株式会社カンセキは、ホームセンターや専門店を展開する総合生活企業です。この度の決算報告では、新型コロナウイルス行動制限の緩和や創業50周年を控えた取組みにより、増収増益となりました。既存事業が順調に推移するとともに、新しい店舗の出店も行うなど、企業価値の向上に取り組んでいる様子がうかがえます。今後のさらなる成長への期待が高まっている企業といえでしょう。
企業情報
企業名: 株式会社カンセキ
証券コード: E03179
決算期: 毎年2月末日
株式会社カンセキの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社カンセキの決算日は毎年2月末日で、決算報告書は翌年7月に提出されます。この四半期決算は、2024年3月1日から2024年5月31日までの第1四半期の業績を報告しています。
主な事業
株式会社カンセキは、ホームセンター事業、WILD-1事業、専門店事業(業務スーパー、オフハウス)、店舗開発事業を展開しています。各事業において、地域の皆様の生活に必要不可欠な商品やサービスを提供し、生活文化への貢献を目指しています。特に、ホームセンター事業とWILD-1事業は同社の中核を担う重要な事業部門です。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高93億24百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益1億93百万円(同176.3%増)、経常利益1億94百万円(同143.0%増)、四半期純利益1億96百万円(同312.6%増)と、好調な業績を収めました。これは、新型コロナ行動制限の緩和や創業50周年を控えた各種施策の効果によるものです。利益率も営業利益率2.0%と前年同期から大幅に改善されました。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、売上高は363億53百万円(前期)、352億95百万円(前々期)と安定的に推移しています。利益面では、前期は52億19百万円の当期純損失と非常に厳しい状況でしたが、今期第1四半期は1億96百万円の四半期純利益を計上し、業績回復の兆しが見られます。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期会計期間末の総資産は266億97百万円と、前事業年度末に比べ12億2百万円増加しました。これは主に現金及び預金の増加5億47百万円、売掛金の増加2億51百万円、商品の増加5億8百万円によるものです。
資産の部
流動資産は106億16百万円と前事業年度末に比べ12億44百万円増加しました。一方、固定資産は160億72百万円とやや減少しています。資産全体としては堅調に推移しています。
負債の部
負債合計は204億20百万円と、前事業年度末に比べ10億72百万円増加しました。これは主に買掛金の増加8億69百万円、電子記録債務の増加1億37百万円、短期借入金の増加3億20百万円によるものです。
純資産の部
純資産合計は62億77百万円と、前事業年度末に比べ1億30百万円増加しました。これは主に四半期純利益1億96百万円の計上によるものです。自己資本比率は23.3%となっています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は、前期実績が△20.5%でしたが、当第1四半期は0.7%と改善傾向にあります。また、ROE(自己資本利益率)は、前期が△85.0%でしたが、当第1四半期は3.2%となっています。これらの指標は依然低い水準にありますが、収益力の改善とともに、経営効率の向上に努めていることがうかがえます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローの状況は、営業活動によるキャッシュフローが5億47百万円のプラスとなったほか、投資活動によるキャッシュフローが1億72百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュフローが1億72百万円のプラスとなっています。全体としては5億47百万円の増加となり、健全な資金繰りを維持できています。
配当の支払額
当第1四半期累計期間における配当の支払額はありませんでした。前期は期末配当として12円の配当を行いましたが、今期の配当予想については未定としています。業績回復を確実なものとし、株主還元にも取り組んでいくことが期待されます。
今後の展望
株式会社カンセキは、2025年2月期の営業利益確保を目標に、経営改善に全力で取り組んでいくことを表明しています。創業50周年を迎える中で、地域に密着した売場づくりや収益性の高い事業モデルの構築などに積極的に取り組み、業績の持続的な向上と企業価値の最大化を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社カンセキは、新型コロナ禍の影響から徐々に回復傾向にある企業といえます。創業50周年を視野に入れ、地域に根差した事業展開や収益性改善に注力しており、今後の業績拡大への期待感が高まっています。同社の更なる成長に注目していきたいと思います。
株式会社カンセキの決算日や配当についてまとめました。
株式会社カンセキの決算日は毎年2月末日で、7月に決算報告書が提出されています。前期は1株当たり12円の期末配当を実施しましたが、当第1四半期は配当を実施していません。今後の業績改善に合わせ、株主還元の拡充にも期待が高まっています。