この度の株式会社ジー・スリーホールディングスの2024年5月期第3四半期決算報告は、同社が目指す再生可能エネルギー事業や新規事業への取り組みを示す重要な指標になると言えます。売上高は前年同期比84.9%減の163百万円となったものの、販売用不動産の売却などに向けた活動が着実に進んでいることがうかがえます。今後の事業展開に注目が集まります。
企業情報
企業名: 株式会社ジー・スリーホールディングス
証券コード: 36470
決算期: 8月31日
株式会社ジー・スリーホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ジー・スリーホールディングスの決算期は8月31日です。そのため、第3四半期決算の対象期間は2023年9月1日〜2024年5月31日となっています。
主な事業
株式会社ジー・スリーホールディングスは、再生可能エネルギー事業、新規エネルギー事業、サステナブル事業の3つを主力事業として展開しています。再生可能エネルギー事業では太陽光発電所の仕入販売や運営管理を、新規エネルギー事業では非常用ガス発電機やマグネシウム電池の開発を、サステナブル事業では健康食品や化粧品の販売などを行っています。同社は「ヒトと社会の持続的な豊かさと幸福に貢献」することを目指しています。
今期の業績と利益率は?
2024年5月期第3四半期の業績は、売上高163百万円、営業損失274百万円、経常損失284百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失278百万円となりました。前年同期と比べ大幅な減収となっていますが、これは販売用不動産の販売が未だ進んでいないことが主な要因です。今後の販売用不動産売却による収益確保に期待が寄せられています。
売上・利益の推移
直近3年間の業績推移をみると、売上高は1,187百万円、営業損失269百万円、経常損失269百万円、当期純損失488百万円と、低調な業績が続いていることがわかります。一方で、今期第3四半期累計期間では、販売用不動産の売却などに向けた取り組みを進めていることから、今後の業績回復が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2024年5月期第3四半期末の四半期連結貸借対照表では、資産の部が2,009百万円、負債の部が542百万円、純資産の部が1,467百万円となっています。資産の部では、現金及び預金が326百万円、販売用不動産が1,342百万円を占めています。負債の部では、長期借入金が422百万円となっています。純資産の部では、資本金が1,169百万円、利益剰余金が△254百万円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が前期末比100百万円増加しており、財務基盤の安定化が進んでいます。一方で、販売用不動産が94百万円減少しており、同社の主力事業である再生可能エネルギー事業の販売活動が課題となっています。
負債の部
負債の部では、長期借入金が前期末比45百万円減少しており、着実に返済が進んでいます。これにより、同社の財務健全性が高まっていると評価できます。
純資産の部
純資産の部では、資本金が増加し、利益剰余金が減少しています。これは、新株予約権の行使により資本金が増加した一方で、四半期純損失の計上により利益剰余金が減少したことによるものです。今後の収益改善に期待がかかっています。
ROAとROE
株式会社ジー・スリーホールディングスのROA(総資産経常利益率)とROE(自己資本利益率)は低い水準にあります。ROAは△13.4%、ROEは△19.0%と、いずれも赤字基調が続いていることがわかります。同社は再生可能エネルギー事業を中心としたビジネスモデルの確立に向けて取り組んでおり、今後の収益改善に期待がかかっています。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが△266百万円と大幅なマイナスとなっています。これは主に、販売用不動産の取得による支出や経費の支払いによるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは35百万円のプラス、財務活動によるキャッシュ・フローは211百万円のプラスとなっています。これは、新株予約権の行使による収入があったことによるものです。今後の販売用不動産の売却によるキャッシュ・インフローが期待されます。
配当の支払額
株式会社ジー・スリーホールディングスは、直近の決算期において配当を行っていません。同社は現在、事業基盤の強化と再生可能エネルギー事業の成長に経営資源を集中しているため、当面の間、配当を行うことは難しい状況にあると考えられます。株主還元については今後の業績動向を見極めながら検討していくことになるでしょう。
今後の展望
株式会社ジー・スリーホールディングスは、再生可能エネルギー事業における販売用不動産の売却や、新規エネルギー事業の製品化など、事業基盤の強化に取り組んでいます。COP28における気候変動対策の強化を受けて、同社の再生可能エネルギー事業への期待は高まっています。今後の業績回復と持続的な成長に向けて、事業ポートフォリオの再構築や新規事業の開拓などに果敢に取り組んでいくことが重要となります。
編集部のまとめ
株式会社ジー・スリーホールディングスは、再生可能エネルギー事業を中心とした事業ポートフォリオの再構築に取り組んでおり、COP28での気候変動対策の強化を受け、今後の同社の成長が期待されます。一方で、今期は販売用不動産の売却が進捗していないことから、業績面では課題を抱えています。
今後の同社の動向に注目が集まるところです。
株式会社ジー・スリーホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ジー・スリーホールディングスの決算期は8月31日です。今期第3四半期の決算では減収となったものの、販売用不動産の売却などに向けた取り組みが進んでいます。同社は現在、事業基盤の強化に注力しているため、今のところ配当は行っていません。今後の業績動向を見守る必要があります。