株式会社東海理化電機製作所は、自動車部品メーカーとして有名な企業です。最近の決算は好調で、第3四半期の業績は前年同期比で大幅な増収増益となりました。自動車業界の需要回復を受け、主力製品であるシートベルトやステアリングホイールなどの売上が好調に推移しています。
企業情報
企業名: 株式会社東海理化電機製作所
証券コード: 69950
決算期: 3月31日
株式会社東海理化電機製作所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東海理化電機製作所は、毎年3月31日を決算日としています。通期決算は5月下旬に発表され、第1四半期から第3四半期までは2月上旬に発表されます。
主な事業
東海理化電機製作所は、自動車部品の開発・製造・販売が主な事業です。HMI(Human Machine Interface)製品のほか、シートベルトやシフトレバー、ステアリングホイールなどの自動車の中核的な部品を幅広く手掛けています。主要な顧客は、トヨタグループ、スズキ、フォードなどの国内外の大手自動車メーカーです。
今期の業績と利益率は?
今期の第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が4,749億円と前年同期比16.2%増、営業利益は332億円と前年同期比3.5倍の大幅な増益となりました。主力のHMI製品やシートベルトの販売が好調だったことに加え、原材料価格高騰分の売価への転嫁も進んだことで利益率が改善しています。
売上・利益の推移
東海理化電機製作所の売上高は、2022年度の5,531億円から2023年度第3四半期で4,749億円と増加傾向にあります。利益面では、経常利益が2022年度の240億円から2023年度第3四半期で396億円と大幅に増加しており、経常利益率も8.3%から8.3%に改善しています。自動車需要の回復に加え、業績改善に向けた取り組みが奏功した模様です。
四半期連結貸借対照表について
東海理化電機製作所の直近の四半期連結貸借対照表をみると、資産が4,890億円と前期末比329億円増加しています。現金及び預金の増加が主な要因です。負債は1,633億円と36億円増加しましたが、純資産は3,257億円と前期末比293億円増加しており、自己資本比率は62.4%と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が846億円と前期末比150億円増加したことが大きな変動要因です。一方、売上債権である受取手形及び売掛金は807億円と前期末比31億円減少しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が560億円と前期末比25億円増加しているほか、電子記録債務が121億円と前期末比13億円増加しています。借入金などは大きな変動はありません。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が2,225億円と前期末比206億円増加しており、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、自己資本比率は62.4%と高水準を維持しています。
ROAとROE
東海理化電機製作所の収益性を示す指標であるROA(総資産経常利益率)は直近の第3四半期で8.1%と前期の5.3%から大幅に改善しています。また、ROE(自己資本当期純利益率)も12.6%と前期の3.7%から大幅に上昇しており、自動車部品需要の回復と業績の改善が進んでいることがうかがえます。
キャッシュフロー
東海理化電機製作所の直近の第3四半期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが387億円の収入となっています。これは、利益水準の向上に加え、売上債権の減少などが寄与しています。投資活動によるキャッシュ・フローは186億円の支出で、有形固定資産の取得などがありました。財務活動によるキャッシュ・フローは76億円の支出で、配当金の支払いなどがあります。全体としては、キャッシュ・ポジションが前期末から150億円増加するなど、財務面でも健全性が維持されています。
配当の支払額
東海理化電機製作所は、株主還元として安定的な配当を実施しています。2023年3月期の年間配当金は64円で、前期比14円増配しました。また、当第3四半期には中間配当として36円の配当を支払っています。業績の好調さを反映し、株主への利益還元も積極的に行われていると言えるでしょう。
今後の展望
自動車市場の回復基調を踏まえ、東海理化電機製作所は今後も堅調な業績を維持できると見込まれます。HMI製品やシートベルトなどの主力製品の需要拡大に加え、原材料価格高騰分の価格転嫁も進むと見られるため、収益性の改善が続く可能性が高いと考えられます。さらなる成長に向け、環境対応製品や先進安全技術の開発にも注力していく方針です。
編集部のまとめ
東海理化電機製作所は、自動車部品メーカーとして業界でも高い評価を得ている企業です。最近の決算は大変好調で、売上・利益ともに大幅に増加しています。財務面でも健全性が維持されており、株主還元も積極的に行われています。今後も自動車部品需要の増加に伴い、更なる業績拡大が期待できると言えるでしょう。
株式会社東海理化電機製作所の決算日や配当についてまとめました。
東海理化電機製作所の決算日は3月31日で、年2回の配当(中間配当と期末配当)を行っています。2023年3月期は年間配当64円と増配となり、株主への還元も積極的に行われています。今後も自動車需要に支えられ、安定的な業績と配当が期待できる企業と言えるでしょう。