株式会社キユーソー流通システムが2024年5月31日で終了した第2四半期決算を発表しました。前年同期比で営業収益は5.7%増加し、営業利益は75.2%も増加と大幅な業績アップがみられました。主力の共同物流事業や専用物流事業、関連事業すべてが好調な推移を示しており、企業価値の向上につながる結果となりました。
企業情報
企業名: 株式会社キユーソー流通システム
証券コード: E04213
決算期: 2024年11月期
株式会社キユーソー流通システムの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社キユーソー流通システムは11月決算の企業です。この度発表された第2四半期決算は、2023年12月1日から2024年5月31日までの決算期間に属するものです。4半期ごとに決算を実施し、2月・5月・8月・11月の四半期末時点で業績を公表しています。
主な事業
株式会社キユーソー流通システムは、物流事業を中核とする企業です。共同物流事業では、食品や日用品などの品目を幅広く扱う共同配送サービスを提供しています。専用物流事業では、コンビニエンスストア向けの専用物流サービスを手掛けています。さらに、関連事業として、物流に関する海外事業なども展開しています。所有する温度管理技術を活かし、顧客のニーズに合わせた高付加価値物流サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は好調で、営業収益は前年同期比5.7%増の953億51百万円、営業利益は同75.2%増の32億39百万円と大幅に伸びています。利益率でみると、営業利益率は3.4%と前年同期の2.0%から大幅に改善しています。主力事業である共同物流事業や専用物流事業の収支が好調に推移したことが主因です。
売上・利益の推移
過去2年間の業績を見ると、2022年11月期は売上高が184,617百万円、当期純損失が1,334百万円と苦戦しました。しかし、その後は経営改善が進み、2023年12月期第2四半期では売上高が953億51百万円、当期純利益が16億55百万円と大幅な増収増益となっています。コロナ禍からの回復に加え、オペレーション効率化などの経営施策が功を奏している模様です。
四半期連結貸借対照表について
2024年5月31日時点の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は1,223億6百万円と前期末から34億31百万円増加しています。主な内訳は、現金及び預金が5億3百万円増加、有形固定資産が7億90百万円増加、投資有価証券が14億10百万円増加などです。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が43億61百万円、有形固定資産が739億66百万円、投資有価証券が41億20百万円となっています。企業の資産基盤が着実に強化されつつあります。
負債の部
負債の部では、流動負債が391億5百万円、固定負債が297億41百万円となっています。短期借入金の増加などにより負債が増加しているものの、全体としてはコントロールされた水準となっています。
純資産の部
純資産の部は、534億59百万円となっており、前期末から20億4百万円増加しています。これは、利益剰余金の増加や為替換算調整勘定の改善などによるものです。自己資本比率は34.2%と、健全な水準が維持されています。
ROAとROE
収益性を表すROA(総資産利益率)は、前期の-1.1%から当期2.7%に大きく改善しています。また、ROE(自己資本利益率)も前期の-2.6%から当期3.1%と大幅に上昇しました。これは、売上高と利益の増加やコスト管理の改善によって収益性が高まった結果です。今後も収益性の向上が期待できる状況にあります。
キャッシュフロー
キャッシュフロー計算書をみると、営業活動によるキャッシュフローは49億75百万円の収入となっています。一方で、投資活動によるキャッシュフローは44億43百万円の支出となっており、主に有形固定資産の取得などによるものです。財務活動によるキャッシュフローは35百万円の支出と抑えられています。全体としては現金及び現金同等物は4,361百万円と、健全な水準を維持できています。
配当の支払額
株主への還元策として、1株当たりの配当金は11.5円が予定されています。前期の同額と同水準で、配当性向は17.2%となっています。安定的な配当を維持しつつ、内部留保の確保にも取り組んでいる方針のようです。
今後の展望
株式会社キユーソー流通システムは、「徹底力で体質強化」をテーマに掲げ、「機能の強化」「環境変化への対応」「海外展開の基盤拡充」「新領域への参入」の4つを基本方針として中期経営計画を推進しています。食品物流の専門性を活かした高付加価値化やグローバル展開の加速など、収益性の向上と持続的な成長を目指しています。引き続き、企業価値の向上に取り組んでいくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社キユーソー流通システムの2024年5月期第2四半期決算は、前年同期比で大幅な増収増益を果たし、企業価値の向上につながる良好な結果となりました。主力事業の収支が好調に推移したほか、経営効率化の取り組みも奏功しています。今後も、専門性を活かした高付加価値化や海外事業の展開など、中長期的な成長に向けた取り組みが期待されます。株主還元面でも安定的な配当を維持しつつ、内部留保の確保にも取り組んでおり、投資家にとってもポジティブな材料といえるでしょう。
株式会社キユーソー流通システムの決算日や配当についてまとめました。
株式会社キユーソー流通システムは11月決算の企業で、年4回の四半期決算を実施しています。また、1株当たりの配当金は11.5円を予定しており、安定的な株主還元を続けています。今後の業績拡大に向けた取り組みに注目が集まるところです。