株式会社TVEは、原子力・火力発電所用バルブの製造・メンテナンスを主としたバルブ事業を中核に、鋳鋼製品の製造や原発の設備保守、電気設備工事などを展開する企業です。
直近の決算では、定期検査工事の完了による売上増加などから、全セグメントで増収となりました。
特にバルブ事業では、2年ぶりの大幅な増収増益となり、経常利益も8億7百万円と大幅に向上しています。
企業情報
企業名: 株式会社TVE
証券コード: E01716
決算期: 9月
株式会社TVEの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社TVEの決算日は9月30日で、12月下旬に定時株主総会を開催し、前年度の決算を承認します。
また、5月10日と12月22日に中間配当と期末配当を実施しています。
主な事業
株式会社TVEは、原子力発電所や火力発電所向けのバルブの製造・メンテナンスを中核事業としています。
そのほかにも、鋳鋼製品の製造や原発の設備保守、電気設備工事などを行っています。
特に、グリーン・トランスフォーメーションの動きを受けて、原発の再稼働や次世代のクリーンな発電に向けたバルブの開発に注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間では、売上高は54億42百万円と前年同期比27.7%の増収となりました。
また、営業利益は7億37百万円、経常利益は8億7百万円と大幅な増益となっています。
これにより、売上高経常利益率は14.8%と高水準の収益性を確保できました。
売上・利益の推移
過去2年間の売上高と経常利益の推移を見ると、2023年9月期は前年比1.8倍の売上高と経常利益を達成しました。
これは、原発の定期検査工事の増加やメンテナンス需要の回復、製鋼事業や電気設備工事の好調などが主な要因です。
今後もグリーン成長の流れを取り込んで、安定的な収益基盤の確立を目指しています。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の四半期連結貸借対照表では、資産合計が145億4百万円となっています。
負債は36億27百万円と前期末から減少し、純資産は108億77百万円と大幅に増加しました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が53億53百万円と増加しているほか、投資有価証券が18億58百万円と大きく増加しています。
一方、受取手形、売掛金及び契約資産は20億64百万円と前期末から減少しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が6億3百万円、未払法人税等が2億43百万円となっています。
また、受注損失引当金が2億49百万円と前期末から減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が66億6百万円と大幅に増加しました。
自己資本比率も75.0%と高水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社TVEのROAは直近5.6%、ROEは5.5%となっています。
前期からROAは1.2ポイント、ROEは0.9ポイントそれぞれ改善しました。
これは、収益力の向上と自己資本の充実によるものです。今後も収益基盤の強化と財務体質の改善に取り組む予定です。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは10億8百万円のプラスとなりました。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローは1億83百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは1億79百万円のマイナスとなっています。
この結果、現金及び現金同等物は53億53百万円と前期末から6億45百万円増加しました。
配当の支払額
株式会社TVEは、期末配当25円、中間配当20円の年間45円の配当を実施しています。
この配当性向は約20%となっており、安定した利益還元を行っています。
今後も株主還元を重視しながら、成長投資にもバランス良く取り組んでいく方針です。
今後の展望
株式会社TVEは、グリーン・トランスフォーメーションの流れを取り込み、原発の再稼働や次世代発電向けバルブの開発を加速させています。
また、グループ会社との連携により事業領域の拡大も目指しています。
中期的にはグローバルニッチトップを目指すとともに、安定収益の確保と持続的な成長の実現を目指しています。
編集部のまとめ
株式会社TVEは、原発やクリーンエネルギーの分野でニッチな強みを持つ企業です。
今期の決算では、定期検査工事の完了による増収増益を果たし、収益性の高さを示しました。
今後は、グリーン化の需要取り込みと事業領域の拡大により、持続的な成長を実現できると期待されます。
株式会社TVEの決算日や配当についてまとめました。
株式会社TVEの決算日は9月30日で、定時株主総会を12月下旬に開催しています。
年間配当は期末配当25円、中間配当20円の計45円で、配当性向は約20%と安定的な利益還元を行っています。
今後は、グリーン成長の取り込みと事業拡大により、さらなる成長が期待されます。