株式会社ネクソンの2024年1月〜3月期の決算報告について、見逃せない注目点をお伝えします。
ネクソンは、PCオンラインゲームやモバイルゲームの制作・開発、配信を行う企業です。
企業情報
企業名: 株式会社ネクソン
証券コード: E25850
決算期: 12月31日
株式会社ネクソンの決算日・決算時期(スケジュール)は?
ネクソンの決算日は12月31日です。毎年5月15日頃に第1四半期の決算報告書を提出しています。決算発表日には、売上や利益の状況、今後の事業展開などについて詳しく説明するため、投資家の注目を集めています。
主な事業
ネクソンは、PCオンラインゲームやモバイルゲームの開発・配信を行っています。代表作には『メイプルストーリー』『アラド戦記』『EA SPORTS FC™ ONLINE』などがあり、ユーザーに長く愛されるタイトルを数多く抱えています。世界各国で事業を展開しており、特に韓国とその周辺地域での業績が好調です。
今期の業績と利益率は?
2024年1月〜3月期の売上収益は108,418百万円、営業利益は29,146百万円、純利益は35,918百万円でした。
売上は前年同期比で12.6%減となりましたが、営業利益は48.2%減、純利益も32.0%減と減少幅が大きくなりました。主力のPCオンラインゲームが前年に比べて売上が落ち込んだことが影響しています。
売上・利益の推移
ネクソンの売上収益は2018年以降、毎年増加を続け、純利益も安定して推移してきました。2023年は新型コロナの影響などから一時的に減少に転じましたが、それ以前は堅調な業績となっていました。
今後は新作ゲームの投入や既存タイトルのアップデーなどを通じて、再び売上と利益の増加傾向に転じることが期待されています。
四半期連結貸借対照表について
ネクソンの四半期連結貸借対照表を見ると、資産は前期末より約79,842百万円増加して1,177,945百万円となっています。一方、負債は前期末から21,663百万円増加の213,191百万円、純資産は58,179百万円増加の964,754百万円となっています。
資産の部
資産の増加は主に、営業債権や預金、有価証券などが増えたことによります。現金及び預金が280,515百万円から244,227百万円に減少したものの、その他の金融資産が大幅に増加しています。
負債の部
負債の増加は主に、リース負債や未払法人税などが増加したことによります。リース負債は9,055百万円の増加、未払法人税は7,771百万円の増加となっています。
純資産の部
純資産は58,179百万円増加し、964,754百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益35,918百万円の計上や、外国為替換算差額の増加によるものです。
ROAとROE
ネクソンのROA(総資産経常利益率)は4.6%、ROE(自己資本利益率)は3.7%となっています。
前年同期と比べて、ROAは1.1ポイント低下し、ROEは2.0ポイントの減少となりました。これは主に利益の減少によるものですが、依然として高水準を維持しています。
キャッシュフロー
2024年1月〜3月期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが12,183百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが45,305百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが11,881百万円の支出となりました。
前年同期と比べ、投資活動と財務活動での支出が大幅に減少したため、現金残高は280,515百万円から244,227百万円に減少しています。
配当の支払額
ネクソンは2024年3月28日に、1株当たり5.0円の配当を実施しました。この配当は、前年同期の1株当たり5.0円と同額となっています。
安定した配当を継続しており、株主への還元にも力を入れています。
今後の展望
ゲームユーザー数の増加やゲーム内での課金単価の向上に向け、ネクソンはさまざまな取り組みを進めています。特に、人気タイトルの新規配信や既存タイトルの機能拡充など、ポートフォリオの強化を図っています。
また、自社IPの活用やAI技術の活用など、事業の多角化にも注力しており、今後の業績回復が期待できます。
編集部のまとめ
ネクソンは、PCやスマートフォンで楽しめるゲームを多数展開する有力企業です。直近の決算では、新型コロナの影響から一時的に業績が悪化しましたが、経営基盤は引き続き強固です。
今後は、新作ゲームの投入やユーザー層の拡大、事業領域の多角化などに取り組み、再び高い収益力を取り戻すことが期待されています。株主還元にも力を入れており、安定した配当も魅力の一つです。
株式会社ネクソンの決算日や配当についてまとめました。
ネクソンの決算日は12月31日で、第1四半期決算は5月15日頃に発表されます。最近の決算では、売上や利益が一時的に減少したものの、財務体質は健全で、安定した配当も行っています。今後の業績回復に期待がかかっています。