帝国データバンク:「売るコメがない」米屋が苦境、廃業が2年連続で増加 米屋の約2割が「赤字」、米価高騰に転嫁追いつかず

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ニュースの要約

  • 2024年度の「米屋」の休廃業・解散件数が88件と2年連続で増加した。
  • コメ不足により米屋の業績が悪化し、約2割が赤字に転落した。
  • 価格高騰に転嫁できず、経営者の高齢化も要因となり、2025年度も閉店・廃業や倒産が増加する可能性がある。

概要

株式会社帝国データバンクは、いわゆる「米屋(米穀店)」における倒産・休廃業解散の発生状況について調査・分析を行った結果を発表した。

2024年度に発生した「米屋」の休廃業・解散件数は88件となり、2年連続で増加したほか、コロナ禍以降の過去5年間では最多を更新した。「令和の米騒動」といわれるコメ不足を背景に、コメを専門に取り扱う「街の米屋」の廃業が目立ってきた。コメ不足により、予定していた量を仕入れることができなくなり、取引先からの引き合いが強くても販売ができなくなった米屋や、仕入れ価格が大幅に高騰したものの、価格へ転嫁できずに業績が悪化し、一時休業や廃業を余儀なくされる米屋が増加している。

2024年度の米屋における損益状況をみると、25.2%の米屋が前年度から「減益」となったほか、22.4%は「赤字」に転落し、赤字・減益を合わせた「業績悪化」の割合は47.6%にのぼった。コメ不足を背景に、在庫分のコメが高値で取引できたことで売り上げは増加したものの、新米の仕入れコストが想定以上に増加したことで、収益力が大幅に低下した米屋も多かった。

足元では、仕入先を広げながら販売先を既存顧客に限定するなど、消費者の手に届くまで安定した米の供給に努める米屋も多い。ただ、品薄感が強まる食品スーパーや大型チェーン店以上に「コメが回ってこない」といった声も聞かれ、「米屋で売るコメがない」ことに対する危機感が強まっている。コメ不足を理由に廃業・倒産するケースは、2025年度も増加する可能性がある。

編集部の感想

    コメの不足により、これまで地域に密着して営業を続けてきた小規模な米屋が苦境に立たされていることが分かりました。経営者の高齢化も重なり、2年連続で廃業や倒産が増加しているのは残念な状況ですね。
    コメの高騰による業績悪化で、約2割の米屋が赤字に陥っているのは厳しい状況だと感じます。価格転嫁が難しい中で、消費者の手に届くコメの供給に懸命に取り組む米屋もいるようですが、不透明な未来が待っているのは心配です。
    このような状況で、2025年度にさらなる廃業や倒産が増加する可能性が高いというのは、まさに「売るコメがない」というタイトルそのものですね。地域に根付いた米屋の存続が危ぶまれる深刻な事態だと思います。

編集部のまとめ

帝国データバンク:「売るコメがない」米屋が苦境、廃業が2年連続で増加 米屋の約2割が「赤字」、米価高騰に転嫁追いつかずについてまとめました

このプレスリリースは、全国的なコメ不足を背景に、米穀類の卸売や販売を手がける「米屋」が深刻な経営難に陥っているという内容でした。2024年度の米屋の休廃業・解散件数が2年連続で増加し、コロナ禍以降の過去5年間で最多を更新するなど、「売るコメがない」状況が鮮明になってきています。

コメ不足により、仕入れ量が確保できず販売機会を逃したり、仕入れ価格が高騰しても価格転嫁できずに収益力が大幅に低下した米屋が多数存在しているのが実情です。また、経営者の高齢化も重なり、継続が難しくなったケースも増えており、2025年度も廃業や倒産が増加する可能性が高いとされています。

これまで地域密着型で運営されてきた米屋の多くが厳しい状況に置かれ、消費者にとっても身近な存在が失われるのは残念でなりません。コメ不足という構造的な問題に直面しながらも、供給不足の緩和に努める米屋の姿勢は評価できますが、先行きは見通せない厳しい状況と言えるでしょう。

参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001053.000043465.html

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