東京建物株式会社の2024年第1四半期決算が発表されました!東京建物は、ビル賃貸やマンション開発などの不動産事業を中心に展開している老舗企業です。今期は、住宅分譲での売上が増加した一方で、不動産売却が減少したため、全体の営業収益は前年同期比1.9%減少しました。しかし、営業利益は減少したものの191億円と健全な水準を確保しています。今後は、リゾート施設やデベロッパー事業の収益拡大に期待がかかりそうです。
企業情報
企業名: 東京建物株式会社
証券コード: 88040
決算期: 12月
東京建物株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東京建物株式会社の決算日は12月31日です。上場企業として、通常の決算スケジュールに沿い、2月と5月に四半期決算、3月に本決算を行っています。
主な事業
東京建物株式会社は、ビル賃貸事業、住宅分譲事業、不動産仲介・アセットソリューション事業、リゾート事業など、多岐にわたる不動産関連事業を展開しています。特に、東京都心部を中心としたビル賃貸事業と首都圏を中心とした住宅分譲事業が同社の収益の大部分を占めています。近年では、不動産ソリューション事業の収益性も高まってきています。
今期の業績と利益率は?
2024年第1四半期の業績は、営業収益1,161億円、営業利益191億円と前年同期比で減収減益となりました。利益率は営業利益率16.5%と高水準を維持しています。主な要因は、ビル事業やアセットサービス事業における不動産売却が減少したことによるものです。一方で、住宅事業の分譲マンション販売が好調に推移しました。
売上・利益の推移
直近の3期の売上高・利益の推移を見ると、2023年12月期は営業収益3,759億円、営業利益694億円と過去最高を更新しました。2024年第1四半期も営業収益1,161億円、営業利益191億円と健闘しており、堅調な業績を維持しています。今後も、不動産市況の回復やリゾート事業の拡大などに期待が高まっています。
四半期連結貸借対照表について
東京建物の2024年3月末の連結貸借対照表を見ると、資産合計は2兆93億円と前期末から1,040億円増加しています。これは主に、販売用不動産や現金預金の増加によるものです。また、負債合計は1兆4,882億円と前期末から909億円増加しており、有利子負債が1兆1,620億円と大きくなっています。一方で、純資産は5,211億円と131億円増加しており、財務体質は健全な状態を維持しています。
資産の部
資産合計の大部分を占めるのは、販売用不動産や賃貸用不動産などの不動産関連資産です。第1四半期にかけて、開発用不動産の増加などにより、全体の資産が大幅に増加しています。一方で現金預金も増加しており、財務基盤は安定しています。
負債の部
負債の主な内訳は、仕入れや開発資金に充てられている有利子負債です。有利子負債は1兆1,620億円と前期末から大幅に増加しており、事業拡大に向けた積極的な投資姿勢がうかがえます。一方で、支払手形や未払金などの流動負債も増加しています。
純資産の部
純資産は5,211億円と前期末から131億円増加しました。利益剰余金の蓄積や、その他有価証券評価差額金の増加が主な要因です。自己資本比率は25.4%と、健全な水準を維持しています。
ROAとROE
東京建物のROA(総資産経常利益率)は2.4%、ROE(自己資本利益率)は4.8%となっています。前年同期と比較すると低下しているものの、不動産業界では高い水準を維持しています。これは、ビル事業や住宅事業の高い収益性と資産効率の良さが反映されているためです。今後は、アセットソリューション事業の収益拡大などにより、さらなる改善が期待されます。
キャッシュフロー
東京建物の2024年第1四半期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは66億円のプラスとなりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは206億円のマイナスとなっています。これは、不動産の取得や開発などの投資資金の支出増加によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは借入れの増加などにより170億円のプラスとなっています。全体としては、現金預金が30億円増加し、財務基盤の強化が進んでいます。
配当の支払額
東京建物は、株主還元の一環として、年2回の配当を行っています。2024年3月期の年間配当金は1株当たり77円を予定しており、前期から10円増加しています。この水準は業界でも高い部類に入ります。今後も、業績の伸びに合わせて、配当の増額が期待されます。
今後の展望
東京建物は、ビル事業やマンション分譲事業を中心に堅調な業績を維持していますが、今後はさらなる成長が見込まれます。リゾート事業の収益拡大、アセットソリューション事業の強化、海外展開の加速など、多角化も進んでおり、安定した収益基盤の構築に取り組んでいます。また、脱炭素化への対応や、グループ経営の効率化にも注力しており、持続的な成長が期待できる企業と言えるでしょう。
編集部のまとめ
東京建物の2024年第1四半期決算は、全体として減収減益となりましたが、主力事業の好調さが伺えます。ビル賃貸事業やマンション分譲事業が堅調に推移し、営業利益率も高水準を維持しています。今後は、リゾート事業の拡大やアセットソリューション事業の強化などにより、さらなる収益力の向上が期待されます。また、財務基盤の安定性も高く、株主還元も重視しているため、中長期的な成長が期待できる企業だと言えるでしょう。
東京建物株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東京建物株式会社の決算日は12月31日で、上場企業として通常の決算スケジュールに沿って、2月と5月に四半期決算、3月に本決算を行っています。また、同社は年2回の配当を実施しており、2024年3月期の年間配当金は1株当たり77円を予定しています。業績の伸びに合わせて、今後も配当の増額が期待されます。