株式会社小野測器の決算報告書を分析してみました。この企業は、振動・音響・光学等の分野においてさまざまな計測機器を開発・製造している老舗企業です。新型コロナの影響から回復傾向にあり、この第1四半期の業績も前年同期に比べ大幅に増収増益となりました。
企業情報
企業名: 株式会社小野測器
証券コード: E02306
決算期: 12月
株式会社小野測器の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社小野測器の決算日は12月31日です。決算は年1回行われ、その後の5月15日までに四半期報告書を提出する必要があります。
主な事業
株式会社小野測器は、振動、音響、光学、回転速度等の計測分野で幅広い製品を提供する企業です。主力製品は振動解析計、騒音振動計、3次元変位計測器など、生産現場や研究開発現場で利用されています。また、特注の試験装置の製造やアフターサービスなども手掛けています。
今期の業績と利益率は?
今期の第1四半期の業績は、売上高3,024百万円、営業利益90百万円と前年同期に比べ増収増益となりました。商品の販売や特注試験装置の納品が順調に推移したことが主な要因です。利益率も改善傾向にあり、営業利益率は3.0%となりました。
売上・利益の推移
直近の業績推移をみると、売上高は増加基調にあります。営業利益も、前期の減益から今期第1四半期は大幅な増益となりました。コロナ禍の影響から徐々に回復してきている様子がうかがえます。今後も新製品の投入や需要の回復により、堅調な業績が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
株式会社小野測器の総資産は21,386百万円となっています。自己資本比率も66.5%と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が2,351百万円と前期末から232百万円増加しています。一方、売掛金は493百万円減少しています。投資有価証券は時価評価の影響で373百万円増加しました。
負債の部
負債の部では、買掛金が110百万円減少しました。一方で、賞与引当金は224百万円増加しています。総じて、健全な財務体質を維持しつつ、必要な設備投資も行えるだけの余力があるといえます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が31百万円増加しました。また、投資有価証券の時価上昇により、その他有価証券評価差額金が258百万円増加しています。自己資本比率は66.5%と高水準を維持しており、財務の健全性が高いことがわかります。
ROAとROE
ROAは前年同期の1.4%から2.3%に改善し、ROEも前年同期の0.5%から2.4%に上昇しました。これは、売上高の増加と経費の効率化により、収益性が向上したことを示しています。今後も事業規模の拡大と収益性の改善により、株主価値の向上が期待できそうです。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは449百万円の収入となり、前年同期に比べ減少しています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは95百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは164百万円の支出となりました。現金及び現金同等物の四半期末残高は2,351百万円と、十分な手元流動性を確保しています。
配当の支払額
株式会社小野測器は、期末配当として1株5円を実施しました。配当性向は12.0%となっています。今後も株主還元を意識した安定的な配当の実施が期待できます。
今後の展望
株式会社小野測器は、2024年の創立70周年に向けて、中期経営計画「Challenge StageⅢ」を推進しています。新製品の開発や新規事業の創出、コスト削減など、事業の再生と成長に取り組んでいます。コロナ禍からの業績回復も順調で、今後も持続的な成長が期待できる企業といえるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社小野測器は、創立70周年を迎える老舗企業ながら、新型コロナ禍からの回復が順調に進んでいます。第1四半期の業績は増収増益となり、財務体質も健全です。今後も新製品の開発や新規事業の展開などに注力し、持続的な成長を目指していくことが期待されます。同社の株主還元にも注目が集まりそうです。
株式会社小野測器の決算日や配当についてまとめました。
株式会社小野測器の決算日は12月31日で、年に1回の決算となっています。また、同社は1株5円の期末配当を行っており、株主還元にも力を入れている企業といえます。今後も安定的な業績と配当の継続が期待できるでしょう。