株式会社ティムコの2024年5月期の第2四半期決算がまとまりました。コロナ禍からの反動減のあと、徐々に回復の兆しが見えてきています。今回の決算では、アウトドア事業の春夏商品が好調でしたが、防寒関連商品の不振で全体としては前年同期比で減収となりました。利益面では、原材料価格の上昇や物流費の高騰の影響を受け、大幅な減益となっています。今後は、気候変動への対応や新商品の開発などに注力し、安定した成長が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社ティムコ
証券コード: 75010
決算期: 11月期
株式会社ティムコの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ティムコの決算期は11月期で、第2四半期決算は5月末に行われています。
主な事業
株式会社ティムコは、釣具や登山用品などのアウトドア用品の開発・製造・販売を主な事業としています。主力のフィッシング事業では、ルアー、フライ用品、ロッドなどを提供しており、アウトドア事業では、アウトドアウェア、ギア、アクセサリーなどを手掛けています。また、不動産賃貸事業も手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期の売上高は170.2億円と前年同期比で6.2%の減収となりました。一方、営業利益は1.8億円と大幅に減益となっています。これは、原材料価格の高騰や物流費の上昇による製造コストの増加が主な要因です。利益率も大幅に低下しており、厳しい経営環境が続いています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、2022年11月期は増収増益となりましたが、今期は反動減で減収減益となっています。前期までの好調な業績から比べると、やや苦戦していることがわかります。今後は、新商品の投入やコスト管理の強化などで業績の回復を目指す必要があるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ティムコの2024年5月末時点の連結貸借対照表をみると、資産は575.8億円、負債は111.6億円、純資産は464.1億円となっています。総資産が前期末から若干増加し、自己資本比率も80.6%と高水準を維持しています。財務状況は安定しているといえます。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が163.3億円と前期末から減少しています。一方、商品在庫が151.9億円と前期末から増加しており、製品の供給体制の強化を図っていることがわかります。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が67.2億円と前期末から増加しています。一方、未払法人税等が2.5億円と減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が208.1億円と前期末から減少しています。これは、前期の配当金支払いの影響によるものです。自己資本比率は80.6%と高水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社ティムコのROA(総資産経常利益率)は、前期の2.2%から今期は0.4%と大幅に低下しています。一方、ROE(自己資本当期純利益率)も前期の4.3%から0.6%と低下しています。これは、経常利益や当期純利益の減少が主な要因です。今後は収益性の改善に向けた取り組みが不可欠でしょう。
キャッシュフロー
株式会社ティムコのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローがマイナスとなっています。これは、売上債権の増加や在庫の積み上がりなどが主な要因です。一方で、投資活動によるキャッシュフローやレバレッジ活動のキャッシュフローはほぼ横ばいとなっています。今後は、キャッシュの創出力を高め、健全な財務体質の維持が課題となるでしょう。
配当の支払額
株式会社ティムコは、年間12円の配当を実施しており、第2四半期決算では1株当たり6円の中間配当を行っています。株主還元への取り組みを継続し、安定的な配当の実施を目指しています。
今後の展望
株式会社ティムコは、主力のフィッシング事業やアウトドア事業における新商品の開発や、デジタル化の推進などに注力していく方針です。また、気候変動への対応や、サステナビリティへの取り組みを強化し、企業価値の向上を目指します。今後の業績回復と持続的な成長が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社ティムコの2024年5月期第2四半期決算は、売上高は前年同期比で減収となりましたが、利益面では大幅な減益となりました。これは、原材料価格の高騰や物流費の上昇による収益性の悪化が主な要因です。一方で、財務状況は安定しており、長期的な視点での事業展開が期待されます。今後は、新商品の投入やコスト管理の強化、サステナビリティへの取り組みなどを通じて、持続的な成長を目指していくことが重要でしょう。
株式会社ティムコの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ティムコの決算期は11月期で、第2四半期決算は5月末に行われています。また、同社は年間12円の配当を実施しており、安定的な株主還元に努めています。今後も、収益力の向上と健全な財務体質の維持を目指し、企業価値の向上に取り組んでいくことが期待されます。