株式会社ディスコの2023年12月期第3四半期決算が発表されました。セミコンダクター装置・部品の製造販売を手がける同社は、パワー半導体分野での需要が引き続き好調だったことから、当期も安定した業績を残すことができました。更に同社は、研究開発への積極的な投資や新製品の投入により、今後の成長も期待されています。
企業情報
企業名: 株式会社ディスコ
証券コード: 61460
決算期: 3月期
株式会社ディスコの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ディスコの決算日は3月31日です。決算発表は4月頃に行われ、株主総会は6月頃に開催されます。
主な事業
株式会社ディスコは、主に半導体製造装置とその消耗品の製造・販売を手がけています。特に、パワー半導体の製造に使用される精密加工装置とそのツールが同社の主力製品です。半導体市場の需要変動の影響を受けやすい事業ですが、同社はグローバルに展開しており、幅広いラインナップを取り揃えているため、安定した収益を確保できる体制を築いています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高2,032億55百万円、営業利益753億63百万円、営業利益率37.1%となりました。パワー半導体向けの精密加工装置の需要が引き続き好調だったことが、増収増益につながりました。特に、営業利益率37.1%と極めて高水準の収益性を示しており、同社の高い技術力と競争力の高さが窺えます。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は2020年3月期の2,258億円から2022年3月期の2,841億円へと増加傾向にあります。一方、営業利益も1,070億円から1,123億円へと増加しており、同社の業績は堅調に推移していることがわかります。このように、半導体市場の変動に左右されにくい事業構造を築いていることが同社の強みと言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期の四半期連結貸借対照表を見ると、同社の財務状況は非常に健全です。
資産の部
総資産は4,960億88百万円で、前期末から272億91百万円増加しています。流動資産は3,331億7百万円と大幅に増加しており、手元流動性が高い状態です。
負債の部
負債合計は1,264億33百万円で、前期末から56億78百万円増加しています。現金決済型の債務が増加しているものの、依然として低水準に抑えられています。
純資産の部
純資産は3,696億55百万円で、自己資本比率は74.3%と非常に高い水準を維持しています。こうした健全な財務体質により、同社は安定的な成長を遂げられる基盤を築いています。
ROAとROE
直近の2023年3月期では、ROA17.7%、ROE23.8%と極めて高水準の収益性を示しています。これは同社の高い事業競争力と効率的な資産運用によるものと考えられます。今後も同水準の収益性を維持できれば、株主への還元も期待できるでしょう。
キャッシュフロー
2023年3月期のキャッシュ・フローを見ると、営業キャッシュ・フローが1,157億円と非常に健全な水準を維持しています。この資金を活用し、設備投資やM&A、研究開発に積極的に取り組んでいることが同社の成長を後押ししています。今後も、この強固な財務基盤を活かしながら、更なる飛躍が期待されます。
配当の支払額
株式会社ディスコは、2023年6月に1株当たり634円、2023年12月に76円の配当を実施しました。堅調な業績を反映して、同社の株主還元も強化される傾向にあります。今後も高い収益性を維持しながら、株主への利益還元にも尽力していくことが期待されます。
今後の展望
同社は、EV化やIoT、5Gなどの半導体需要の拡大を見据え、先端技術への投資を積極的に行っています。特に、パワー半導体分野での競争力強化に注力しており、これまでの実績から将来的な業績拡大が期待できるでしょう。また、研究開発とともに、製品ラインナップの拡充やグローバル展開の強化にも取り組んでおり、更なる成長を目指しています。
編集部のまとめ
株式会社ディスコは、半導体製造装置と消耗品の製造・販売を主力事業とする企業です。パワー半導体分野での強固な地位を活かし、堅調な業績を維持しています。財務体質も健全で、高い収益性を誇っており、今後の更なる成長が期待されます。同社は、研究開発や新製品投入、グローバル展開の強化に注力しており、半導体需要の拡大に伴い、さらなる飛躍が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社ディスコの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ディスコの決算日は3月31日で、決算発表は4月、株主総会は6月に行われます。直近では、2023年6月634円、12月76円の配当を実施しており、順調な業績を反映した株主還元を行っています。今後も、高い収益性を維持しつつ、株主への利益還元にも尽力していくことが期待されます。