スパイダープラス株式会社の2024年第1四半期決算報告書をご紹介します。建設現場の施工管理業務をDX化するソフトウエア「SPIDERPLUS」を展開するスパイダープラスは、業界の生産性向上ニーズを着実に取り込み、堅調な成長を続けています。
企業情報
企業名: スパイダープラス株式会社
証券コード: E36410
決算期: 12月期
スパイダープラス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
スパイダープラス株式会社の決算期は12月期です。
第1四半期決算は2024年5月13日に発表されました。
主な事業
スパイダープラス株式会社は、建設業界の生産性向上を目的とした建設DXサービス「SPIDERPLUS」の開発・販売を主力事業としています。
「SPIDERPLUS」は、タブレットやスマートフォンを活用して建設現場の施工管理業務のデジタル化と省人化を実現するSaaSサービスです。
大規模な建設現場において、総合建設業や電気・空調設備業の現場監督が行う施工管理業務の生産性向上に貢献しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間の売上高は933,038千円、営業損失は142,304千円、経常損失は139,941千円、親会社株主に帰属する四半期純損失は142,664千円となりました。
この間、「SPIDERPLUS」の契約ID数は69,321(前年同月比15.2%増)、契約社数は1,901社(前年同月比19.3%増)、ARPU(1契約ID当たりの契約単価)は4,437円(前年同月比11.7%増)と順調に推移しています。
売上・利益の推移
スパイダープラスは、建設DXニーズの高まりに合わせて売上高が順調に増加してきました。
一方で、需要拡大を見据えた組織とプロダクトづくり、販売力強化など先行投資にも注力しているため、当面は利益面では赤字が続く見通しです。
将来的には、投資と売上拡大のバランスを取りながら、黒字化に向けた経営を目指しています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は4,414,216千円となりました。
主な内訳は、現金及び預金が2,666,945千円、売掛金が483,690千円、ソフトウエアが431,481千円、ソフトウエア仮勘定が236,533千円などです。
負債合計は1,163,024千円で、主な内訳は短期借入金250,000千円、長期借入金233,286千円、未払金228,151千円などです。
純資産合計は3,251,191千円となっています。
ROAとROE
当第1四半期のROA(総資産経常利益率)は▲3.1%、ROE(自己資本当期純利益率)は▲4.3%となりました。
これは、建設DXサービスの需要取り込みに向けた先行投資を行っているため、一時的に収益性が低下しているものの、中長期的にはサービスの拡大とともに収益性の向上を目指しています。
キャッシュフロー
当第1四半期の営業キャッシュフローは▲123,675千円、投資キャッシュフローは▲69,130千円、財務キャッシュフローは22,770千円となりました。
営業キャッシュフローがマイナスとなっているのは、先行投資による支出が増加したことが主な要因です。
一方で、現金及び現金同等物の期末残高は2,666,945千円と、十分な手元流動性を確保しています。
配当の支払額
当第1四半期においては、配当の支払いはありませんでした。
今後の配当方針については、成長投資と収益力向上のバランスを判断しながら、株主還元を検討していく予定です。
今後の展望
スパイダープラスは、建設業界の生産性向上をサポートする建設DXサービス「SPIDERPLUS」の提供を通じて、持続的な成長を目指しています。
今後も、サービスの機能拡充やUI/UX改善によって「SPIDERPLUS」のさらなる利便性向上を図るとともに、営業体制の強化やパートナー企業との協業により、顧客基盤の拡大を推進していきます。
中長期的には、収益性の向上とキャッシュ創出力の強化を通じて、企業価値の最大化を目指します。
編集部のまとめ
スパイダープラス株式会社は、建設業界のDX化を推進する「SPIDERPLUS」というユニークな製品を展開しています。
現在は成長フェーズにあり、需要取り込みに向けた先行投資が重点的に行われている状況ですが、中長期的には収益性の向上とキャッシュ創出力の強化を目指しています。
建設業界の生産性向上ニーズが高まる中で、同社の今後の事業展開に注目が集まっています。
スパイダープラス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
スパイダープラス株式会社の決算期は12月期で、第1四半期決算は2024年5月13日に発表されました。
配当については、当第1四半期では支払いはありませんでしたが、今後は成長投資と収益力向上のバランスを見極めながら、株主還元を検討していく予定です。