この度、株式会社ダイケンの2024年度第1四半期決算報告書が公開されました。建築関連製品や不動産賃貸を主な事業とするダイケン社の業績は、市場環境の厳しい中でも着実に成長を続けています。今回の決算内容をご紹介します。
企業情報
企業名: 株式会社ダイケン
証券コード: E01325
決算期: 2024年2月
株式会社ダイケンの決算日・決算時期(スケジュール)は?
ダイケン社の決算日は2月末日となっており、第1四半期は3月1日から5月31日までの期間となります。株主総会は毎年5月に開催され、決算情報の開示も同時期に行われます。
主な事業
ダイケン社は建築関連製品と不動産賃貸を主な事業としています。建築関連製品では、金物、建材、エクステリア製品などの製造・販売を行っています。また、不動産事業では、ワンルームマンションなどのテナント賃貸を手がけています。幅広い事業領域を持つ老舗企業として、建設業界や不動産市場での高い評価を得ています。
今期の業績と利益率は?
今期第1四半期の売上高は2,601百万円と前年同期比5.4%増と好調に推移しました。しかし、原材料価格の高騰や為替の影響から、営業利益は2百万円の損失となりました。経常利益も3百万円と大幅減少しましたが、四半期純利益は4百万円と健闘しました。
売上・利益の推移
ダイケン社の売上高は過去3年間で1割増加しており、安定した成長を続けています。一方で利益面では、足元の原材料高や円安の影響から、当期第1四半期は減益となりました。今後は生産効率の向上や価格への適切な反映などでコスト抑制に努め、収益力の回復を目指す方針です。
四半期連結貸借対照表について
ダイケン社の財政状態は健全に推移しています。特に自己資本比率は82.4%と極めて高い水準にあり、安定した財務基盤を示しています。一方で現金預金は前期末比で243百万円減少しており、設備投資や法人税の支払などによる資金流出がみられます。
資産の部
総資産は15,803百万円で、前期末比48百万円減少しました。主な変動は、現金預金の減少と棚卸資産の増加です。設備投資により有形固定資産も増加傾向にあります。
負債の部
負債合計は2,780百万円と前期末比19百万円減少しています。仕入債務の減少が主な要因です。一方で、賞与引当金や未払金が増加しています。
純資産の部
純資産は13,022百万円で、自己資本比率は82.4%と極めて健全な水準を維持しています。利益剰余金の減少があったものの、その他有価証券評価差額金の増加によりバランスが取れています。
ROAとROE
ダイケン社のROAは6.8%、ROEは9.6%となっています。過去3年間で徐々に低下傾向にありますが、いずれも高い水準を維持しています。これは、建築関連製品や不動産賃貸の安定した収益力と、健全な財務基盤を背景としています。今後は収益力の回復に向けた取り組みが重要になると考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは130百万円のプラスとなりました。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっており、期末の現金預金は前期末比で243百万円減少しています。今後の設備投資計画などを通じて、キャッシュ・フローの管理が重要になってきます。
配当の支払額
ダイケン社は株主還元に積極的な企業として知られています。2024年5月の定時株主総会で、1株当たり15円の期末配当が決議されました。過去3年間は配当金が15円と安定しており、高い配当性向を維持しています。
今後の展望
ダイケン社は、建築関連製品の開発や販路拡大、不動産事業の収益力向上に取り組んでいきます。建築関連では、付加価値の高い新製品の投入や、海外市場への展開を進めていく予定です。一方で、原材料価格や為替の変動リスクへの対応も課題となっています。今後も収益基盤の強化と財務体質の維持に注力し、企業価値の向上を目指していきます。
編集部のまとめ
今回の決算報告では、ダイケン社が建築関連と不動産の両事業で着実な成長を続けていることがわかりました。一時的な原価圧迫の影響はあるものの、強固な財務基盤と高い収益力を背景に、今後も安定した業績を維持できると期待できます。また、高い配当性向を維持しながら、更なる企業価値の向上に取り組む姿勢も評価できます。ダイケン社の今後の動向にも注目が集まりそうです。
株式会社ダイケンの決算日や配当についてまとめました。
ダイケン社の決算日は2月末日で、第1四半期は3月1日から5月31日までとなっています。株主総会は毎年5月に開催され、2024年5月には1株当たり15円の期末配当が決議されました。このように、ダイケン社は財務基盤の安定と株主還元に力を入れた経営を行っていることがわかります。