株式会社フィスコは、情報サービス事業と広告代理業を展開する上場企業です。2024年3月期第1四半期の決算報告を公表しました。売上高は193百万円と前年同期比で減少したものの、利益面でも大きな赤字幅を計上するなど、事業環境の厳しさが垣間見えます。しかし、今後はM&Aなどを活用し、事業規模の拡大を目指していく方針のようです。
企業情報
企業名: 株式会社フィスコ
証券コード: 38070
決算期: 12月期
株式会社フィスコの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社フィスコは、12月期を決算期としています。第1四半期決算は2024年5月15日に公表されました。
主な事業
株式会社フィスコは、金融・経済情報配信サービスや上場企業のIR支援サービスを提供する情報サービス事業を中心に事業を展開しています。また、広告代理業も手掛けています。暗号資産・ブロックチェーン事業にも注力するなど、多角化も進めています。
今期の業績と利益率は?
2024年3月期第1四半期の業績は、売上高193百万円、営業損失50百万円となりました。情報サービス事業の減収や広告代理業の案件減少などが響いたようです。一方で、利益率は低下しており、事業環境の厳しさが伺えます。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は200~450百万円程度で推移しています。利益面では、赤字幅の縮小が見られるものの、依然として 営業損失を計上する状況が続いています。今後は新規事業の立ち上げなどにより、収支改善を図っていく方針のようです。
四半期連結貸借対照表について
株式会社フィスコの2024年3月末の財政状態をみると、総資産は2,411百万円で前期末比318百万円の増加となりました。一方、負債は1,708百万円と前期末比94百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、投資有価証券が1,780百万円と大きな割合を占めています。一方で、現金及び預金は132百万円と前期末比122百万円の減少となっています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が14百万円と前期末比94百万円減少しています。一方で、買掛金や未払金などの流動負債が増加しています。
純資産の部
純資産の部では、資本剰余金の減少などにより、純資産は703百万円と前期末比413百万円の増加となっています。
ROAとROE
株式会社フィスコのROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)については、赤字が継続していることから、十分に高い水準にはありません。収益力の改善に向けて、新規事業の立ち上げなどによる収支改善が課題といえるでしょう。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況については、第1四半期の四半期キャッシュ・フロー計算書が開示されていないため詳細は不明です。ただし、現金及び預金が前期末比122百万円減少していることから、運転資金が不足気味の可能性があります。
配当の支払額
株式会社フィスコは、第1四半期においては配当を行っていません。直近では2022年12月期の期末配当を1株につき2円を実施しています。今後の業績動向次第で、配当の継続や増額も期待できるかもしれません。
今後の展望
株式会社フィスコは、既存事業の強化とM&Aの活用により、事業規模の拡大を目指す方針です。情報サービス事業やビジネスメディア事業などでの収益力向上に加え、暗号資産・ブロックチェーン分野への事業展開など、新規事業の立ち上げも予定しています。
編集部のまとめ
株式会社フィスコは、金融情報や企業IR支援サービスなどを手がける情報サービス事業が中核となっています。直近の決算では、売上高や利益が減少するなど、事業環境の厳しさが目立ちました。しかし、今後はM&Aなどを活用し、事業の拡大を目指していく方針のようです。既存事業の強化と新規事業の立ち上げにより、収支改善と中長期的な成長が期待されます。
株式会社フィスコの決算日や配当についてまとめました。
株式会社フィスコは12月期決算を行っており、第1四半期決算は2024年5月15日に公表されました。配当については、直近では2022年12月期の期末配当を1株につき2円実施しています。今後の業績次第で、配当の継続や増額も期待できそうです。