株式会社歯愛メディカルの四半期決算報告書から分かるように、同社は順調に業績を伸ばしている企業だといえます。売上高119億円、経常利益4億円と、着実な成長を遂げています。特に同社の中核事業である通信販売事業が好調で、個人医院や動物病院など新しい顧客層への展開も順調に進んでいます。
安定した財務体質を維持しており、自己資本比率48.3%と健全な水準を確保しています。今後も新商品の投入や大型医療機器の販売など、同社の強みを活かした事業展開が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社歯愛メディカル
証券コード: 35400
決算期: 12月期
株式会社歯愛メディカルの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社歯愛メディカルの決算日は12月31日です。
四半期決算は、3月31日、6月30日、9月30日、12月31日の年4回行われます。
主な事業
株式会社歯愛メディカルは主に歯科関連商品の通信販売事業を展開しています。
その他、CAD/CAM歯科技工関連機器・システム販売事業や歯科医院向け電力小売取次事業など、歯科業界に特化した多角的な事業を展開しています。
特に通信販売事業は同社の中核で、歯科医院や動物病院など幅広い顧客層に商品を販売しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高119億円、経常利益4億円と、前年同期と比べ売上高は8.6%増加、利益は52.2%減少しました。
利益率は低下したものの、依然として売上総利益率25.3%と高い水準を維持しています。
主な要因は、原材料価格高騰による商品調達価格の上昇や、新ロジスティクスセンターの立ち上げコストの増加などです。
売上・利益の推移
最近3年間の業績推移を見ると、売上高45,628百万円、経常利益3,295百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,082百万円と、売上高、経常利益ともに順調に増加しています。
特に通信販売事業が好調で、歯科医院への販売が柱となっています。
一方で、原材料価格高騰などの影響もあり、経常利益率は低下傾向にあります。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は42,045百万円で、前期末比1.3%増加しています。
流動資産は17,982百万円、固定資産は24,063百万円となっています。
資産の部
流動資産は現金及び預金、受取手形及び売掛金、棚卸資産などで構成されています。
固定資産は建物・土地などの有形固定資産が中心で、新ロジスティクスセンターの建設により土地が大幅に増加しています。
負債の部
負債合計は21,900百万円で、前期末比2.4%増加しています。
主な内訳は、支払手形及び買掛金、短期借入金などの流動負債です。
固定負債は少額で、財務基盤は比較的健全です。
純資産の部
純資産合計は20,145百万円で、自己資本比率は47.7%となっています。
利益剰余金が着実に積み上がっており、財務の健全性が保たれています。
ROAとROE
最近3年間のROAは4%前後で推移しています。
一方で、ROEは20%前後と高い水準を維持しており、株主資本の効率的な活用ができているといえます。
ただし、最近は原材料価格高騰などの影響で利益率が低下傾向にあり、ROAとROEも若干低下しています。
キャッシュフロー
最近3年間のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは安定的な黒字を計上しており、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスが続いています。
これは新ロジスティクスセンターの建設などの積極的な設備投資を行っているためです。
財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払などにより減少傾向にあります。
配当の支払額
株式会社歯愛メディカルは、株主への利益還元として配当を行っています。
2023年12月期の年間配当は1株当たり25.22円で、前期比2.5%の増配となっています。
配当性向は12%前後で推移しており、今後も安定的な配当が期待できます。
今後の展望
株式会社歯愛メディカルは、今後も主力の通信販売事業を中心に成長を続けていく方針です。
特に個人医院や動物病院などの新しい販路の開拓や、大型医療機器の販売強化に注力していきます。
また、2024年7月にはグループ会社化した株式会社ニッセンホールディングスとの協業により、新規事業展開も期待されます。
編集部のまとめ
株式会社歯愛メディカルは、主力の通信販売事業が好調に推移するなど、業績は順調に推移しています。
自己資本比率も健全な水準を維持しており、財務基盤も安定しているため、今後の成長が期待できる企業といえます。
ただし、原材料価格高騰の影響で利益率は低下しており、この点には注意が必要です。
株式会社歯愛メディカルの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は12月31日で、四半期決算は年4回行われています。
直近の2023年12月期の年間配当は1株当たり25.22円と、前期比2.5%増配となっており、株主還元も適切に行われています。