オーナンバ株式会社の2024年第1四半期決算報告書をご紹介します。2024年1月1日から3月31日までの初四半期決算では、売上高111億円と前年同期比で2.6%の増収となりました。徐々に事業環境が回復基調にあるようですね。また、利益面でも親会社株主に帰属する四半期純利益が3億4千6百万円と2割以上減少しましたが、製品価格改定などの施策により着実に収益性を高めています。次に企業情報や決算の詳細をご説明していきます。
企業情報
企業名: オーナンバ株式会社
証券コード: E00846
決算期: 12月31日
オーナンバ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
オーナンバ株式会社の決算日は12月31日です。毎年2月下旬に通期の決算発表を行い、四半期毎にも決算を行っています。今回の報告書は2024年1月1日から3月31日までの第1四半期決算となります。
主な事業
オーナンバ株式会社は電線・ワイヤーハーネスを主力事業としています。自動車、家電、産業機械などさまざまな分野に製品を提供しています。幅広い事業展開と優れた技術力を武器に、グローバルな総合配線システムメーカーを目指して事業活動を行っています。
今期の業績と利益率は?
今期の第1四半期では、売上高は111億円と前年同期比で2.6%の増収となりました。一方で、営業利益は4億円と4割以上減少しています。原材料価格高騰の影響を受けつつも、製品価格改定などの対応策により収益性の改善に努めています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、2023年は447億円の売上高と20億円の経常利益を計上しました。2024年第1四半期の売上高は111億円と前年同期比で増加していますが、経常利益は5億円と3割減少しています。事業環境の変化への対応が課題となっていますが、中期的には着実な業績回復が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は394億円と前期末から23億円増加しています。一方で、負債合計は151億円と前期末から15億円増加しました。純資産は243億円と、前期末から8億円の増加となっています。自己資本比率は60.3%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、受取手形や売掛金が106億円、棚卸資産が88億円と前期末から増加しています。一方で、有形固定資産も80億円と着実に積み上がってきています。
負債の部
負債の部では、支払手形や買掛金が69億円、短期借入金が45億円となっています。これらの増加に伴い、負債合計も前期末から15億円増加しています。
純資産の部
純資産は243億円と前期末から8億円増加しました。株主資本は196億円、その他の包括利益累計額が41億円となっています。自己資本比率は60.3%と財務の健全性も高い水準を維持しています。
ROAとROE
直近の指標を見ると、ROA(総資産利益率)は1.4%、ROE(自己資本利益率)は1.4%となっています。前期の実績から低下傾向にありますが、引き続き収益性の改善と資本効率の向上に取り組む方針のようです。
キャッシュフロー
キャッシュフローの状況は四半期連結キャッシュ・フロー計算書には記載されていませんが、前期では営業活動によるキャッシュ・フローが23億円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが△16億円、財務活動によるキャッシュ・フローが△3億円となっています。財務健全性を維持しつつ、設備投資などにも積極的に取り組んでいる様子がうかがえます。
配当の支払額
オーナンバ株式会社は、年間27円の配当を実施しています。第1四半期の時点では、2023年12月期の期末配当27円が支払われています。株主還元にも注力しており、今後の業績改善とともに増配も期待できるかもしれません。
今後の展望
オーナンバ株式会社は、「PROGRESS 2026」と称する新中期経営計画を発表しています。この計画では、「グローバルな総合配線システムメーカー」の実現を目指し、成長戦略、生産戦略、経営基盤強化に取り組むとしています。事業環境が大きく変化する中でも、着実な収益改善と財務基盤の強化を進めていく姿勢が窺えます。
編集部のまとめ
オーナンバ株式会社の2024年第1四半期決算報告書をご紹介しました。売上高は前年同期比で増加し、収益性の改善にも取り組んでいます。ただし、中国市場の低迷や為替変動の影響もあり、利益面では減少となっています。今後は原材料価格の高騰対策や生産性向上など、さまざまな課題に的確に対応していくことが重要でしょう。中期経営計画の着実な推進に期待が高まります。
オーナンバ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
オーナンバ株式会社の決算日は12月31日で、年間27円の配当を実施しています。2024年第1四半期の決算では、売上高は前年同期比で増加しましたが、利益面では減少傾向にあります。今後は収益性の改善と財務基盤の強化に向けて取り組んでいく方針のようです。