東海汽船株式会社の2024年1月から3月期の四半期決算報告がリリースされました!売上高は前年同期比より増加し、赤字幅も縮小傾向にあります。
アフターコロナの観光需要回復に向けた取り組みが奏功しつつありますね。
今後も島しょ路線の運航強化や新規事業の展開で、収益力の改善が期待されます。
企業情報
企業名: 東海汽船株式会社
証券コード: 91730
決算期: 2024年12月期
東海汽船株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東海汽船の決算期は12月期で、2024年1月1日から12月31日までが決算期間となります。
四半期決算は3月31日、6月30日、9月30日、12月31日の年4回行われます。
今回の報告は2024年1月1日から3月31日までの第1四半期決算です。
主な事業
東海汽船は主に海運関連事業と商事料飲事業、ホテル事業、旅客自動車運送事業の4つの事業を展開しています。
中核は伊豆諸島航路の運航で、小笠原航路や大島のホテル・バス事業も手がけています。
また、大島・小笠原地域での商事・物流事業も行っており、事業領域は多岐にわたっています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は売上高が31億3千4百万円と前年同期比で増収となりました。
一方で、船舶修繕費等の増加により、経常損失は1億6千1百万円となっているものの、前年同期の2億1千4百万円の赤字から改善傾向にあります。
利益率は未だ低調ですが、観光需要の回復に合わせて徐々に改善が見られます。
売上・利益の推移
過去3期の売上高は13,176,318千円(2023年12月期)、12,857,645千円(2022年12月期)、12,490,531千円(2021年12月期)と、緩やかながら増加傾向にあります。
一方で利益面では、コロナ禍の影響により2021年12月期以降は赤字が続いています。
ただし、2024年3月期第1四半期では前年同期比で損失幅が縮小するなど、回復の兆しが見られます。
四半期連結貸借対照表について
東海汽船の2024年3月末時点の総資産は227億8千8百万円で、前期末から3億8百万円の増加となりました。
流動資産は74億5千9百万円、固定資産は153億2千9百万円となっています。
資産の部
主な資産は現金及び預金47億9千1百万円、船舶119億6千4百万円、建物及び構築物13億1千9百万円などです。
財務体質の健全性は保たれているものの、船舶などの有形固定資産は減少傾向にあります。
負債の部
負債合計は169億7千4百万円で、前期末から3億7千万円増加しました。
主な負債は長期借入金86億8千9百万円、短期借入金43億2千5百万円などです。
純資産の部
純資産合計は58億1千4百万円となり、前期末から6千2百万円減少しました。
自己資本比率は18.9%と、一定の財務体質を維持しています。
ROAとROE
東海汽船のROA(総資産経常利益率)は-2.8%、ROE(自己資本当期純利益率)は-2.3%となっています。
引き続き赤字が続いていますが、前年同期の-3.6%、-2.9%から改善傾向にあります。
引き続き収益力の回復に向けた施策が成果を上げつつあるようです。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは7億8千6百万円のプラスとなっています。
一方で投資活動によるキャッシュ・フローは2億5千1百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは2億1百万円のマイナスとなっています。
全体としては3億3千6百万円の増加となり、手元流動性は堅調に推移しています。
配当の支払額
東海汽船は直近3期連続で配当を行っていません。
当期も無配を維持しており、財務体質の改善と収益性の向上に注力している模様です。
今後の業績回復に伴い、配当再開に期待が寄せられています。
今後の展望
東海汽船は「One Team 東海汽船グループ 2024」を掲げ、様々な関係者と協力し、収益力の改善に取り組んでいます。
特に伊豆諸島航路の運賃改定をはじめとする経営改善策を実施中で、徐々に効果が表れ始めているようです。
今後は運航の強化やホテル事業の活性化、新規事業の展開など、多角的な事業拡大が期待されます。
編集部のまとめ
東海汽船の2024年1月から3月期の決算は、コロナ禍の影響から徐々に回復傾向にあります。
観光需要の復活と新たな収益源の開拓で、収益力の強化につなげていく方針です。
今後は運賃改定などの抜本的な改革も予定されており、東海汽船の再建に注目が集まります。
東海汽船株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東海汽船の決算期は12月期で、四半期決算は3月31日、6月30日、9月30日、12月31日の年4回行われます。
直近3期連続で無配となっていますが、今後の業績回復に伴い、配当再開に期待が寄せられています。