期末から202億78百万円増加しています。
純資産の部
純資産の部は8,915億97百万円と前期末から684億75百万円増加しました。自己資本比率は42.3%となっており、健全な財務体質を維持しています。
ROAとROE
住友林業のROAは9.2%、ROEは14.5%となっています。ROAは前年同期から1.0ポイント上昇し、ROEも前年同期から1.7ポイント上昇しました。これは主に、建築・不動産事業の好調な業績が寄与したためです。今後も収益力の向上が期待できます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが26,014百万円のプラスとなり、投資活動によるキャッシュ・フローは17,805百万円のマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュ・フローは26,649百万円のプラスとなり、全体としては34,858百万円の資金増加となりました。
配当の支払額
住友林業は2024年3月29日に1株当たり65円の期末配当を実施しました。前期の年間配当も1株当たり130円と、堅調な業績を反映した配当水準となっています。今後も、安定的な配当の継続が期待されます。
今後の展望
住友林業は、北米での分譲住宅事業の拡大や国内の住宅需要取り込みなどに注力していく方針です。2024年3月には、DRBグループを通じて米国Biscayne Homes社の事業を取得しており、今後の北米事業拡大が期待されます。また、国内でも「木の文化」の普及や環境配慮型住宅の提案などに取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
編集部のまとめ
住友林業の2024年1月~3月期の決算は、売上高、営業利益、経常利益ともに増収増益と好調な結果でした。特に、北米での分譲住宅事業の拡大が大きく寄与しています。今後も、海外事業の拡大と国内の住宅需要取り込みにより、さらなる業績向上が期待できそうです。安定配当も魅力的で、中長期的な投資先としても注目されます。
住友林業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
住友林業の決算日は12月31日で、第1四半期の決算発表は2024年5月13日に行われました。また、2024年3月29日に1株当たり65円の期末配当を実施しており、安定配当が続く見通しです。今後の業績拡大と株主還元に期待が高まります。