今期の決算報告を見ると、この株式会社明豊エンタープライズは順調な業績を残しているようですね。総資産が25,055百万円と前年同期比11.5%増と大きく伸びたことが窺えます。その一方で、自己資本比率は32.1%と健全な水準を維持しており、財務体質の強さがうかがえます。今後も不動産分譲事業や賃貸事業を中心に、着実な業績拡大が期待できそうです。
企業情報
企業名: 株式会社明豊エンタープライズ
証券コード: 89270
決算期: 2024年7月31日
株式会社明豊エンタープライズの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社明豊エンタープライズの決算期は7月31日です。第3四半期決算は2024年4月30日に発表されました。
主な事業
株式会社明豊エンタープライズは、不動産分譲事業、不動産賃貸事業、不動産仲介事業、請負事業などを手掛ける総合不動産デベロッパーです。主力ブランドの「MIJAS(ミハス)」や「EL FARO(エルファーロ)」シリーズなどの高品質な賃貸マンションの開発、建築、管理などを手がけています。また、不動産仲介事業やリフォームなどの請負事業も展開しており、グループ内の相乗効果を発揮しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高168億76百万円、営業利益23億19百万円、経常利益20億31百万円と大幅な増収増益となりました。売上高営業利益率13.7%、売上高経常利益率12.0%と、高い収益性を維持しています。不動産分譲事業や請負事業が好調に推移したことが業績拡大の背景にあります。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高推移は、2022年7月期9,727百万円、2023年7月期16,876百万円、2024年7月期(予想)18,000百万円と順調に増加しています。利益面でも同様に、2022年7月期営業利益860百万円、2023年7月期営業利益2,319百万円、2024年7月期(予想)営業利益2,500百万円と大幅な増益基調にあります。不動産市況の拡大を受けて、各事業が好調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は250億55百万円と前期末比11.5%の増加となっています。これは主に、新規開発事業用地の取得や建築中の投資用不動産の増加によるものです。負債は170億16百万円と前期末比9.9%増加しましたが、純資産は80億39百万円と前期末比14.7%増加し、自己資本比率は32.1%まで高まっています。財務体質の改善が進んでいます。
資産の部
総資産250億55百万円のうち、流動資産は223億54百万円と全体の89.2%を占めています。主な内訳は、販売用不動産が14億68百万円、仕掛販売用不動産が152億84百万円となっています。これらの増加が総資産の伸びに寄与しています。
負債の部
負債合計170億16百万円のうち、流動負債は102億94百万円、固定負債が67億22百万円となっています。短期・長期借入金が主な内訳で、短期借入金が22億10百万円、長期借入金が63億83百万円となっています。
純資産の部
純資産は80億39百万円となり、自己資本比率は32.1%と前期末から0.9ポイント上昇しています。資本金が6億14百万円、資本剰余金が20億14百万円、利益剰余金が57億88百万円となっています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は、前期の2.9%から当期の8.1%に大幅に改善しています。また、ROE(自己資本当期純利益率)も前期の6.3%から当期の17.8%に上昇しています。これは主に、経常利益の大幅な増加により収益性が大きく高まったことが要因です。今後も不動産市況の拡大を背景に業績が拡大すれば、ROAとROEはさらに向上していくと期待できます。
キャッシュフロー
キャッシュ・フロー計算書は四半期で開示されていないため詳細は不明ですが、営業活動によるキャッシュ・フローは堅調に推移しているものと思われます。一方で、新規開発用地取得などの投資活動によるキャッシュ・アウトが増加し、財務活動によるキャッシュ・インフローで賄っているものと考えられます。今後も事業拡大に伴い資金需要が高まっていくことから、資金調達力の強化が課題となるでしょう。
配当の支払額
当期の配当金は、中間配当4.50円、期末配当9.00円の年間13.50円を予定しています。前期の年間15.00円から減少しますが、配当性向は27.8%と、株主還元を意識した水準を維持しています。今後も業績拡大と株主還元のバランスを取りつつ、着実な増配を目指していくものと期待できます。
今後の展望
今後も、旺盛な不動産投資マーケットや外国人投資家の国内不動産需要の高まりを背景に、「MIJAS(ミハス)」「EL FARO(エルファーロ)」シリーズなどの高品質な賃貸マンションの供給拡大を図っていくことが期待されます。また、賃貸管理事業やリフォーム事業などを通じた収益力の強化にも注力していく方針です。中長期的には、さらなる業容拡大と収益基盤の強化により、株主価値の向上につなげていくことが重要課題といえるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社明豊エンタープライズは、不動産市況の拡大を背景に、不動産分譲事業や賃貸事業、請負事業などが好調に推移し、大幅な増収増益を実現しています。総資産が250億円を超え、自己資本比率も32.1%まで改善するなど、財務体質の強化も進んでいます。今後も不動産市況の好調を取り込み、さらなる成長が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社明豊エンタープライズの決算日や配当についてまとめました。
株式会社明豊エンタープライズの決算期は7月31日で、この第3四半期の決算は2024年4月30日に発表されました。また、当期の年間配当金は13.50円を計画しています。今後も業績拡大と株主還元のバランスを取りつつ、着実な増配を期待できそうです。