知多鋼業株式会社の四半期決算報告が公開されました。自動車部品の製造で知られるこの会社は、コロナ禍からの回復基調に乗り、売上高10.3%増、経常利益19.9%増と好調な業績を上げました。資産は31,337百万円と大きく成長し、借入金も増加傾向にあるものの、自己資本比率75.8%と健全な財務体質を維持しています。今後も経済環境を注視しつつ、サプライチェーンの安定化などに努めていくことが期待されます。
企業情報
企業名: 知多鋼業株式会社
証券コード: 59930
決算期: 2024年2月期
知多鋼業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
知多鋼業株式会社の決算期は2月末日です。年1回の決算で、第1四半期決算は2024年5月31日が基準日となっています。
主な事業
知多鋼業株式会社は、自動車部品の製造を主な事業としています。主力製品は各種ばね製品で、線ばね、薄板ばね、パイプ成形加工品、切削加工品などを手掛けています。自動車メーカー向けが中心の顧客層で、高い技術力を武器に国内外で事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高3,785百万円(前年同期比10.3%増)、営業利益313百万円(同7.0%増)、経常利益572百万円(同19.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益408百万円(同22.2%増)と、増収増益で推移しています。売上高営業利益率は8.3%と好調な利益率を維持しています。
売上・利益の推移
過去1年間の売上高は14,526百万円、経常利益は766百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は775百万円と、堅調な業績を確保しています。第1四半期は売上高が前年同期比10.3%増と成長しており、利益面でも経常利益が19.9%増と大幅な伸びを示しました。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期連結会計期間末の総資産は31,337百万円と、前連結会計年度末に比べ1,820百万円増加しました。流動資産は19,132百万円、固定資産は12,205百万円となっています。
資産の部
流動資産は前期末比1,546百万円増加し、主に現金及び預金が1,478百万円増加したことによります。固定資産は274百万円増加し、建物及び構築物が674百万円増加、一方で建設仮勘定が566百万円減少しています。
負債の部
負債合計は前期末比1,121百万円増加し、6,949百万円となりました。流動負債は385百万円増加し、固定負債は736百万円増加しています。主な増加要因は長期借入金の増加によるものです。
純資産の部
純資産は前期末比699百万円増加し、24,387百万円となりました。利益剰余金が332百万円増加したほか、その他有価証券評価差額金が169百万円増加しています。
ROAとROE
当第1四半期連結累計期間のROAは年率換算で7.4%、ROEは7.5%と、ともに良好な水準を維持しています。過去1年間でもROA 5.2%、ROE 5.7%と健全な収益性を示しており、資産と自己資本の効率的な運用ができていると言えます。
キャッシュフロー
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため詳細は不明ですが、前期の全年度では営業活動によるキャッシュ・フローが1,212百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが616百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが194百万円の支出となっています。
配当の支払額
知多鋼業株式会社は年1回の配当を実施しており、2月末決算期の期末配当として1株当たり8円を支払っています。前期の総還元性向は22.8%で、株主還元を重視した経営を行っています。
今後の展望
自動車業界では部品供給不足や原材料高騰など不確定要素が残るものの、デジタル化やカーボンニュートラルなど新たな成長分野への期待も高まっています。知多鋼業株式会社は、これらの技術革新に柔軟に対応しつつ、サプライチェーンの安定化や生産性向上にも取り組み、持続的な成長を目指していく方針です。
編集部のまとめ
知多鋼業株式会社の四半期決算は、新型コロナの影響が和らぎつつある中、大幅な増収増益を達成しました。資産規模の拡大と健全な財務体質の維持を両立しており、今後の自動車産業をリードする企業として期待されます。引き続き、サプライチェーンの安定化や技術革新への対応を図ることで、持続的成長につなげていくことが重要になってくるでしょう。
知多鋼業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
知多鋼業株式会社は2月末日を決算日とする年1回の決算を行っています。直近の配当は1株当たり8円で、配当性向は22.8%と株主還元を重視した経営方針を示しています。今後も安定的な業績と株主還元を続けていくことが期待されます。