株式会社エッチ・ケー・エスの2024年5月期第3四半期の決算が発表されました。売上高は6,491百万円と前年同期比3.8%の減収となりましたが、経常利益は385百万円と前年同期比18.3%の減益にとどまりました。原材料高や物価上昇の影響を受けながらも、円安メリットや生産性の向上により、業績を下支えできたようです。今後の自動車業界の動向に注目が集まります。
企業情報
企業名: 株式会社エッチ・ケー・エス
証券コード: E02238
決算期: 8月31日
株式会社エッチ・ケー・エスの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社エッチ・ケー・エスの決算期は8月31日です。通常の決算スケジュールにのっとり、年間決算は11月末、四半期決算は2月、5月、8月に発表されます。
主な事業
株式会社エッチ・ケー・エスは、自動車等の関連部品事業を主力としています。主な製品は、エンジンパーツ、サスペンションパーツ、エアロパーツなどのチューニング用品で、国内外のカーエンスージアストから高い支持を得ています。近年は車載バッテリー関連の請負事業も伸ばしています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期の連結売上高は6,491百万円と前年同期比3.8%の減収となりました。一方で、売上総利益率は41.6%と前年同期の40.8%から0.8ポイント改善しています。原材料高の影響を受けつつも、生産性の向上や円安メリットにより、利益率は堅調に推移しました。
売上・利益の推移
最近3年間の業績推移を見ると、売上高は6,491-6,750百万円程度で推移しています。一方、経常利益は385-472百万円と比較的安定しています。前期は特に好調で、当期は若干減益となっているものの、概ね健全な業績を維持できているといえます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の連結貸借対照表を見ると、資産合計は13,295百万円、負債合計は3,051百万円、純資産合計は10,244百万円となっています。前期末との比較では、資産は減少したものの、負債も減少し、自己資本比率は76.7%と高水準を維持できています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,761百万円、棚卸資産が3,169百万円と一定水準を確保しています。また、固定資産として土地2,054百万円を保有しており、財務体質は健全といえます。
負債の部
負債の部では、短期借入金534百万円、長期借入金472百万円と金融機関からの借入が主な内容となっています。一方で、支払手形及び買掛金が338百万円と抑えられており、財務の健全性が確保されています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が8,432百万円と堅調に積み上がっています。また、自己資本比率は76.7%と高水準を維持しており、財務基盤は強固だと評価できます。
ROAとROE
収益性の指標であるROA(総資産経常利益率)は2.9%、ROE(自己資本当期純利益率)は2.8%となっています。前期に比べ若干の低下はありますが、依然として高い水準を保っています。これは、経営効率の改善や財務の健全性維持により、株主や投資家の期待に応えられる収益力を維持できているためと考えられます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが380百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが491百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが97百万円の支出となりました。全体としては233百万円の減少となっています。設備投資や借入返済などで資金が流出したものの、営業活動からの収入により、一定の手元流動性は確保できています。
配当の支払額
当期は1株当たり80円の配当を実施しました。うち30円は創立50周年を記念した特別配当となっています。株主還元を重視する姿勢が窺えます。
今後の展望
今後の見通しについては、自動車市場の動向に注目が集まります。電動化の進展やサプライチェーンの混乱など、事業環境の変化への対応が重要となってきています。そうした中で、株式会社エッチ・ケー・エスは、新製品の上市やグローバル市場への対応強化に取り組み、売上と収益の維持・向上を図っていく方針です。今後の業績推移に期待が高まります。
編集部のまとめ
株式会社エッチ・ケー・エスの2024年5月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比で減少したものの、利益率の改善や為替差益の発生などにより、減益幅が抑えられました。財務体質も健全で、50周年記念配当も実施するなど、株主還元にも意欲的です。自動車業界を取り巻く環境変化に柔軟に対応しつつ、競争力強化に取り組むことが期待されます。
株式会社エッチ・ケー・エスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社エッチ・ケー・エスの決算日は8月31日で、年間決算は11月末に発表されます。当期の配当は1株当たり80円で、うち30円は創立50周年を記念した特別配当となっています。安定的な配当を実施しており、株主還元に力を入れています。
