クリングルファーマ株式会社の第2四半期決算報告書が公開されました。医薬品開発事業に注力する同社は、2024年3月期の第2四半期決算で売上高43,029千円、経常損失365,471千円を計上しました。今後の事業展開に注目が集まる企業です。
企業情報
企業名: クリングルファーマ株式会社
証券コード: E36129
決算期: 2024年9月期
クリングルファーマ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
クリングルファーマ株式会社の決算日は9月30日です。第2四半期決算(2024年3月期)は2024年5月13日に公表されました。
主な事業
クリングルファーマ株式会社は医薬品開発事業を主軸としています。同社は、組換えヒトHGFタンパク質(開発コード:KP-100)の研究開発に注力しており、脊髄損傷急性期、声帯瘢痕、筋萎縮性側索硬化症などの治療薬の開発を進めています。また、クラリス・バイオセラピューティクス社との提携により、角膜疾患治療薬の開発も行っています。
今期の業績と利益率は?
2024年3月期第2四半期の業績は、売上高が43,029千円、経常損失が365,471千円となりました。医薬品開発事業への先行投資が続いているため、依然として経常損失を計上しているものの、売上高は前年同期比25.3%増加しています。今後の新薬承認取得や提携先の開発進捗により、収益の拡大が期待されます。
売上・利益の推移
クリングルファーマ株式会社の売上高は、2022年9月期は69,250千円でしたが、2023年9月期は34,353千円と減少しています。一方で、経常損失は2022年9月期の852,660千円から2023年9月期は314,811千円と改善傾向にあります。医薬品開発に注力し、収益基盤の強化を図っているものと見られます。
四半期連結貸借対照表について
クリングルファーマ株式会社の2024年3月期第2四半期末の総資産は2,912,050千円で、前事業年度末から11.2%増加しています。固定資産は1,122千円と小規模ですが、流動資産は2,910,927千円と大部分を占めています。
資産の部
流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,489,564千円、原材料及び貯蔵品364,005千円などです。前事業年度末から流動資産が293,310千円増加しており、新株予約権の行使による株式発行で資金調達を行ったことが主な要因です。
負債の部
負債合計は589,756千円と前事業年度末から7,198千円減少しています。主な負債は前受金91,092千円、長期預り金375,250千円などです。研究開発費への充当などにより負債が減少傾向にあります。
純資産の部
純資産は2,322,294千円と前事業年度末から300,591千円増加しています。資本金が432,196千円、資本剰余金が3,430,168千円となっており、新株予約権の行使による増資が主な要因です。
ROAとROE
クリングルファーマ株式会社のROAは、医薬品開発への先行投資により赤字が続いているためマイナスとなっています。一方でROEも同様にマイナスの水準にあります。今後、新薬候補の承認取得や提携先の開発進捗により収益基盤が強化されれば、ROA、ROEともに改善が期待できます。
キャッシュフロー
2024年3月期第2四半期のキャッシュ・フローは、営業活動で315,253千円の支出、投資活動で121,363千円の支出、財務活動で668,409千円の収入となっています。新株予約権の行使による株式発行で資金を調達したことで、現金及び現金同等物は1,993,032千円と前事業年度末から231,792千円増加しました。
配当の支払額
クリングルファーマ株式会社は創業以来、配当を実施していません。医薬品開発に注力しているため、内部留保の確保に注力しているものと思われます。今後の新薬承認や事業拡大によっては、配当実施の検討があるかもしれません。
今後の展望
クリングルファーマ株式会社は、組換えヒトHGFタンパク質の医薬品開発を中心に事業を進めています。脊髄損傷急性期治療薬の国内治験は順調に進捗しており、2024年内の承認申請を目指しています。また、眼科領域や声帯瘢痕、筋萎縮性側索硬化症などでも適応拡大を目指しています。今後の承認取得と事業化に期待が高まる企業と言えるでしょう。
編集部のまとめ
クリングルファーマ株式会社は、医薬品開発事業に注力する創薬ベンチャーです。第2四半期決算では、経常損失を計上するものの、売上高は前年同期比で増加しています。今後の新薬承認取得と事業化に向けた取り組みに注目が集まるでしょう。また、同社は内部留保の確保に注力しているため、配当実施は当面見込めない状況です。
クリングルファーマ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
クリングルファーマ株式会社の決算日は9月30日で、第2四半期決算は2024年5月13日に発表されました。同社は医薬品開発に注力しており、これまで配当は実施していませんが、今後の事業拡大に期待が寄せられています。