総合商研株式会社の2023年第3四半期決算報告書から、企業の状況を分かりやすく解説します。総合商研は広告・印刷事業を中心に事業展開している企業で、幅広い顧客ニーズに対応しています。
企業情報
企業名: 総合商研株式会社
証券コード: 78500
決算期: 7月
総合商研株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
7月が決算期となっており、第3四半期決算は4月30日までの3ヶ月間の数値が報告されています。
主な事業
総合商研は広告・印刷事業を主力としており、カタログ制作や店頭販促物、年賀状印刷などのサービスを提供しています。
顧客ニーズの変化に合わせてデジタル化も進めており、クリエイティビティを発揮して社会課題の解決に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は136億円で前年同期並み。一方で営業利益は6.8億円と増益となり、利益率も向上しています。
価格転嫁などのコスト管理に加え、新規クライアントの獲得や自治体への提案活動など、幅広い営業活動が奏功した結果です。
売上・利益の推移
総合商研の業績は年賀状印刷の需要の有無によって大きく変動する傾向にあります。第1四半期は年賀状の先行投資で利益が低下し、第2四半期は年賀状需要の集中で増益となります。
第3・4四半期は年賀状の固定費のみが発生するため、利益が減少する季節変動があります。
四半期連結貸借対照表について
総合商研の財務状況は健全に推移しています。当第3四半期末の総資産は84億円、負債は52億円、純資産は31億円となっています。
資産の部
資産の主な内訳は、現金預金14億円、売掛金12億円、投資有価証券9億円となっています。有形固定資産が減価償却などで減少しているものの、全体として安定した資産構成を維持しています。
負債の部
負債は前期末より4.5億円減少し、借入金や社債の返済が進んでいます。一方で未払法人税等が2億円増加しています。
純資産の部
純資産は31億円と前期末より5.5億円増加しました。利益剰余金の蓄積と、投資有価証券の時価評価益の計上により、自己資本比率は36.9%まで改善しています。
ROAとROE
総合商研のROAは8.9%、ROEは17.1%となっています。前年同期と比べてROEは上昇傾向にあり、利益率の改善と自己資本の効率的な活用が進んでいます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは5.6億円の収入となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは1.5億円の支出で、固定資産の売却等により資金を確保しています。
財務活動は6億円の支出となり、有利子負債の返済が進んでいます。
配当の支払額
総合商研は中間配当と期末配当の年2回、1株当たり10円の配当を行っています。内部留保と安定的な株主還元のバランスを取っています。
今後の展望
総合商研は、デジタルシフトや価格転嫁などに取り組むほか、新規顧客の獲得や自治体への提案活動など、営業施策を強化しています。
これらの取り組みによって、今後も持続的な成長と収益力の向上が期待できそうです。
編集部のまとめ
総合商研は、広告・印刷事業を中心に安定した収益を確保している企業です。
デジタル化への対応や新規顧客開拓など、前向きな経営施策を展開しており、中長期的な成長が期待できます。また、健全な財務体質と株主還元にも注目が集まります。
総合商研株式会社の決算日や配当についてまとめました。
総合商研の決算期は7月で、第3四半期までの決算内容が報告されました。また、同社は年2回の配当を実施しており、1株当たり10円の安定配当を行っています。今後も企業価値の向上に取り組み、株主還元にも尽力していくことが期待されます。