ホームポジション株式会社の2024年5月期の決算報告書をご覧いただきありがとうございます。売上高は前年同期比16.1%増加と好調な結果となりました。新型コロナ禍の影響から徐々に回復しつつあるようですね。ただ、経常損失は628百万円と大幅な赤字となり、今後の業績改善が課題となっています。株主の皆様にはご心配をおかけしますが、経営陣が注力して立て直しに臨んでいるようです。長期的な視点で企業を見守っていきましょう。
企業情報
企業名: ホームポジション株式会社
証券コード: 29990
決算期: 8月期
ホームポジション株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ホームポジション株式会社の決算期は8月期です。決算日は8月31日で、四半期決算の報告書提出日は、第1四半期が11月下旬、第2四半期が2月下旬、第3四半期が7月下旬、本決算が11月下旬となっています。
主な事業
ホームポジション株式会社は、戸建分譲事業を主力事業とする不動産会社です。自社で土地を仕入れ、住宅を建築して顧客に販売する「分譲住宅事業」を中心的な事業として展開しています。東海エリアと関東エリアを中心に事業を展開しており、高品質な住宅を提供することで顧客から支持を得ています。また、注文住宅の建築請負も手がけており、総合的な住宅事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
ホームポジション株式会社の当第3四半期累計期間の業績は、売上高14,619百万円(前年同期比16.1%増)、営業損失495百万円(前年同期は71百万円の利益)、経常損失628百万円(前年同期は91百万円の損失)と厳しい結果となりました。利益率では売上総利益率6.0%(前年同期は11.9%)と大幅に低下しています。
売上・利益の推移
ホームポジション株式会社は、新型コロナ禍の影響を受けたものの、徐々に業績を回復させてきました。2022年8月期の売上高は19,849百万円と過去最高を記録しています。一方で、利益面では足元で厳しい状況が続いています。2024年5月期第3四半期の経常損失は628百万円と大幅な赤字となっており、収益改善への取り組みが重要な課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
ホームポジション株式会社の2024年5月末時点の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は12,579百万円となっています。特に、分譲用の用地や建設中の物件を表す「販売用不動産」と「仕掛販売用不動産」が合計で9,817百万円と大きな割合を占めています。
資産の部
資産の部では、流動資産が12,073百万円、固定資産が506百万円となっています。流動資産の大部分を「販売用不動産」と「仕掛販売用不動産」が占めており、分譲事業に必要な用地確保と建設投資が進んでいることがわかります。
負債の部
負債の部では、流動負債が6,776百万円、固定負債が2,116百万円となっています。主な内訳は、工事未払金や短期借入金などの流動負債と、社債や長期借入金などの固定負債です。分譲事業の用地取得や建設資金を金融機関から調達していることがわかります。
純資産の部
純資産の部では、3,687百万円となっています。自己資本比率は29.3%と、前期末の27.5%から上昇しています。今後の業績次第ではありますが、財務体質の改善が進んでいると言えるでしょう。
ROAとROE
ホームポジション株式会社のROAは直近の決算期で▲3.5%、ROEは▲11.8%と低水準となっています。これは、売上高の伸びが鈍化する中で経常損失が拡大したことが主因です。収益性の改善に向けた取り組みが重要となっています。今後、利益率の向上とキャッシュフローの改善によって、ROAとROEの改善につながることが期待されます。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書によると、当第3四半期累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは663百万円のプラスとなっています。これは、販売用不動産や仕掛販売用不動産の減少によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは22百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは460百万円のマイナスとなっています。全体としては、現金及び現金同等物の残高は1,982百万円となっています。
配当の支払額
ホームポジション株式会社は、2023年10月の取締役会決議により、1株当たり5円の期末配当を実施する予定です。前期の配当金は1株当たり25円でしたので、今期は減配となる見通しです。業績が低迷する中、株主還元を抑制する判断がなされたものと考えられます。
今後の展望
ホームポジション株式会社は、今期の業績不振を受けて収益力の回復に注力していく方針です。分譲事業の収支改善や、建築コストの適正化などに取り組むことで、利益率の向上を目指します。また、東海エリアや関東エリアでの販売エリアの拡大にも力を入れ、事業規模の拡大を図っていく計画です。今後の株主還元や成長戦略にも注目が集まるところです。
編集部のまとめ
ホームポジション株式会社の2024年5月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比16.1%増と好調でしたが、経常損失が628百万円と大幅な赤字となりました。収益性の改善が重要な課題となっています。ただ、財務体質は徐々に改善しつつあり、今後の業績回復に期待が寄せられます。株主還元や成長戦略にも注目が集まる企業として、引き続き注視していく必要がありそうです。
ホームポジション株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ホームポジション株式会社の決算期は8月期で、決算日は8月31日です。四半期決算の報告書は11月、2月、7月、11月と年4回提出されています。配当については、2023年10月の取締役会決議で1株当たり5円の期末配当を実施する予定となっています。業績の回復と株主還元の拡大に期待が高まるところです。