株式会社出前館の2024年5月期第3四半期決算報告書が発表されました。この決算報告では、同社の業績や財務状況、今後の展望などが詳しく分かります。主に業界トップクラスのオンラインデリバリーサービスを展開する出前館は、コロナ禍の影響をある程度受けつつも、着実に成長を続けています。今回の決算では、収益性の改善やコスト削減など、経営基盤の強化に取り組んでいる様子がうかがえます。
企業情報
企業名: 株式会社出前館
証券コード: 24840
決算期: 2024年8月期第3四半期
株式会社出前館の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社出前館の決算日は8月31日です。今回の決算は2024年8月期第3四半期(2023年9月1日~2024年5月31日)の業績となります。
主な事業
株式会社出前館は、主にオンラインデリバリーサービスを展開しています。飲食店と消費者をつなぐプラットフォームを運営し、全国各地の飲食店の商品を注文・配達するサービスを提供しています。また、業務用食材の宅配や飲食店向けのマーケティングツールの提供などにも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
今期の連結売上高は38,114百万円と前年同期比で0.8%減少しました。一方で、売上総利益率は27%と改善が進んでいます。営業損益も10,746百万円の赤字から5,198百万円の赤字まで改善しました。このように、収益性の改善に取り組んでいる状況が窺えます。
売上・利益の推移
出前館は過去数年、売上高は順調に増加してきましたが、利益面では赤字が続いています。コロナ禍の影響もありましたが、直近では売上総利益率の改善やコストコントロールの強化などにより、損益の改善傾向が見られます。今後は黒字化を目指し、持続的な成長に向けた取り組みが期待されます。
四半期連結貸借対照表について
出前館の2024年5月末時点での四半期連結貸借対照表では、総資産が48,046百万円となっています。前期末比で6,700百万円減少しており、主に現金及び預金の減少によるものです。一方で、純資産は37,256百万円と、前期末比5,083百万円減少しています。利益剰余金の減少が主な要因です。
資産の部
流動資産は47,630百万円と前期末比で6,661百万円減少しており、現金及び預金が4,344百万円減少したことが主な要因です。一方、固定資産は415百万円と、ほぼ前期並みの水準を維持しています。
負債の部
負債合計は10,789百万円と前期末比で1,616百万円減少しました。流動負債が主に減少しており、未払金の減少などが影響しています。固定負債は262百万円と、ほぼ前期並みです。
純資産の部
純資産合計は37,256百万円と前期末比で5,083百万円減少しています。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上による利益剰余金の減少です。
ROAとROE
出前館のROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)については、現時点では赤字が続いているため、マイナスの水準となっています。しかし、直近では損益の改善傾向が見られることから、今後の業績回復に伴い、ROA、ROEともに上昇していくことが期待されます。収益力の向上と自己資本の強化が課題となっています。
キャッシュフロー
出前館の連結キャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなっています。これは、赤字が続いていることが主な要因です。一方で、投資活動および財務活動によるキャッシュ・フローはプラスとなっており、全体としては現金及び現金同等物が減少している状況です。今後は営業キャッシュ・フローの改善が課題となります。
配当の支払額
出前館は創業以来、配当を実施していません。当期も無配となりました。赤字が続いている中、内部留保の確保が優先されているものと考えられます。株主還元よりも、収益性の改善と財務体質の強化に注力しているようです。
今後の展望
出前館は、今後もユーザー・加盟店・配達員の満足度向上に注力し、「選ばれるプラットフォーム」の実現を目指しています。また、コスト管理の強化や収益性の改善にも取り組んでおり、2025年8月期の通期黒字化を目指しています。直近の業績改善の動きが持続すれば、企業価値向上につながることが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社出前館の2024年5月期第3四半期決算では、売上高は減少したものの、収益性の改善傾向が見られました。赤字体質からの脱却に向けて、コスト管理の強化や収益力の向上に取り組んでいることがうかがえます。今後の業績回復と持続的な成長に期待が高まります。
株式会社出前館の決算日や配当についてまとめました。
株式会社出前館の決算日は8月31日で、今回の決算は2024年8月期第3四半期(2023年9月1日~2024年5月31日)の業績となります。一方で、同社は創業以来無配当を継続しており、内部留保の確保と収益性の改善に注力しているようです。今後の業績動向に注目が集まります。