株式会社アゴーラホスピタリティーグループの2024年第1四半期決算が発表されました。訪日外国人数の大幅増加により、宿泊事業の売上高が大きく伸長。また、その他投資事業でも好業績を収めるなど、経営成績は着実に回復基調にあります。今後も、新型コロナウイルスからの回復と、固定費の削減や運転資金の調達に注力することで、企業価値の向上が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社アゴーラホスピタリティーグループ
証券コード: E04538
決算期: 12月期
株式会社アゴーラホスピタリティーグループの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社アゴーラホスピタリティーグループは12月決算の企業です。第1四半期の決算は3月31日に締めくくられ、5月15日に四半期報告書の提出が行われました。
主な事業
株式会社アゴーラホスピタリティーグループは、国内外のホテル運営やホテル・不動産の開発・運営、海外の霊園事業などを手がける総合ホスピタリティグループです。宿泊事業とその他投資事業を主要な柱としています。ホテルの運営では、大阪や東京の有名ホテルを展開し、訪日外国人需要にも対応しています。また、マレーシアでは霊園事業も展開しており、安定した収益基盤を築いています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間における売上高は1,937百万円と前年同期比で22.3%の増収となりました。訪日外国人数の大幅な増加により、宿泊事業における売上高が1,665百万円と20.0%増加したことが主な要因です。また、その他投資事業の売上高も271百万円と38.3%の増収となりました。この結果、営業利益は65百万円、経常利益は69百万円と、前年同期の損失から大幅に改善しました。
売上・利益の推移
コロナ禍による影響を大きく受けていた株式会社アゴーラホスピタリティーグループは、当第1四半期連結累計期間において、売上高が前年同期比22.3%増と大幅な伸長を示しました。また、営業利益、経常利益も黒字化するなど、確実に業績が回復傾向にあります。訪日外国人需要の回復とともに、固定費の削減などの経営改善策も功を奏しているものと考えられます。引き続き、安定的な収益基盤の確立に向けた取り組みが期待されています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社アゴーラホスピタリティーグループの当第1四半期連結会計期間末の総資産は19,963百万円と、前連結会計年度末に比べ9.5%増加しました。流動資産は5,869百万円、固定資産は14,057百万円となっています。一方、負債合計は13,913百万円と7.9%増加し、純資産は6,049百万円と707百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が3,443百万円と前期末比612百万円増加。有形固定資産も12,372百万円と1,173百万円増加しています。これは、新規物件の取得や建設仮勘定の増加によるものと考えられます。
負債の部
負債の部では、1年内返済予定の長期借入金が1,557百万円と前期末比550百万円増加しており、長期借入金も7,214百万円と598百万円増加しています。これは、運転資金の確保や新規投資のための借入増加によるものと推察されます。
純資産の部
純資産の部では、非支配株主持分が2,491百万円と前期末比658百万円増加しています。これは連結子会社の持分の増加によるものと考えられます。一方で、利益剰余金は△6,799百万円と前期末比28百万円の改善となっています。
ROAとROE
株式会社アゴーラホスピタリティーグループのROA(総資産利益率)は、前期末の-1.1%から当第1四半期連結累計期間で0.1%に改善しました。また、ROE(自己資本利益率)も前期末の-3.0%から0.5%と改善しています。これは、売上高の増加と固定費の削減などが奏功し、経常利益が大幅に改善したことが主な要因です。引き続き、収益性の向上と財務体質の強化に取り組んでいく必要があります。
キャッシュフロー
当第1四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、詳細な数値の開示はありませんが、営業活動によるキャッシュ・フローは黒字化しており、一定の資金を生み出すことができたと推察されます。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは支出超過となっており、新規物件の取得などに資金を充当したものと考えられます。今後は、営業活動の安定化と設備投資の抑制により、財務基盤の強化につなげていくことが重要です。
配当の支払額
当第1四半期連結累計期間において、株式会社アゴーラホスピタリティーグループから配当の支払いはありませんでした。同社は、現在のところ配当を実施していない状況です。今後は、収益力の一層の向上と財務体質の強化を図った上で、株主還元策の検討も課題となってくるでしょう。
今後の展望
株式会社アゴーラホスピタリティーグループは、新型コロナウイルスの影響からの着実な回復を示しています。今後は、訪日外国人需要の取り込みと、固定費の削減や運転資金の確保などによる経営基盤の強化に注力していくことが重要です。また、海外事業の拡大や、新規事業の開拓など、積極的な成長戦略の展開も期待されます。中長期的な企業価値の向上を目指し、安定的な収益基盤の構築に向けて取り組んでいくものと考えられます。
編集部のまとめ
株式会社アゴーラホスピタリティーグループは、新型コロナウイルスの影響から着実に回復しつつあります。宿泊事業を中心とした国内事業の復調に加え、海外事業も安定的に推移しており、売上高、利益ともに大幅な改善を見せています。今後は、さらなる経営基盤の強化と、新たな成長機会の創出に取り組むことで、企業価値の向上が期待されます。株主還元策の検討など、株主の皆様への還元についても期待が高まっています。
株式会社アゴーラホスピタリティーグループの決算日や配当についてまとめました。
株式会社アゴーラホスピタリティーグループは12月決算の企業で、第1四半期決算は3月31日に行われ、5月15日に四半期報告書が提出されました。配当は現在行っておらず、今後の企業価値向上と財務基盤の強化を図った上で、株主還元策の検討が課題となっています。同社は訪日外国人需要の取り込みと経営基盤の強化に注力しており、中長期的な成長が期待されます。