リリカラ株式会社の2024年第1四半期決算報告書が公開されました。この企業は、インテリア用品の製造や販売を主な事業としており、東京証券取引所に上場している有名企業です。本決算での主なポイントをご紹介します。
企業情報
企業名: リリカラ株式会社
証券コード: 98270
決算期: 12月期
リリカラ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
リリカラ株式会社の決算日は12月31日です。そして、四半期決算は3月31日、6月30日、9月30日、12月31日の年4回行われています。
主な事業
リリカラ株式会社は、インテリア用品の製造・販売を主な事業としています。壁紙やカーテン、床材などのインテリア商品を幅広く手掛けており、主要な商品ブランドには「ライト」「サーラ」「クッションフロア」などがあります。また最近では、オフィス空間の設計・施工などのスペースソリューション事業にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高8,427百万円、営業利益201百万円、経常利益180百万円、四半期純利益96百万円となりました。前年同期と比べて、売上高は2.9%減少し、営業利益は71.7%減少しています。厳しい環境の中、収益性の維持に苦戦している状況がうかがえます。
売上・利益の推移
近年の売上高は8,000〜8,700百万円台で推移しており、経常利益も700〜800百万円程度を確保してきました。ただし、当期第1四半期は売上高、利益ともに前年同期比で減少しており、インテリア業界を取り巻く厳しい環境が影響しているようです。
四半期連結貸借対照表について
リリカラ株式会社の2024年3月末の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は21,695百万円、負債合計は13,184百万円、純資産は8,511百万円となっています。前事業年度末と比較すると、総資産は1,525百万円増加し、負債は1,552百万円増加、純資産は27百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が943百万円増加し、受取手形、売掛金及び契約資産が650百万円増加した一方で、電子記録債権が705百万円減少しています。また、仕掛販売用不動産が351百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が895百万円増加し、支払手形及び買掛金が605百万円増加するなど、負債が全体的に増加しました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が81百万円減少しています。これは、前期の利益の一部を配当に充当したことが主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は、前事業年度末の3.5%から当第1四半期末には0.8%に大幅に低下しています。これは、経常利益が前年同期比で74.2%減少したことが主な要因です。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は、前事業年度末の8.9%から当第1四半期末には4.5%に低下しています。収益性の悪化により、株主価値の向上が課題となっています。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが84百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが20百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが879百万円の収入となりました。財務活動では短期借入金の増加が主な収入要因となっています。
配当の支払額
リリカラ株式会社は、年間14.50円の配当を行っています。前期の1株当たり配当金は14.50円で、当期も同額の配当を実施する予定です。
今後の展望
リリカラ株式会社は、2024年12月期から2026年12月期までの中期経営計画「Beyond-120」を策定しています。同計画では、事業ポートフォリオの再構築、資本コストを意識した経営、人財への積極的な投資などに取り組み、環境・社会課題への貢献を目指します。新しい事業領域の開拓や経営改善により、収益力の向上と持続的な成長につなげていく方針です。
編集部のまとめ
リリカラ株式会社の2024年第1四半期決算は、売上高、利益ともに前年同期比で減少する厳しい内容でした。ただし、中期的な視点では、新たな事業展開やコスト効率化などに取り組み、収益力の向上を図っています。インテリア業界の環境が楽観視できない中、同社の中期的な成長に注目していくことが重要だと考えます。
リリカラ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
リリカラ株式会社の決算日は12月31日です。また、同社は年間14.50円の配当を行っており、前期と同額の配当を行う予定となっています。株主還元面では、一定の水準を維持していると言えるでしょう。