株式会社イーエムシステムズ(EM SYSTEMS CO.,LTD.)の2024年第1四半期決算報告は順調な業績を示しています。同社は医療IT分野で大手の企業で、特に調剤システムの需要が堅調に推移しました。売上高は前年同期比14.2%増の5,571百万円となり、経常利益も873百万円と順調でした。今後もオンライン資格確認システムなどの医療DX需要に着目したい企業です。
企業情報
企業名: 株式会社イーエムシステムズ(商号 株式会社EMシステムズ)
証券コード: 48200
決算期: 12月期
株式会社イーエムシステムズ(商号 株式会社EMシステムズ)の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社イーエムシステムズの決算日は12月31日です。決算発表は通常3月下旬に行われます。
主な事業
株式会社イーエムシステムズは、医療・介護・福祉分野のITシステム事業を展開する大手企業です。調剤薬局向けの「調剤システム事業」、医療機関向けの「医科システム事業」、介護事業者向けの「介護/福祉システム事業」などが主力事業となっています。近年はデジタル化の進展に合わせて、オンライン資格確認システムや電子処方箋などの新たなサービスにも注力しています。
今期の業績と利益率は?
2024年第1四半期の業績は、売上高5,571百万円、経常利益873百万円と堅調に推移しました。特に調剤システム事業が伸長し、売上高は前年同期比20.8%増加しています。一方で医科システム事業は24.7%減少しています。利益率は、経常利益率が15.7%となっています。
売上・利益の推移
直近3年間の推移をみると、2023年は売上高20,355百万円、経常利益2,869百万円と好業績でした。2024年第1四半期も前述の通り順調に推移しています。医療・介護DXの需要が高まっており、同社の強みを活かせる市場環境が続くと見られます。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の貸借対照表では、総資産29,804百万円、純資産20,441百万円となっており、自己資本比率は68.2%と高水準を維持しています。現金及び預金も9,524百万円あり、財務体質は安定しています。
資産の部
流動資産は15,456百万円で、受取手形及び売掛金や商品及び製品が前期末から増加しています。固定資産は14,348百万円で、無形固定資産が前期末から155百万円減少しています。
負債の部
流動負債は6,491百万円と前期末から873百万円増加しました。主に支払手形及び買掛金や賞与引当金が増加したためです。固定負債は2,871百万円と前期末から330百万円減少しました。
純資産の部
純資産は20,441百万円と前期末から125百万円減少しました。主に自己株式が202百万円増加したことによるものです。自己資本比率は68.2%と高水準を維持しています。
ROAとROE
2023年では、ROA(総資産利益率)が9.7%、ROE(自己資本利益率)が9.5%と高水準でした。医療IT分野のリーディングカンパニーとしての地位を活かし、安定した収益性を確保できていると言えます。今後もこのトレンドが続くことが期待されます。
キャッシュフロー
直近の決算期では、営業キャッシュ・フローが2,799百万円と好調で、財務基盤は強固です。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは△1,292百万円と設備投資などに資金が使われています。財務活動によるキャッシュ・フローは△1,340百万円で、主に借入金の返済と配当金の支払いによるものです。全体としてキャッシュポジションは良好に推移しています。
配当の支払額
2023年12月期の年間配当金は14円(うち中間配当7円)でした。2024年3月期第1四半期の配当金は1株当たり7円と堅調な支払いを実施しています。安定的な配当政策が続いており、株主への還元も重視されている企業といえます。
今後の展望
医療・介護DXの加速により、同社の主力製品であるオンライン資格確認システムや電子処方箋の需要が今後も伸びることが期待されます。また、AI、RPAなどの先進技術を活用したサービスの拡充にも注力しています。医療介護分野でのITソリューションのリーディングカンパニーとしての地位を、さらに強固なものにしていくことが同社の課題と言えます。
編集部のまとめ
株式会社イーエムシステムズは医療IT分野の大手企業で、業績は順調に推移しています。特に調剤システム事業が好調で、オンライン資格確認システムなどの医療DX需要にも着目すべき企業といえます。財務基盤も強く、安定した配当政策を展開しているため、中長期的な成長が期待できる企業と言えるでしょう。
株式会社イーエムシステムズ(商号 株式会社EMシステムズ)の決算日や配当についてまとめました。
株式会社イーエムシステムズの決算日は12月31日で、3月下旬に決算発表を行っています。2023年12月期は、年間配当金14円と安定した配当を実施しました。医療IT分野での高い収益性と、株主重視の経営姿勢が同社の特徴と言えるでしょう。