霞ヶ関キャピタル株式会社の決算報告をご紹介します。同社は不動産コンサルティング事業を展開し、物流倉庫やホテル開発などに注力しています。今期の業績は好調で、売上高が前年同期比82.0%増加、経常利益は同324.7%増加と大幅な伸びを示しました。この背景には、不動産市況の回復や同社の事業領域の好調さがあります。今後も物流や観光需要の取り込みを進め、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
企業情報
企業名: 霞ヶ関キャピタル株式会社
証券コード: 34980
決算期: 2023年9月1日~2024年8月31日
霞ヶ関キャピタル株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
霞ヶ関キャピタル株式会社の決算期は9月1日~8月31日となっています。第3四半期決算は2024年5月31日時点の業績を報告しています。
主な事業
霞ヶ関キャピタル株式会社は不動産コンサルティング事業を展開しています。同社は不動産の開発・投資・運営に関するサービスを提供しており、中でも物流施設、ホテル、および高齢者向け施設の開発に注力しています。具体的には冷凍冷蔵倉庫や自動倉庫の開発、観光客向けホテルの展開、そして終末期医療やケアの需要を見据えたホスピス住宅の開発などに取り組んでいます。また、海外ではアラブ首長国連邦(ドバイ)で不動産開発事業も行っています。
今期の業績と利益率は?
この第3四半期連結累計期間(2023年9月1日~2024年5月31日)の業績は好調で、売上高は前年同期比82.0%増の33,595,051千円、経常利益は同324.7%増の3,861,780千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同381.3%増の2,627,073千円となりました。利益率も大幅に向上しています。この背景にはホテル需要の回復や物流施設開発の順調な進捗などが寄与しています。
売上・利益の推移
売上高は前期から大きく増加しています。経常利益も324.7%増と大幅な伸び率を示しました。これは、不動産市況の回復や、同社の強みである物流施設、ホテル、ヘルスケア施設の開発が寄与したためです。物流施設は環境性と稼働率の高さで、ホテルはインバウンド需要の取り込み、ヘルスケアは超高齢社会に向けた需要増加が背景にあります。今後も事業領域の拡大が見込まれ、更なる業績向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産が前期末から23,817,342千円増加し67,597,547千円となりました。これは主に、開発事業等支出金が7,366,215千円、販売用不動産が7,858,957千円増加したことによるものです。一方、負債は10,127,661千円増加し42,226,708千円となり、短期・長期借入金が増加したことが要因です。純資産は13,689,680千円増加し25,370,839千円となり、資本金と資本剰余金が大幅に増加しています。
資産の部
資産の大部分は開発事業等支出金や販売用不動産が占めています。これらは事業の拡大に伴い増加しており、同社の不動産開発事業の活発さが窺えます。一方で現金預金も5,897,585千円と多額に保有しており、安定的な財務基盤を維持しています。
負債の部
負債の増加は短期・長期借入金の増加によるものです。これは、積極的な事業投資を行うための資金調達が進んでいることを示しています。一方で、四半期連結決算の特性上、開発事業等支出金などの流動資産の増加も背景にあります。
純資産の部
純資産の増加は、公募増資や新株予約権の権利行使による資本金と資本剰余金の大幅な増加によるものです。この資金を活用して事業を推進しており、財務基盤の強化が進んでいます。
ROAとROE
ROAは前期から大幅に改善し、10.2%となりました。これは、利益率の向上と資産効率の改善が寄与しています。一方、ROEも36.5%と高水準を維持しており、株主価値の向上につながっています。今後も事業の成長と収益性の向上により、両指標の更なる改善が期待されます。
キャッシュフロー
詳細な四半期連結キャッシュフロー計算書は開示されていませんが、資産の増加からキャッシュ流出が進んでいると考えられます。一方で、積極的な事業投資を行うための新株発行等により、手元流動性も確保されていることがわかります。今後とも、事業拡大を支えるキャッシュマネジメントが重要になってくるでしょう。
配当の支払額
第3四半期連結累計期間における配当金の支払実績はありません。年間配当については、2023年11月29日開催の定時株主総会で、1株当たり60円の配当が決議されています。今後も安定的な配当を目指していくものと思われます。
今後の展望
霞ヶ関キャピタル株式会社は、物流施設、ホテル、ヘルスケア施設の開発に注力しており、これらの事業領域での成長が期待されます。特に、環境性の高い最新鋭の物流施設や、観光需要の取り込みが期待できるホテル、そして高齢化社会に対応したホスピス住宅などは、中長期的な成長を支える柱となりそうです。また、海外事業の拡大にも尽力しており、アラブ首長国連邦(ドバイ)での不動産開発にも期待がかかっています。今後も、ESG経営の推進とともに、事業領域の拡大と収益性の向上を目指していくことが重要だと考えられます。
編集部のまとめ
霞ヶ関キャピタル株式会社は、不動産コンサルティング事業を中心に、物流施設、ホテル、ヘルスケア施設の開発に注力しています。今期は市況の好転や同社の強みが発揮された結果、大幅な増収増益を実現しました。今後も事業領域の拡大と収益性の向上が期待されるほか、ESG経営の推進など、中長期的な企業価値の向上にも取り組むことが重要だと考えられます。同社の成長性と収益性には注目が集まるでしょう。
霞ヶ関キャピタル株式会社の決算日や配当についてまとめました。
霞ヶ関キャピタル株式会社の決算期は9月1日~8月31日となっています。第3四半期連結決算は2024年5月31日時点の業績を報告しました。年間配当は1株当たり60円と決定しています。今期は売上高、経常利益、純利益ともに大幅に増加し、財務基盤も強化されています。今後の事業領域の拡大と収益性の向上に期待が高まっています。