株式会社カワチ薬品は、ドラッグストア業界で高い競争力を持つ企業のひとつです。秋口に公表した最新の四半期決算報告では、売上高や利益の前年同期比増加など良好な業績を示しています。全国各地に展開する店舗網と高い専門性を活かして、経営基盤をさらに強固なものにしつつあります。今後も着実な業績拡大が期待できそうです。
企業情報
企業名: 株式会社カワチ薬品
証券コード: E03356
決算期: 3月期
株式会社カワチ薬品の決算日・決算時期(スケジュール)は?
カワチ薬品の決算日は3月15日で、四半期決算は毎年3月、6月、9月、12月の中旬頃に発表されます。年間の経営成績は、連結決算で3月下旬に公表されます。
主な事業
カワチ薬品は医薬品、化粧品、日用品、食料品などを中心に取り扱うドラッグストアチェーンです。全国に372店舗(2023年12月時点)を展開し、調剤薬局も149店舗併設しています。医薬品の販売に加え、化粧品や雑貨、食品などの幅広い商品ラインナップを特徴としています。
今期の業績と利益率は?
当四半期の売上高は2,158億30百万円で、前年同期比1.6%の増収となりました。利益面でも経常利益が68億80百万円と前年同期比4.8%増と好調でした。薬局事業の拡大や物流の効率化などにより、営業利益率は2.8%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
カワチ薬品は過去数年着実に売上高と利益を伸ばしてきました。売上高は2023年3月期で7,672億円、経常利益は4,177億円と、前年比でそれぞれ1.6%、4.8%の増加となっています。新規出店や調剤薬局の展開など、着実な事業拡大が業績の向上に寄与しています。
四半期連結貸借対照表について
カワチ薬品の直近の四半期連結貸借対照表は、2023年12月15日時点のものです。総資産は2,018億20百万円、負債は909億39百万円、純資産は1,108億81百万円となっています。
資産の部
総資産の増加は主に現金及び預金が41,945百万円、商品が36,619百万円と増加したことによるものです。固定資産も93,067百万円と前年同期比微増しています。
負債の部
負債の主な変動は買掛金が45,519百万円と増加したことによるものです。借入金は18,377百万円と前年同期比微減しています。
純資産の部
純資産は1,108億81百万円と前年同期比3,155百万円増加しました。利益剰余金が87,259百万円と増加したことが主な要因です。自己資本比率は54.9%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
カワチ薬品のROA(総資産経常利益率)は3.4%、ROE(自己資本当期純利益率)は3.9%となっています。前年同期と比べてROAは0.2ポイント、ROEは0.1ポイントそれぞれ上昇しており、資産効率と株主資本効率の両方が改善傾向にあります。これは主に利益率の向上によるものです。
キャッシュフロー
カワチ薬品の営業キャッシュ・フローは前年同期比で増加しており、事業活動からの収支が良好に推移しています。一方で、設備投資による支出が増加したことから投資キャッシュ・フローはマイナスとなっています。財務キャッシュ・フローではリーバランスの実施や配当の支払いがあり、全体では現金及び預金が微増する状況です。
配当の支払額
カワチ薬品は1株当たり年間配当50円を実施しています。この配当水準は前期から据え置かれており、株主還元にも積極的に取り組んでいるといえます。業績の継続的な向上を背景に、今後も安定的な配当が期待できそうです。
今後の展望
カワチ薬品は引き続き新規出店や調剤薬局の併設を積極的に進めることで、事業基盤の強化を図っていく方針です。また、物流の効率化などにより経営の合理化にも取り組んでおり、中長期的な成長と収益力の向上が期待できます。ドラッグストア業界では価格競争が激しいものの、カワチ薬品の競争力は高く、今後も安定した業績を維持していくことができるでしょう。
編集部のまとめ
カワチ薬品は堅調な業績と健全な財務基盤を持つ企業です。出店戦略と調剤薬局の展開で事業基盤を強化し、収益性の改善にも取り組むことで、中長期的な成長が期待できると考えられます。株主還元も安定しているため、株式投資家にとっても魅力的な企業といえるでしょう。業界トップクラスの競争力を活かし、今後も安定した業績を維持していくことが期待されます。
株式会社カワチ薬品の決算日や配当についてまとめました。
株式会社カワチ薬品の決算日は3月15日で、年4回の四半期決算を行っています。また、1株当たり年間配当は50円と、株主還元にも積極的に取り組んでいます。業績の好調さや財務基盤の強さから、今後も安定した配当が期待できるでしょう。カワチ薬品は業界トップクラスの競争力を持つドラッグストアチェーンで、着実な成長が期待される企業です。