ダブル・スコープ株式会社の2024年2月1日〜4月30日までの第1四半期決算が発表されました。増収増益と好決算となり、車載向けリチウムイオン二次電池セパレータの需要が堅調に推移したと報告されました。注目すべきポイントをご紹介します。
企業情報
企業名: ダブル・スコープ株式会社
証券コード: 66190
決算期: 1月期
ダブル・スコープ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ダブル・スコープ株式会社は1月期決算を行っており、第1四半期は2月1日~4月30日までが対象となっています。
主な事業
ダブル・スコープ株式会社は、リチウムイオン二次電池セパレータの製造・販売を主な事業としています。車載向けや民生用のリチウムイオン二次電池に使用されているセパレータを中心に事業を展開しています。また最近ではアルゼンチン向けのイオン交換膜の販売も始めました。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の連結業績は売上高14,471百万円、営業利益554百万円、経常利益937百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益722百万円と前年同期比で増収増益となりました。営業利益率は3.8%となっています。
売上・利益の推移
ダブル・スコープ株式会社の売上高は前年同期比25.6%増と好調に推移しています。特に車載向けのリチウムイオン二次電池セパレータの売上が43.6%増と大きく伸びたことが寄与しています。一方で民生向けは4.5%減となりました。利益面では営業利益が前年同期比44.1%減と減益となりましたが、経常利益、四半期純利益は増益を確保しています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は186,364百万円と前期末から15,364百万円増加しました。負債は57,589百万円と10,386百万円増加、純資産は128,775百万円と4,977百万円増加しています。
資産の部
流動資産は31,443百万円と前期末から4,821百万円減少しましたが、固定資産は154,921百万円と20,185百万円増加しています。主な増加要因は、建設仮勘定の16,506百万円増と建物及び構築物の3,846百万円増です。
負債の部
流動負債は37,527百万円と4,294百万円増加し、固定負債は20,061百万円と6,091百万円増加しています。短期借入金が4,551百万円増加、長期借入金が5,660百万円増加したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は128,775百万円と前期末から4,977百万円増加しました。為替換算調整勘定が1,674百万円増加、非支配株主持分が2,581百万円増加したことが主な要因です。
ROAとROE
ダブル・スコープ株式会社のROA(総資産経常利益率)は2.0%、ROE(自己資本当期純利益率)は2.3%となっています。前期と比較して、ROAは1.0ポイント低下、ROEは0.3ポイント上昇しています。これは、経常利益が前年同期比で54.5%減少したものの、総資産が増加したため、ROAが低下したものの、自己資本の増加によりROEが上昇したと考えられます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローが1,519百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが15,182百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが5,957百万円の収入となり、現金及び現金同等物の残高は前期末から7,577百万円減少して9,855百万円となっています。
配当の支払額
ダブル・スコープ株式会社は、当第1四半期においては配当の支払いはありませんでした。年間の配当予想についても未発表となっています。
今後の展望
ダブル・スコープ株式会社は、車載用リチウムイオン二次電池セパレータの需要が引き続き堅調に推移すると見込んでいます。一方で、民生用製品については出荷量の回復が見られつつあるものの、グローバル経済の減速に伴う影響には注意が必要です。また、アルゼンチン向けのイオン交換膜事業の拡大にも期待がかかっています。
編集部のまとめ
ダブル・スコープ株式会社の第1四半期決算は、増収増益で好調な結果となりました。特に、車載用リチウムイオン二次電池セパレータの売上が大幅に増加したことが業績を牽引しています。一方で、民生用製品の出荷は一時的に低迷していましたが、回復の兆しが見られます。また、新しいアルゼンチン向けイオン交換膜事業の寄与も期待できそうです。今後の中期的な成長に期待がかかっています。
ダブル・スコープ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ダブル・スコープ株式会社は1月期決算を行っており、第1四半期の対象期間は2月1日~4月30日となります。当期の業績は増収増益で好調だったものの、配当に関する情報は未発表となっています。今後の成長や配当への期待が高まっている企業といえるでしょう。