株式会社テー・オー・ダブリューの決算報告書をみてみましょう。イベントプロモーション企業であるテー・オー・ダブリューは、大幅な増収増益を果たしたようです。リアルイベントの回帰や大型イベントの受注増加などにより、売上高は前年同期比で46.7%増となり、利益も90.8%増と好調な業績を示しています。
企業情報
企業名: 株式会社テー・オー・ダブリュー
証券コード: E05100
決算期: 第48期第3四半期(2024年3月31日)
株式会社テー・オー・ダブリューの決算日・決算時期(スケジュール)は?
テー・オー・ダブリューは6月末が決算期となっています。つまり、今回の報告は第48期の第3四半期(2023年7月1日~2024年3月31日)の決算情報となります。
主な事業
テー・オー・ダブリューはイベントプロモーション企業で、企業の新商品やサービスのプロモーションを行っています。具体的には、「リアルイベント」「オンラインイベント」「オンラインプロモーション」などを手掛けています。企業のマーケティングやブランディングを支援することが主な事業内容となっています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は131.5億円と大幅に増加しました。前年同期比で46.7%増と高い成長率を示しています。利益面では、営業利益が16.5億円と前年同期比で93.3%増、経常利益が16.9億円と90.8%増と、大幅な増益となりました。利益率も大幅に改善しており、経常利益率は12.8%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
テー・オー・ダブリューの売上高は、第2四半期と第4四半期に集中する傾向にあります。10月~12月や4月~6月にかけての新商品やサービスのプロモーション需要が高いためです。直近の第3四半期では131.5億円の売上高を達成し、16.9億円の経常利益を計上するなど、好調な業績を維持しています。
四半期連結貸借対照表について
テー・オー・ダブリューの財務状態は健全といえます。総資産は前期末比19.3%増の131.3億円と大きく膨らんでおり、内訳では現金及び預金が72.4億円と手元流動性も十分確保されています。一方で、自己資本比率は69.0%と高水準を維持しており、財務の健全性も高いと評価できます。
資産の部
流動資産が114.2億円と大幅に増加しており、現金預金が72.4億円、受取手形・売掛金が32.6億円となっています。一方で固定資産は17.1億円と横ばいで推移しています。
負債の部
流動負債が36.3億円と増加しており、買掛金が18.1億円、未払法人税等が4.5億円となっています。固定負債は4.3億円と比較的小規模です。
純資産の部
純資産は90.7億円と前期末比で7.6%増加しており、自己資本比率は69.0%と高水準を維持しています。利益剰余金も81.4億円と着実に積み上がっています。
ROAとROE
テー・オー・ダブリューのROAは前期12.1%、当期12.8%と高水準を維持しており、事業効率が良好であることがわかります。一方でROEは前期13.9%、当期12.3%と若干低下しているものの、依然として二桁の水準を維持しています。これは順調な業績を背景に、株主資本の効率的な活用ができていることを示しています。
キャッシュフロー
テー・オー・ダブリューのキャッシュフローは良好です。営業活動によるキャッシュフローは15.3億円の収入超過となっており、投資活動によるキャッシュフローは0.7億円の支出超過ながら、財務活動によるキャッシュフローが5.7億円の支出超過となっています。全体としては現金及び預金が14.6億円増加するなど、手元流動性は大幅に改善されています。
配当の支払額
テー・オー・ダブリューは年2回の配当を実施しています。第2四半期末と期末に配当を行っており、当期の1株当たり配当金は14.20円となっています。配当性向は約50%程度で、安定的な株主還元を行っています。
今後の展望
テー・オー・ダブリューはリアルイベントの回帰やオンラインとリアルのハイブリッド型イベントの増加など、事業環境の好転を背景に今後も高成長が期待されます。また、大型イベントの受注増加や、SNSやデジタル広告などのオンラインプロモーション事業も好調に推移しています。今後も収益力の向上が期待できると考えられます。
編集部のまとめ
テー・オー・ダブリューはイベントプロモーション企業として、コロナ禍の影響を乗り越え、今期は大幅な増収増益を達成しました。リアルイベントの回帰や大型案件の受注増加などにより、業績は好調に推移しています。手元流動性の確保や高い自己資本比率など、財務面でも健全性が高く、今後の成長が期待できる企業といえます。
株式会社テー・オー・ダブリューの決算日や配当についてまとめました。
テー・オー・ダブリューの決算日は6月末で、今回の報告は第48期第3四半期の決算内容となります。また、同社は年2回の配当を実施しており、1株当たりの年間配当金は14.20円と、株主還元も積極的に行っている様子がわかります。